世界食べ尽くしの旅 

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イスタンブール名物サバサンド 安くて美味しいトルコ料理

      2019/03/24

世界三大料理の一つに数えられているトルコ料理。どこで何を食べても美味しかったです。味だけでなく、色鮮やかで視覚的にも楽しませてくれるのは、トルコ料理が宮廷料理の系譜を持つから。どのレストランのどんな料理にも満足しましたが、やっぱり食べたかったのがB級料理。安ければ安いほど心ときめくローカルの味。ヨーロッパ在住18年目のフードライターが素敵な人達に出会いながら世界中を食べ尽くすの記録。今回はB級料理フェチの私が、トルコで一番食べたかったのがサバサンドについて。

イスタンブール名物と言えばサバサンド

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「トルコへ行ってこようと思う。」そう言うと90%の確率で「イスタンブールへ行くなら絶対サバサンドを食べなきゃダメだよ。」とアドバイスされました。本当に沢山の人からアドバイスされたので、トルコへ行く前から私が一番楽しみにしていたのがサバサンドでした。

それにサバサンドはトルコの何故だかイスタンブールでしか食べられないのです。イスタンブールの、それもほんの一部の地域、ガラタ橋周辺のみでしか食べられません。

「どうしても、何が何でもサバサンドが食べたい。」私がそう訴えると、トルコの友人達は何だかちょっと残念そうな顔をしました。「トルコには美味しい料理が沢山あるのに、外国人はみ〜んなサバサンドって言う。」そう嘆きながらも、しょうがないとばかりにサバサンドが食べられる場所へ案内してくれました。

イスタンブール名物サバサンドは何処で食べれるのか

サバサンドはガラタ橋周辺でしか食べられません。サバって結構アタリやすいんです。そして衛生上の問題、旧市街の景観保護の問題もあって一時期サバサンドの販売は禁止されていました。

でも人々の強い要望で数年前からガラタ橋周辺に限り再びサバサンドの販売がOKとなりました。レストラン、屋台、魚屋、港に浮かんでいる船の上。ガラタ橋付近では至る所でサバサンドを食べる事が出来ます。

イスタンブール名物サバサンドのレシピ

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日本人なら焼き魚には白米。そう思うかもしれません。でも焼き魚にパン、騙されたと思って一度試してみて下さい。実はとってもお似合いのコンビなのです。イスタンブール名物、サバサンド。作り方は本当に簡単です。

  • 玉ネギをシャキシャキした食感が残るぐらいの厚さに切る。
  • 水に30分位さらし辛みを取り、水気を良く切っておく。
  • トマトを5ミリぐらいの厚さにカット。レタスは短冊の形に切る。
  • 結構厚めのサバの切り身を用意し、骨を取り除く。
  • 塩をふり焼く。
  • 焼きたてのサバの切り身をフランスパンにはさみます。それに用意していたレタス、オニオン、トマトをはさんで仕上げにレモン汁をギュっと絞れば出来上がり。

魚にはパンもよく合う 定説を覆したイスタンブール名物サバサンド

とってもシンプルだけど本当に美味しいサバサンド。魚には米、そう頑なに思っていた私ですが、すっかりサバサンドのファンになりました。

普通にフランスパンでも美味しいかなとは思うのですが、トルコのパン、エキメッキとの相性がやはり抜群です。エキメッキはフランスパンのような形をしていますが余りパリパリっとはしていなくて、フワフワ柔らかいパンです。

サバの臭みは最後に絞るレモンが良い仕事ぶりを発揮し、シャキシャキ玉ねぎもサバの臭み解消に役立ってるかと思います。

脂がのっているサバならば必要ないかもしれませんが、少しパサパサが気になるようなサバでしたら仕上げにオリーブオイルをかければ完璧です。トルコでもレモン汁とオリーブオイルが常にテーブルの上に用意されていて、各自お好みで追加していました。

1980年代のトルコではパンに焼きサバだけをはさんだサバサンドでした。それが時代と共に進化して今の主流はパン、サバ、レタス、玉ねぎ、トマト、そしてお好みでレモン汁とオリーブオイル。

イスタンブール名物サバサンドはガラタ橋周辺の何処が一番美味しいのか

ガラタ橋周辺を歩いていると、至る所にサバサンドを売っている店があります。そのシンプルさゆえに、どこで食べても安定の美味しさです。値段も大抵6トルコリラ(300円)前後なので、色々と物色して貴方の一番のお気に入りの場所で食べてみて下さい。

ちなみに一番有名なのはガラタ橋の手前に停泊している、ケバケバしい装飾の船の中で焼いているサバサンドでしょうか。地元の人は勿論、多くの観光客が屋台の船の周りでサバサンドにかぶりついています。

ガラタ橋の下は遊歩道とレストラン街になっていて、このレストラン街でもサバサンドを食べる事が出来ます。海峡をせわしく行き交う船を眺めながら、ゆっくり座って食べるサバサンド。

シチュエーションが豪華でも食べてるモノがB級なのでお値段は外で立ち食いするのと殆ど変りません。だからお得感は一番。でもやっぱりB級料理はB級の雰囲気で食べるのが一番美味しい。港の海風に煽られながら、街の喧騒をスパイスにしてサバサンドを立ち食いするのが私的には一番おいしいかと思います。

サバサンドのプロならガラタ橋を渡った対岸へ行け

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地元の人達のお勧めは対岸、ガラタ橋を渡った向こう側で売られているサバサンド。得にオレンジ色のエプロンをつけた、浅黒くて小太りなエミルさんのサバサンドが一番美味しいのだそう。

他のサバサンド屋はシンプル、サッパリ系の味付けだけど、エミルさんのサバサンドは香辛料が沢山入っていて、かなり濃い目のオリジナルの味付けらしい。香辛料大好きな私は嬉々としてエミルさんを目指しました。

言われた通り釣り人が沢山いるガラタ橋を渡り、向かって左側の階段を降り、サバが沢山売っている魚の屋台群を抜け小さな公園まで出ます。そこには幾つかのサバサンド屋台がありました。でもお目当てのエミルさんが居ません。浅黒くて、小太りな人は沢山居たけれどオレンジ色のエプロンのエミルさんだけが居ない。

周りの人にエミルさんの行方を尋ねると、昨日今日と病気でお休みなのだそう。とっても残念だけれどしょうがない。親切に教えてくれたアリさんの屋台でサバサンドを食べました。

エミル氏のサバサンドはイスタンブールを再び訪れる良い口実。トルコ、とっても気に入ったので絶対また来よう。そしてエミルさんのサバサンドを次こそ絶対食べる。心に固く誓ったのでした。

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