世界食べ尽くしの旅 Españoleando

スペイン在住のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を遊んで食べ尽くすの記録

ハンガリーで絶対食べるべき家庭料理の定番シルヴァーシュ・ゴンボーツとそのレシピ

      2017/04/16

ハンガリーの8月はプルーンの季節。ハンガリー人はプルーンが大好きで、果物としてそのまま食べるだけでなく色々な料理に使います。ヨーロッパ在住18年目のフードライターが世界中の素敵な人達に出会いながら、世界を食べ尽す旅に出ました。ハンガリーでホームスティしながらお袋の味を学んでいます。今回ご紹介するのはプルーン料理の中で一番愛されているシルヴァーシュ・ゴンボーツ。お袋の味、と言うか、おばあちゃんの味です。

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ハンガリー人とプルーンの密接な関係

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プルーンはハンガリー人にとって一番大切な果物です。ハンガリーの大抵の一軒家にはプルーンの木があります。プルーンはかつて富の象徴でもありました。プルーンの木が7本以上ある家はお金持ちと判断されていたそうです。

プルーンとプラムは似ていて非なるものです。一般的に生のすももをプラムと呼び、それを乾燥させたものをプルーンと呼びます。

すももには300種類以上種類がありますが、乾燥プルーンとなるタイプのすももはほんの僅か。それはプルーンとして種付きのまま乾燥させる為には十分な糖度が必要だからです。殆どのプラムが必要な糖度に達しない為、種を付けたまま乾燥させると発酵してしまいます。

私が住んでいるスペインでも色々な種類のプラムを買うことが出来ます。でもプルーンとして乾燥させることが出来るタイプを見かける事は滅多にありません。プルーンは他のプラムより小ぶりで細長く、水分が少なくて味が濃いです。本当に美味しいのでプルーンが出回る国へたどり着くと必ず食べる食材です。

プルーンはハンガリー人にとってとても大切な食材。そのまま食べるより調理に使う事の方が多いかもしれません。ジャムやお菓子などのデザート系だけでなく、スープや料理にも使います。ハンガリー人が大好きなパリンカと呼ばれる強い酒もプルーンから作ります。

 

おばあちゃんの思い出は何時だってシルヴァーシュ・ゴンボーツ

8月はプルーンの季節。この時期にハンガリーのお宅へ遊びに行くとプルーン攻めに会います。何処の家庭も自宅の庭で大量のプルーンを収穫出来るからです。

プルーンは冷凍保存して一年中食べる事が出来ます。でもやはり旬の食材なので、8月のハンガリーは毎日必ず何かしらのプルーン料理が食卓にあがります。

そんなプルーン料理の中で一番人気が高いのがシルヴァーシュ・ゴンボーツ(SZILVAS GOMBOC)、プルーンの入ったジャガイモ団子です。おばあちゃんの家へ遊びに行くと必ず出てくる料理なので、ハンガリー人はシルヴァーシュ・ゴンボーツを見ると自動的におばあちゃんを思い出すのだそう。

願わくば本当のおばあちゃんの味を食べてみたい。友達の娘であるロッシRozalinda )が、休暇でおばあちゃんの家へ遊びに行くと言うので、一緒についていく事にしました。おばあちゃん(Gortva Mihályné Jutka)さんはハンガリーの真ん中辺り、温泉で有名なセンテシュ(Szentes)の街に住んでいます。

 

プルーン入りのジャガイモ団子 シルヴァーシュ・ゴンボーツのレシピ

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シルヴァーシュ・ゴンボーツの材料

ジャガイモ 1キロ

プラム 20個

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卵 1個

小麦粉 2カップ(打ち粉は別)

塩 ひとつまみ

マーガリン 適量

シナモン 大さじ6

粉砂糖 大さじ6

トッピング

パン粉 200グラム

塩 ひとつまみ

マーガリン 4スプーン

バター 2スプーン

粉砂糖 お好みで

 

 

シルヴァーシュ・ゴンボーツの作り方

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ヨーロッパはジャガイモの種類がとても豊富ですが、普通のジャガイモがシルヴァーシュ・ゴンボーツを作るには一番相性がいいそうです。

    1. まずはジャガイモを皮がついたまま茹で、茹であがったらお湯を捨て更に少し火にかけて余分な水分を飛ばします。
    2. ジャガイモの皮を剥き、薄くスライスして潰しやすくします。(ロッシのおばあちゃんはソ連時代から使っている調理器具でジャガイモを細かくしていました。)
    3. ジャガイモが熱いうちにマーガリンを加えて溶かし、マッシュポテトを作る要領で潰していきます。
    4. まんべんなくジャガイモがつぶれたら、その後に手でこねなくてはならないので少しの間放置して熱を取ります。
    5. マッシュポテトに溶き卵と半カップの小麦粉を加え、手で優しくもみながら混ぜていきます。
    6. 初めは指先だけを使って軽く揉むようにして混ぜ、最終的にはネトネト感がなくなるまで半カップづつ小麦粉を加えながら混ぜます。(余りコネ過ぎない事、少しづつ小麦粉を加えていくのがポイントです。)
    7. 耳たぶぐらいの硬さになったら板に打ち粉をひき、生地を厚さ1センチ弱程に伸ばします。
    8. 均一に伸びたらプルーンの数、20等分に四角く切り分けます。
    9. プルーンの数分に四角く切った生地の上にシナモンと粉砂糖をミックスさせたものを乗せます。その上に種を取ったプルーンを置き、四角の四方を一点に集めて閉じ、包み込むようにお団子を作ります。
      ※この時プルーンが生地からはみ出ないよう気を付けて、慎重に団子の形を作りましょう。この段階できちんと生地を閉じないと茹でている最中に中身が飛び出してしまうので注意が必要です。くっつきやすい生地なので手に小麦粉をふるのも忘れずに。
    10. お団子が出来上がったら沸騰したお湯で煮ます。お湯には塩を入れ、くっつかないよう時々優しくかき交ぜながら茹でます。
    11. 最初は鍋の底に沈んでいたお団子が鍋の上の方に浮かんできたら様子を見ながら更に5分程茹でます。
    12. プラムを茹でている間にトッピングを作ります。鍋にマーガリンとバターを溶かし、パン粉を入れてじっくりと炒ります。
      ※パン粉は日本のパン粉よりも細かいタイプです。焦げないように注意しながら炒りましょう。
    13. 茹であがったプルーン団子が熱い内にパン粉と混ぜます。そうしないと団子とパン粉がくっつかないので注意しましょう。
    14. お好みで粉砂糖を上に振って出来上がりです。

ハンガリー人はシルヴァーシュ・ゴンボーツを食べると必ずおばあちゃんを思い出す

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ハンガリー人は誰だって言います。「おばあちゃんを思い出す時、何時だって彼女は台所でシルヴァーシュ・ゴンボーツを作っていた。」ロッシにとっても同じで、一番最初に作った料理はおばあちゃんと一緒に作ったシルヴァーシュ・ゴンボーツだと言います。これからも、これまでも、何時の時代もシルヴァーシュ・ゴンボーツはおばあちゃんの象徴的存在です。とても優しい味がする素敵な料理なので是非ご家庭でもお試しください。

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