イタリアとイタリア人とイタリア料理を知るために知っておきたいイタリアの食に関する常識
2019/05/15
陽気で寛容なイタリア人。でも食事に関しては色々とうるさい。めちゃくちゃポリシーがある。ヨーロッパ在住18年目のフードライターが世界を食べ尽くすの旅。今回はイタリアとイタリア料理とイタリア人をより良く知るために、絶対守るべきイタリア料理の掟。
イタリア人が考えるイタリア料理のタブー
パスタを半分に折って茹でる
発狂されるのでイタリア人の前では控えよう。
パスタを茹でる時に塩の代わりに油を入れる
イタリアの味を決定づけるのは何時だってオリーブオイル。それもイタリア産のエクストラバージンオイルでなければならない。オリーブオイルは決して加熱してはいけないオイル。パスタに加えるとしたら茹で上がった後が基本。
パスタを茹ですぎる
茹ですぎたパスタは老人ホーム用のパスタと呼ばれる。そして茹ですぎたパスタを食べた老人ホームの老人は、こんなん人間の食べ物じゃないという。アルデンテは絶対。ってか殆んどのイタリア人がアルデンテよりも固いパスタを好む。
パスタにケチャップ
パスタをケチャップで味付けるのはパスタへの冒涜とされる。食卓にケチャップがあるだけで嫌われる事がある。パスタのソースは絶対的にトマトを使って作るべきだけど、イタリア人だって時間の無い時がある。そんな時はイタリア版ケチャップ、凝縮トマトのチューブを使う。嫌な顔はされるが許容範囲。
パスタやリゾットを何かの付け合わせとする
パスタも米も独立した皿の上でメイン料理として出すのが礼儀。肉や魚の付け合わせとされるのはイタリアでは野菜のみ。
ボロネーゼのソースをスパゲティで食べる
ありえない。ボロネーゼのソースは卵を使った幅広の麺でなければいけない。絶対に。
カルボナーラを生クリームで作る
カルボナーラのパスタは全イタリア人の憂鬱である。それは国外のカルボナーラが生クリームを使って作られるから。真のカルボナーラは卵だけでクリーミィさを出す。生クリームなんて絶対使わない。イタリア国外で一番有名なイタリア料理が偽レシピのカルボナーラである事が耐えられない。外国人がカルボナーラ大好きと言うと、悲しい目をする。イタリアの大いなる憂鬱。
鶏肉をパスタ料理に加える
イタリア人ならば決して鶏肉をパスタ料理に使わない。何故かと聞かれると困るが使わない。
食後にカプチーノを飲む
カプチーノは絶対的に朝食に飲むもの。食後に飲むのはエスプレッソ。砂糖をたっぷり入れて。ミルクをどうしても入れたいのならエスプレッソにちょろっとミルクを入れたMACCHIATO。それ以外は許容出来ない。
レストランでシーザーサラダを注文する
シーザーサラダをイタリア料理だという人とは友達になれない。シーザーサラダはイタリアではなくメキシコで生まれた。そこから全米に広まった。
レストランで一人で食べる
イタリアではありえない。食事とは誰かと一緒に楽しむもの。家族、友達、誰でもいい。一人で食べるべきではない。あなたが美しい女性であるならなおさらである。人々が美しいものを愛でながら食事する楽しみを奪うべきではない。