世界食べ尽くしの旅 Españoleando

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イースター島のモアイの謎を解く その2 モアイ製造所、ラノ・ララクで学ぶモアイ像の作り方

      2017/09/23

絶海の孤島イースター島を訪れました。ツアーのガイドさんがとても博識で素晴らしかったのでガイドさんの色々と為になる話をまとめました。今回はモアイ像を製造する場所、ラノララクと呼ばれる石切り場に関して。モアイはどのようにして作られたのか、運搬方法などモアイの謎を徹底解説。

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モアイが製造された場所、ラノララクに関する全て

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・ラノララクとはモアイを製造していた場所、石切り場の事。(上の写真)

・島にある98%(人によっては90%という)のモアイがこの場所で製造された。そのため殆どのモアイが凝灰岩で出来ている。残りのモアイは花崗岩や赤色凝灰岩で作られた。

・モアイを作るにあたって島にある色々な岩が試された。ラノララクにある凝灰岩には水を吸うと柔らかくなり細工しやすくなる性質がある。強度も充分で一番掘りやすかったのでこの岩に決めた。

・各村からモアイの制作の依頼を受けるとラノララクでモアイを製造した。モアイ製造の引き換えはタロイモなどの農作物だったので資源のない弱い部族はモアイを持つことができなかった。

ラノララクには397体のモアイがある。島全体では1000体位のモアイがある。

・モアイ製造に使用されたノミは玄武岩。島で一番固い岩。

・プカオ(モアイの頭にのっている帽子、または丁髷)は赤色凝灰岩、目の白目の部分は珊瑚(モアイの研磨にも使用)、黒目の部分は黒曜石を使用。

・最大規模のモアイは21.6m、180tで掘り出し途中のまま放置された。

・研究者がモアイ製造当時と同じ条件、環境でモアイを製造する実験をしたところ、6mのモアイを製造するのに1年を要した。

・モアイの製造は様々な理由によって17世紀頃には廃れた。この石切り場も製造途中のモアイと共に放置された。

・時間の経過に伴い多くのモアイが土に埋まった。

・研究のために掘り起こされたものもあるが、浸食(風化)防止のため、再度埋められた。

・モアイのサイズ的配分は3等身、頭が1/3、体が2/3。

・モアイは全てに名前が付いていたが、現段階で名前が明らかなのは全体の僅か5%。

・ラノララクには運搬に失敗して破損(破壊)したと思われるモアイも散在している。

・石切り場の一番奥には正座のモアイがいる。足まであるのはこのモアイ一体のみ。ノルウェー人の学者が掘り出した。ポリネシア系民族が太平洋を渡る際、カヌーの中でとっていた姿勢を描写したとされている。

顔が丸いこと、首まで埋まっていたこと、浸食具合から初期に製造されたモアイだと推測されている。バランスが取れずに運ぶことができなかったので、その後この形が採用されることはなかったと言われている。

 

形から判断するモアイ像の進化

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・モアイは時代によってサイズや形が違うので、それを見てモアイを作った時代を判断している。

 700年頃→まるびを帯びていて左右対称の目
 800年頃→耳が小さい  
 1000年頃→顔が台形形、小さい耳 
 1200年頃→四角い顔
 17世紀頃→長方形の顔、長い耳

 

モアイ像の作り方

1 大まかなサイズを計る。

2 顔を掘る。

3 全面が完成したら石切り場から切り離す準備をする。

4 まずは頭を切り出す→頭は心臓よりも大切とされている。理由は天に近く、「マナ=聖なるパワー」を集めやすいから。

5 側面を切り出す。

6 背面の頭上から腰にかけて横向きに穴をあけ、木の杭を打ち込み、その杭に水をかけて膨張させ割れ目を入れて切り離した。同時に前からロープで引っ張り、後ろに小石を積み上げ支えながら徐々に起こしたとされる。

7 山の斜面から滑り落とし、掘っておいた穴に垂直に立てる。ここで彫刻の詳細な仕上げ(耳、肩、首、背中など)が行われた。

8 出来上がったモアイを移動させる。(方法については諸説あり)

9 台座(アフ)におく

10 目を入れる→マナが宿る

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出来上がったモアイ像を他の場所へ移す運搬方法

・色々な説があるが、昔からの伝承では「モアイは聖なる力で歩いた」とされている。なのでガイドさん的にはその説が一押し、2か3の方法だっただろうと信じている。

推測1:モアイを寝かせ、下に丸太を引き、ローリングして運んだ。

推測2:モアイを立たせ、両脇に支えとなる木をくくりつけ、地面と交わる点を3点つくることで、モアイがひとりでに山を降りていくというもの。

推測3:モアイを立たせ、綱で両脇を引っ張る。モアイの底が平面ではなく、曲面になっているため、引っ張っていきやすい。また、モアイは顔の堀が深いため、その溝にロープをくくりつけていた、という予想。

推測4:木の台の下に丸太を寝かせて並べ、ローラーにする。この台にモアイを寝かせ、モアイを綱で引っ張る。

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