世界食べ尽くしの旅 

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キューバでホームスティ⑤ キューバの家庭料理本日のメニュー

      2017/08/13

キューバのド田舎でホームスティ。自給自足で生きる農園の人達の食生活とはどんな感じなのでしょうか。スペイン在住のフードライターが地元の人達とどっぷり交流しながらキューバを食べ尽くすの記録。美味しすぎたホームスティ先の食事について。

 

キューバで良く食べられている食材

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キューバの食卓に良く登場する食材は白カブ。ちょっと小ぶりで、ピリッとした辛みの効いて美味しい。それにキューバ人もオクラを良く食べます。ネバネバ系はヨーロッパでは余り食べる事が出来ないジャンルの野菜なのでビックリしました。

農園の食事では何時もサラダがでるのですが、シャキシャキした小松菜とピッリっと辛い白カブのコンビが一番美味しかった。味付けは塩とレモンだけ。そのシンプルさがかえって野菜そのもの味の良さを引き立てます。

キューバの主食は米と芋類。特に芋類は大量に消費するので大鍋を使って庭で煮ます。ジャガイモ、サツマイモ、南米全体の主食でもあるキャッサバ、そして里芋科の、でも里芋より断然大きいマランガと呼ばれる根野菜。ヨーロッパや日本で余り見かける事のない根野菜が沢山ありました。

私のお気に入りは中南米で主食として食べられているキャツサバ。お湯で茹でるだけなので日本で言う白米のポジションです。ほんのり甘くてホクホクしたキャツサバは主食と言うより、もうこれだけで充分です、他に何もいりません、と心から思ってしまう程の美味しさ。

 

キューバのホームスティ先で食べた今日の一品

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そしてこれが本日の究極ベジタリアンメニューです。キューバ人は一つの皿に色々なモノを盛って全てをグチャグチャに混ぜて食べます。キャツサバの上にのっている赤いソースはキューバ料理の基本中の基本、サソンと呼ばれるソース。

トマト、ピーマン、ニンニク、ネギを豚のラードと砂糖で煮詰めます。このソースは色々な食材と組み合わせる事が出来るけれど、キャツサバとの相性が本当に抜群でした。

芋類の他にキューバ人は白米も主食として良く食べます。コングリと呼ばれる小豆に似た豆を煮たシチューと一緒に食べるのが一般的です。

この農園は何を食べても美味しいけれど、今日の献立はキューバの有機栽培野菜の美味しさの破壊力を思い知った一皿でした。

 

食材の美味しさに加えるスパイスはキューバ人の優しさ

食材の美味しさに加えるのがキューバの人達の大らかさと気前の良さ、温かみと優しさのスパイス。皆がニコニコ笑いながら、もっと食べろ、これも食べろと周りに集まってくる。この状況だと美味しくないモノがあったとしても美味しいと感じてしまう事でしょう。

もともと野菜好きなので、野菜だけの生活が全然苦になりません。でもきっと皆は私が肉を食べたいのだと思ったのでしょう。ホームステイしている間に何回か肉が登場しました。

鶏肉も豚肉も本当にジューシーで、味付けも深くコクのある美味しさ。もう本当に世界一の味でした。でもそんな美味しさの喜びを皆に悟られたら、毎日無理してでも肉を料理しかねません。

めちゃくちゃ頑張って感動を抑え込み、
「凄く美味しいけど、もうそんなに若くないから野菜が一番いい。」
野菜好きアピールを毎日欠かしませんでした。

それに都会育ちの私には、肉が食卓にあがると少し切ないのです。私は何時も家の外の丸太に座って朝ごはんを食べていました。農園で生きている動物達を眺めながら。

「そう言えば随分長いこと、あのトサカがちょん切れたニワトリ見てないよな。」

暫くしてはっと気づくのです。もしやこの前の夕食の鶏肉・・・

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キューバ料理は何もかもが素朴な美味しさ

その他にも農園では美味しいモノを沢山食べました。素材の良さに加えて電気を使わない調理方法。炭火でじっくりゆっくり作る料理は何もかも味わい深かったです。肉なんてフォークで触っただけでホロホロと身が壊れるくらいの柔らかさでした。

デザートもまた美味しかった。農園には余りフルーツの木がないのですが近所の人達が私の為に何だかんだと持ち寄ってくれます。勿論全てか完熟ですから甘さのコクが半端ないです。もう至福の味。

キューバの料理はいたってシンプルです。調味料も余り使いません。それなのに何を食べても濃厚で深い味がしました。何もかもが有り得ない程の美味しさで、毎日が驚きと幸せの連続でした。

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