世界食べ尽くしの旅 Españoleando

スペイン在住のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を遊んで食べ尽くすの記録

シンガポールのグルメ シンガポール料理の秘密、シンガポール人の食生活

      2017/09/25

今シンガポールのグルメが世界中から注目されています。シンガポールは小さな国ですが見て楽しい、食べて美味しい、素敵な国です。ヨーロッパ在住18年目のフードライターが世界中で素敵な人達に出会いながら世界中を食べ尽くすの記録。今回訪れたのはシンガポール。不思議な国シンガポールの魅力を食を中心にとことんお伝えします。

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シンガポールは東南アジアの中のヨーロッパ 

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マレー半島の南の端、赤道から北へ向かって137kmの所に位置するシンガポール。1965年にマレーシアから分離、独立した比較的新しい国です。西洋と東洋を結ぶマレー半島の突端という地理的背景から、古くから複雑な歴史を歩んできました。

19世紀になるとイギリスの東インド会社の植民地支配がはじまり、世界的に有名な高級ホテル、ラッフルズホテルの名の由来となったイギリス人のトーマス・ラッスルを中心に街が築かれました。こうしてシンガポールは東南アジアに位置しながら異色の雰囲気を持つ、ヨーロッパ調の国となりました。

見かけはまるでヨーロッパなのですが気候が全く違います。 赤道に近いので一年中蒸し暑く、南国特有の色鮮やかな花が咲き乱れています。シンガポールは本当に不思議な国で、街並みや人々のメンタリティなど多くの事がヨーロッパ風でありながら、アジアのカオスが国の至る所に顔を覗かせています。トロピカル調のヨーロッパ、でも隠しようのないアジア。そんな感じの国でしょうか。

 

シンガポール料理とは何なのか

そんなシンガポールの人達に「本場のシンガポール料理が食べたい」と言うと困った顔をされます。シンガポール料理というものが存在しないからです。シンガポールは国民の76%が中華系、13%がマレー系、インド系が9%の多民族国家です。地理的にはマレーシアの影響を受けていますが、国民の大半を占めるのは中華系。多数決で言えば中華系の影響の方が強いのです。

しかしシンガポールでは少数派であっても各自の文化が尊重されます。異なった民族が異なった文化を維持しながら共存する国。それがシンガポールです。民族が違うと宗教も異なります。イスラム教徒の人達は豚肉を、ヒンズー教徒の人達は牛肉を食べません。宗教が違えば食事の内容が全く異なったものになるため、多民族国家では統一された食文化が存在しないのです。

そしてシンガポールは独立したばかりの若い国。歴史の浅い小さな国には古くから伝わる郷土料理もありません。国際公的機関が発表する「世界で最もビジネス環境が優れている国」のランキングでシンガポールは常にトップクラスの国でもあります。多くの外国籍企業が進出しているので、世界各国の外国人達も移り住んでいます。ただでさえ多民族な国に更にもっと色々な国の文化が流れ込んでいるのです。

単一民族国家である日本の私達には想像もつかない世界。様々なバックグラウンドを持った人達が作り上げてゆく新しい国には、これからきっと彩り豊かな独自の食文化が花咲いてゆくのでしょう。

 

シンガポールのグルメが熱い 絶対行きたい屋台村ホーカーズ

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シンガポールには独自の食文化が存在しないのですが、この国がアジアを代表するグルメ大国である事は確実です。東南アジアで初となるシンガポール版ミシュランガイドが2016年に発行されました。東南アジアを代表する食処として、シンガポールのこれからに世界中が注目しています。

こんな小さな国にミシュランの星付きレストランが沢山あります。星の付いていないレストランだって素晴らしい料理を食べさせてくれます。他の東南アジアの国と比べればシンガポールの物価はとても高いです。でも他の国の星付きレストランに比べたら安く最高峰の味を楽しむ事が出来ます。

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シンガポールの食の魅力はミシュランの星付きレストランに象徴されるような高級店だけにとどまりません。まるでヨーロッパのような国ですが、ここがアジアである事の証明のように屋台文化が発達しています。シンガポールには沢山の屋台が集まったフードコートのような場所が沢山あります。ホーカーズ・センターと呼ばれ、小さな飲食店がたくさん集まり、全店共同のテーブル席があります。食べたいものを食べたい店で購入し、自分の好きな席に座って食べるシステムです。

ホーカーズには中国料理、マレー料理、インド料理、何だって揃っています。各国から来た移民達が自国の味を忠実に再現している店が多いです。シンガポールに居ながら、各国の本場の味を安価で食べる事が出来るホーカーズ。多民族国家シンガポールならではのお勧めグルメスポットです。

シンガポール人にとって屋台とは必要不可欠なもの。そしてシンガポール人は食べる事が大好きで、文句が多い事でも有名です。美味しくない店には悪評がたって閑古鳥が鳴きます。星の数ほど屋台があるので、競争の激しい世界。どんなに安い屋台であっても手を抜く事は全くありません。

今回そんな屋台がミシェランの星を獲得する快挙がありました。安くて見るからに庶民的な屋台が2軒もミシェランの星を受賞した事に世界中が驚きました。世界各国のミシュランガイドで屋台が星を獲得したのは初めての事です。これは特殊な屋台文化を持つシンガポールだけがなせる快挙なのかもしれません。

 

シンガポール人は料理をしない人種

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ホーカーズには観光客も訪れますが、大半は地元の人達。シンガポール人って自炊を殆どしないんです。日本人の外食好きも有名ですが、シンガポール人の食生活には本当に驚かされます。朝食から夕飯まで食事の殆どを外食ですませてしまう人が圧倒的に多いんです。

欧米の合理主義の教育を受け、経済的に常に発展していたシンガポール。食事を作るという行為が非効率なものだと考えられていた時代がありました。外食産業が豊富で価格も安い事が拍車をかけ、シンガポール人の自炊離れがおこりました。それに伴い合理主義的な考えを持つシンガポール人達は住居を作る、そして選ぶ時に、どうせ外食するのだからとキッチンなど食事を作る環境を重要視しませんでした。

食事を作るのは時間の無駄、食事を作ろうにも設備が整っていない。そんな環境がシンガポール人達を更に外食へと走らせます。屋台では一品3~6ユーロで美味しい食事を食べる事が出来ます。毎日高級レストランで食べる訳にはいきませんが、屋台なら無理なく毎日食べる事が出来ます。そして料理する時間とコストを考えたら、外食をした方が安いという結論に至ったのです。シンガポール人にとってホーカーズは自宅の台所のような場所。生活にとても密着しています。

 

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