世界食べ尽くしの旅 Españoleando

スペイン在住のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を遊んで食べ尽くすの記録

絶対食べたいリトアニア料理、リトアニアの夏の名物、ピンク色のスープ

   

日本の皆様には馴染みの少ないリトアニアという国。意外と見どころの多い国ですがリトアニアの魅力は何といっても食べ物です。今回はそんなリトアニア料理の夏の定番、どピンク色で見た目のインパクトが大きい郷土料理について。レシピも大公開。

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リトアニアの定番家庭料理 ピンクスープ

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スペインに住んで20年の月日が経とうとしています。ヨーロッパは同じような歴史を持ち、同じ通貨を使い、交通の便も良いので一つの大きな国のようなもの。それにこれだけ長くヨーロッパに住んでいると隅から隅まで行き尽くした感があり、日に日に驚きが少なくなります。

何処へ行っても手当たり次第に何でも色々な物を食べまくっているのですが、最近では何を食べても何処かで食べた事があるような気がします。そんなデジャブ感を寂しく思いながら辿り着いたバルト3国の小国リトアニア。そこで巡り合ったのは今まで見た事のない強烈なインパクトのある食べ物。

リトアニアの夏を象徴する、思わず二度見してしまうインパクトの大きいピンク色のスープ、シャルティ・バルシチェイです。

 

リトアニアの夏の定番 不思議なピンク色のスープ、シャルティ・バルシチェイ

シャルティとは日本語で「冷たい」を意味します。そしてバルシチェイは「ボルシチ」。とりあえず、このピンク色の代物が「冷たいボルシチ」である事は理解しました。

ボルシチとは真っ赤な色が特徴のロシア料理の定番です。鮮やかな赤はビーツが持つ色素によって出る色。そのボルシチが冷たくなっただけの料理なのでしょうか。でもボルシチの色は赤です。何がどうなったらあんなピンク色になるのでしょうか。

おっかなびっくり食べたシャルティ・バルシチェイは、見かけによらず何だか優しい味がするとても美味しいスープでした。確かにビーツの味はしますが、ロシアで食べたボルシチとは全く違う味。今まで食べた事のない暑い夏に清涼感を与える、すっきりさっぱり、それでいて濃厚なスープです。

この不思議なスープを皆様にも是非試して頂きたいので、リトアニアのクライペダ在住のヴィリヤ(Vilija)ちゃんに秘蔵のレシピを教えてもらいました。

シャルティ・バルシチェイの材料

ビーツ(瓶詰) 1個

ケフィア 1リットル

キュウリ 1~2本

ゆで卵 3個

ディル 適量

塩、コショウ 少々

 

リトアニア料理に欠かせない食材 ビーツ

リトアニアでは旧共産圏同様にビーツをとてもよく使います。ただリトアニアは生のビーツより瓶詰のものを使う人の方が多いのだそう。

ビーツを柔らかく煮て酢漬けにして瓶に詰めたもので、保存も効くし何より既に調理されてるので時短になります。ビーツは1時間程コトコト煮ないと柔らかくなってくれないからです。

ただ生のビーツとは味が異なります。生のビーツには酸味がありません。でもリトアニアの人達は酸味が大好きなんです。今回のピンクのスープも酢漬けビーツに更にヨーグルトの酸味が加わる料理です。

日本の皆様には少し酸味がキツ過ぎて好き嫌いが分かれるかもしれません。でも夏バテしている時にこの酸味は本当に良く効きます。

 

リトアニア料理に欠かせない食材 その2 ケフィア

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ケフィアはビタミンB2を多く含む美容にとても良い乳製品です。リトアニアでは大変ポピュラーですが日本では余り見る事のない食材かもしれません。ヨーグルトに似ているのでケフィアヨーグルトと呼ぶ人もいますが、ケフィアとヨーグルトは全く違う食べ物です。

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ヨーグルトは乳酸菌だけで発酵させますが、ケフィアは乳酸菌の他に酵母が含まれています。酵母が発酵の過程で炭酸ガスを発生させてしまうので日本では商品化して流通するのが難しいのです。酵母の有無の他に味も違います。

ケフィアはヨーグルトに比べて酸味が少なくまろやかです。固まりがとても柔らかく、爽やかな食感。そしてケフィアの乳酸菌は腸にまで達して働くので大変健康的な食材です。

ケフィアは日本で入手するのが難しいかと思われるので代価品としてプレーンヨーグルトを使う事が出来ます。ケフィアはヨーグルトより酸味が少なく、まろやかな味が特徴なので、ヨーグルトを使う場合は生クリームを加えましょう。それによって酸味が足りなく感じられたらレモンを加えれば完璧です。

 

リトアニア料理に欠かせない食材 その3 ディル

香草のディルは最後の仕上げで使います。最悪なくても構いません。ヴィリヤちゃんも今回ディルを買うのを忘れてしまっていたのでディル無しで作りました。ただあった方がより本場の味に近づけるし、見た目も華やかです。

私的には別になくても美味しかったのですがリトアニア人のヴィリヤちゃんにとってはディル無しのシャルティ・バルシチェイはあり得ないそうで、痛恨のミスを最後の最後まで嘆いていました。

外国人の私にしてみたら、ディルも結構クセのある味なので好みによっては無くても良いかなと思います。

 

リトアニアの郷土料理 ピンクスープの作り方

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シャルティ・バルシチェイの作り方は本当に簡単です。材料を細かく切って混ぜるだけ。まずはビーツを細かく切ります。

家庭によって色々な作り方があって例えばヴァリヤちゃんの恋人のお母さんは包丁ではなく、ハンドブレンダーを使うそうです。口当たりがまろやかになって、色が更に濃く、ショッキングピンクになります。リトアニアのレストランなどではハンドブレンダーを使う事が多いので、観光客はそのピンクさ加減に驚いてしまうのです。

キュウリとゆで卵はお好みの大きさに切ります。キュウリは千切り派もいればみじん切り、少し歯ごたえを出す為に大きめに切る人もいます。ゆで卵はかき混ぜていくうちに小さくなるので大き目に切っても大丈夫。

全ての材料を鍋に入れ、そこに冷たく冷やしたケフィアを加えます。赤い色をしたビーツにケフィアの白が加わるから、あのようなピンク色になるのです。衝撃だった色の謎が解けました。最後に塩コショウで味を調えたら完成です。器に盛り、細かく切ったディルをパラっとふりかけて食べます。とっても簡単で失敗知らずのレシピ。

 

リトアニアを訪れたら絶対食べて欲しい夏の定番料理

リトアニアの人達はシャルティ・バルシチェイの一緒に茹でたジャガイモと黒パンで食べます。栄養価がとても高い食べ物なので夏バテした暑苦しい夏の昼ご飯はコレだけで充分です。冷たいスープなので体をクールダウンしてくれて、口当たりも良いのでどんどんお腹に入ります。

酸味の中にビーツのほのかな甘みが隠れ、まろやかな口当たりに細かく切ったキュウリがシャキシャキしたアクセントをつける。そして茹で卵がまた良い働きをしているんです。すっきりと爽やかな、まさに夏の味にふさわしいシャルティ・バルシチェイ。ビーツはビタミンが豊富で栄養価も高い食べ物です。

そして乳製品は消化の働きを助けます。美味しいだけでなく夏バテにも美容にも効果的です。色がもの凄いので構えてしまいますが、口にすると以外にマイルドで何だか優しい味がします。そもそもシャルティ・バルシチェイはリトアニアのお袋の味。日本の味噌汁のような食べ物です。冷たいスープ、でも食べた後に心が温まる、そんな素敵なスープです。

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