世界食べ尽くしの旅 Españoleando

スペイン在住のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を遊んで食べ尽くすの記録

タパスとは何なのか スペインのバル文化 スペインの食文化を象徴するタパスはどこで食べる?

      2018/04/12

スペインの食文化を語るのに欠かせないのがタパスの存在。タパスとは飲み物を頼むと無料でついてくる付け合わせの食べ物、もしくは有料の小皿料理を意味します。今回はそんなスペインを象徴するタパスについて。そしてスペインの食文化にとどまらず、スペインそのものを学べる場所、バルについて解説します。

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スペインのバルは大切な文化の一部

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スペインの有名な歌手、ホアキン・サビーナは歌いました。アントン・マルティン(マドリッドの地下鉄駅)界隈だけでノルウェー全土よりも多くの バー(BAR)があると。全くもって
その通りでスペインにはやたらめったらBARがあります。ちなみにBARはスペン語だとバーではなくバルと読みます。

バーと言っても日本のような、綺麗なお姉さん達がいる薄暗い場所を想像してはいけません。カウンターとテーブル席が数個置かれた、子供からお年寄りまでが共存する空間、それがスペインの バー、バルです。

スペイン人にとってBAR は生活の一部です。一日に何度でも立ち寄る場所です。田舎に住むお年寄りなどは一日の大半をバルで過ごしたりします。

テレビのサッカー中継に一喜一憂してる人、一人黙々と新聞を読む老紳士、ドミノで遊ぶおっさん達、まったりした若者達の輪、買い物帰りの奥様群の笑い声、ざわめきの間に聞こえるスロットマシーンの音、椅子の下で眠る犬、その犬にちょっかい出す子供達、人が通る度に移動されるベビーカー。

スペインとは何か、そしてスペイン人を知りたかったら絶対バルへ立ち寄るべきです。バルにはスペインの全てが凝縮されています。

 

スペインのバル特有の食習慣、タパスとは?

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バルはスペイン人観察にもってこいの場所。それにスペイン料理を知るためにも絶対訪れたい場所です。スペイン料理はレストランなんかで食べるよりバルで食べた方がよりスペインを感じる事が出来ますからっっ。

普通に食べ物を注文する前にスペインのバルを象徴するタパスを楽しみましょう。通常バルで一杯のビールを頼むと、タパス(TAPAS)と呼ばれる無料の付き出しが付いてきます。オリーブの実だったり、生ハムが乗った小さなトーストだったり。

タパスで有名な北部や南部へ行けば、魚フライや肉料理などがたっぷり付いてきて、2杯もビールを飲めばお腹一杯になってしまったりします。

残念ながら都会ではそこまで太っ腹なタパスにお目にかかる事は稀です。マドリッドのオシャレ系の バルならタパスが付かない場所も多いし、何か無料でついたとしてもピーナッツやポテトチップスだけだったりします。バルセロナだったら全く何もつきません。セビリアもお金出さないとタパスはつかないです。

 

 タパスの歴史 タパスの由来 

タパスの歴史はとても古く諸説が幾つもあります。

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アルフォンソ13世(在位1886-1931 年)が風の強い事で有名なスペイン南部のカディスの街を訪れました。休憩したメゾンのテラス(VENTORRILLO  DEL  CHATO という名で現存します。)で一杯のシェリー酒を頼んだ時、強い風が吹きました。気を利かした給仕がワインのグラスに砂が入らないよう生ハムで蓋をしてサーブしました。それを痛く気に入ったアルフォンソ13世が2杯目も同じように蓋をしてワインをサーブするよう命じたのがタパスの始まり、との説が一番有力です。

もう一つの有力候補が軍事面では失格者ではあったけれど、文化、行政面に大きな功績を残し、それを讃えられ後に「賢王」と呼ばれるようになったアルフォンソ10世(在位 1252-1284年)の説。賢い王がワインを食べ物無しでサーブする事を禁止し、貧乏な酒飲み達が空きっ腹でワインを飲む事を防止したからだとの説です。悪酔いを防ぐだけでなく更には防犯の効果もあったと言われます。

 

面白いのではレコンキスタの拠点となったアストゥリアス王国の時代に( 718-914年)ワインには必ず豚肉を使用した生ハムやソーセージ類を付けてサーブするよう命じ、共に食卓を囲んだ同士が不浄な生き物として豚肉を食べなかったイスラム教徒で無い事を確認し合った、なんて説。

語源からシンプルにタパス(TAPAS) が動詞TAPAR (覆う)の活用から成り、グラスを覆ったリ、空腹を TAPAR (覆う)ために存在する食べ物だから、とも言われます。

いずれにせよタパス(TAPAS)の歴史は古く、昔からスペイン人に慣れ親しんだ習慣と言えます。

 

タパスの食べ方

バルにはイス席もありますが、よりスペインらしい雰囲気を盛り上げたいならカウンターの立ち食い席がおすすめです。それにタパスで有名なバルにはイス席が無い場合も多いです。スペイン人もタパスを食べるのには、 老いも若きも立ち食いが基本です。

皆でワイワイでもいいけど、一人だってスペインのバルは怖くありません。サッカー中継を見ながら、グラス片手にタパスを楽しんで頂きたい。

タパスには食べる(COMER )と言う動詞をスペイン人は使いません。鳥がクチバシでつっつく、を意味する PICARを使います。胃袋の小さい日本人にとっては結構な量なのですがスペイン人にしてみればあくまでもアペリティフ、食事前に食欲を増進させる食前酒のようなものでしかありません。

ですから食事前にBARへ立ち寄り1~2杯ひっかけてからレストランなどへ行き本格的な食事を頂きます。

 

美味しいタパスが食べられるお勧めの場所とは

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美味しさで行ったらバスク地方のタパスが一番凄いです。ただお値段は別会計で結構高いです。でも高いだけあり色々と手の凝ったタパス料理を楽しむことができます。

無料で美味しい、それだとアンダルシア地方でしょうか。大学があり、学生の街として有名な場所もタパスを食べるにはお勧めです。アンダルシア以外だとサラマンカ大学、レオン大学で有名な両都市がタパスで有名です。

スペインと言えばタパスなのですがタパスを食べない地方、無料のタパスが付かず別会計な地方、色々とあるので注意が必要です。アンダルシアはタパスで有名ですが拠点ともなるセビリアの街は別会計になるバルが多いです。

ところでスペインのBAR では煙草の吸殻、爪楊枝、オリーブの種、ナプキン、何でもかんでも床に投げ捨てます。最初は何てお行儀の悪い国だろう、なんて思ったりもしましたが床が汚ければ汚い程美味しいバルだと評価されます。皆さんも郷に入れば郷に従え、スペインのバルに立ち寄った際には思いっきりポイ捨てしながら食事を楽しんで下さい。

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