世界食べ尽くしの旅 Españoleando

スペイン在住のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を遊んで食べ尽くすの記録

スペインの食事時間と食習慣 スペインとは何故こんなにも他国と異なるのか

      2017/09/25

ヨーロッパ在住18年目のフードライターです。色々な国に住んでみましたが一番長いのがスペイン。一番不可思議なのもスペインです。何年住んでいても驚かされる事が多い国、スペイン。不可思議だけど何故か一番愛しいのもスペイン。そんな不思議な魅力がいっぱい詰まったスペインを是非とも皆様に知ってもらいたい。まずはその不思議な食習慣に関して。

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他のヨーロッパの国とは全く異なるスペインという国

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スペインは異色の国。ヨーロッパとは色々な事が異なるので外国人達は驚いてこう言います。“Spain is different” 「スペインは違う」。スペインは何かと思い通りに進まない国でもあるので皆が口を揃えてこう言います。“Spain is different” 嘆きながらも愛情をもって全てを諦め、スペインを受け入れた瞬間のフレーズです。

そしてこれは外国人だけに限りません。スペイン人達も自らの事を自虐的に嘆きながら、でもしょうがないと受け入れる時“Spain is different” を使うのです。

 

不可思議な国スペインの不可思議な食事時間

不可思議な国スペインを初めて訪れる人達は困惑してしまう事が多いのだそう。中でも一番観光客を困らせているのが食事の時間帯だといいます。朝ご飯に関してはそれ程大きな違いはありません。朝起きてすぐ、通学や通勤に出る時間に合わせて7時から8時の間に食べます。

スペインが特殊なのは朝食の後に続く食事の時間の遅さです。例えばランチタイムは通常で14時。週末のランチともなれば15時以降が当たり前です。隣国のフランスやポルトガルは日本と同じような時間帯、正午がランチタイムです。似ているとされる同じラテン系の国イタリアだって、午後1時前後にはお昼ご飯を食べています。

ランチタイムが遅いならディナータイムだって遅いです。夕飯は夜の21時以降、特別な日や週末ともなればスタートが23時近くになるのは至って普通の事。そうなると週末のディナーが終わるのは夜中の1時以降になります。

「ママ、スペインでは夜中の2時に家に帰るのは夜遊びした訳じゃないよ。友達とただ夕飯を食べていただけだよ。」そんなコマーシャルがあって、確かにそうだよなと納得してしまいました。スペインでは夜遊びをしようと思ったら夜中の3時以降まで待たないとクラブなどがオープンしないからです。

スペインのレストランはランチタイムとディナータイム以外の時間帯は閉まってしまいます。昼なら14時まで、夜なら21時までオープンしないレストランが殆どなので、通常の食事時間に慣れた観光客は途方にくれてしまうだそう。沢山観光をして疲れてしまったから早く寝たい。そう思ったとしてもレストランが開いていないので、スペイン人に合わせて宵っ張りの生活を“Spain is different” と嘆きながら受け入れなくてはなりません。

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スペイン人が食事にかける時間

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食事時間の遅さだけではありません。スペインは食事にかける時間も凄いんです。週末に皆が集まっての食事ともなれば、昼ご飯を食べ終えた時間が夜ご飯の時間だった、なんて事も多々起こります。週末程ではありませんが、平日だってスペイン人達はゆっくり時間をかけてお昼ご飯を食べます。

そんなスペイン人達に、日本の多忙なサラリーマン達が15分でお昼を食べる事がある、なんて話をすると本当に驚かれてしまいます。スペイン人達がお昼をゆっくり食べる事が出来るのはお昼休みの時間がたっぷりあるから。平均して2時間。ショップなどで働く人なら3時間が通常です。

 

スペインの全てに影響を与えているシエスタという習慣

スペイン人がゆっくり時間をかけて昼ご飯を食べるのは世界的にも有名なシエスタの習慣があるからです。シエスタとは食事の後にお昼寝をする、スペインに昔からある習慣のこと。

スペインはとても暑い国。マンホールの蓋で目玉焼きが焼けるとまで言われるほどの暑さです。特に午後14時から17時頃までの日差しが強く、この時間に直射日光に当たると痛いぐらい。だからこそ1日の一番暑い時間帯は日差しを避け、家の中に籠ってお昼寝をして過ごすのです。

シエスタの時間帯は飲食店以外は全て閉まってしまいます。美術館や役所だって閉まります。歩いている人すら見かけない程です。スペインは常にうるさい国なのですがシエスタの時間帯だけは別。あれほど騒がしいスペインが驚くほど静かになります。

大都市ではシエスタの習慣がなくなりつつあります。国際社会と足並みを揃え、競争力を高める為に昼休みの時間を短縮したり、廃止したりしたからです。最近では一日を通してオープンしているお店も多くなりました。それでも田舎へ行けばシエスタは今だ健在の尊重された制度です。IMG_8859


 

スペインの昼ご飯は何時でも何処でも皆してがっつりフルコース

スペインでは長い昼休みを利用してランチタイムに一度家に帰る人が殆どです。学校に通う子供たちも家に帰って昼ご飯を食べます。家族が揃って一緒にご飯を食べる事が出来るので、スペインでは一日のメインの食事は伝統的にお昼ご飯です。メインとなる食事ですから前菜からはじまり、メインディッシュ、そしてデザートのフルコースを食べます。

大都市ではお昼時間が短縮され1時間しかランチタイムをとれない人達が増えました。大きな街だと家に帰るのも大変だし時間がかかります。スペインにはお弁当という習慣がないので、家に帰らない人はレストランで食べる事になります。1時間しかなくても、家に帰れなくても、家族が一緒でなくても、お昼に1日のメインとなるガッツリなフルコースを食べる事には変わりがありません。

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