リトアニアのソウルフード「ツェペリナイ」:飛行船が運ぶ伝統の味と秘伝レシピ

バルト三国の一角、リトアニア。この国を旅して、その食文化の奥深さに触れないわけにはいきません。中でも、まるで空に浮かぶ飛行船のような形をした巨大なジャガイモ料理「ツェペリナイ」は、リトアニア人のアイデンティティそのものと言っても過言ではないでしょう。今回は、ヨーロッパ在住のフードライターである私が、現地のお母さんに無理を言って教わった、手間暇を惜しまない究極のツェペリナイのレシピを紹介します。

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リトアニアの郷土料理ツェペリナイ

ツェペリナイは、モチモチとした厚みのあるジャガイモの生地の中に、ジューシーな豚肉のひき肉などがたっぷりと詰まったジャガイモ団子です。リトアニアを代表する国民食ですが、実は家庭で作られるのは年に4〜6回程度。

その理由は、あまりにも調理に時間がかかり、技術を要するため。共働き世帯の増加やライフスタイルの変化により、ツェッペリナイをイチから手作りする家庭はますます貴重な存在となりました。

とは言え、リトアニアの人達にとって、常日頃食している料理なので、レストランで楽しむか、スーパーマーケットの冷凍食品やお惣菜コーナーにある既製品を買い求めています。だからこそ、手作りのツェペリナイを振る舞われることは、リトアニアでは最高のホスピタリティの証です。

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巨大な飛行船が食卓に?ツェッペリナイの歴史と名前の由来

このユニークな名前「ツェペリナイ(Cepelinai)」は、20世紀初頭に空を舞ったドイツの巨大飛行船「ツェッペリン号」に由来しています。かつては単に「ディジュククリアル(Didžkukuliai=大きな団子)」と呼ばれていましたが、その楕円形のフォルムが飛行船に酷似していたことから、いつしかこの名が定着しました。第一次世界大戦中、リトアニアがドイツの占領下にあった時代背景も影響していると言われています。

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リトアニアの母直伝!本場のツェペリナイ・レシピ

それでは、現地のリトアニア人のお母さんから教わった、伝統的なツェッペリナイのレシピをご紹介しましょう。

【ツェッペリナイの材料】

ジャガイモ(すりおろし用):3個
ジャガイモ(マッシュポテト用):1個
片栗粉:大さじ1
豚のひき肉:200g
玉ねぎ:小さいもの1個
塩、こしょう:適量

※ソース用:玉ねぎ、スモークベーコン、サワークリーム、塩、こしょう

【ツェッペリナイの究極の食感を生む調理ステップ】

1. ジャガイモの準備

一部のジャガイモを茹でて皮をむき、なめらかなマッシュポテトにします。

残りのジャガイモは生のまま皮をむき、おろし器ですりおろします。

ジャガイモは固いので、すりおろし器でするのは大変かと思います。リトアニアでにはツェッペリナイ専用の電動すりおろし機が存在しますが、日本の場合はフードプロセッサーで代用可能かもしれません。変色を防ぐため、すぐに調理するかレモン汁を少量加えましょう。

すりおろしたジャガイモを布巾で固く絞ります。絞り汁はボールに入れて放置し、底に沈殿した天然の澱粉(デンプン)を確保するのが、モチモチ感を出す最大の秘訣。

上澄み液を捨て、残った澱粉とマッシュポテト、絞ったジャガイモ、片栗粉を混ぜ合わせて力強く練り上げます。

ここがポイント

このジャガイモの生地作りに失敗すると、調理している間に破れて具が出てしまったり、モチモチ感がかけてしまいます。この皮作りがツェッペリナイにとって一番のポイントで、サジ加減が本当に難しいのだそう。

また、新ジャガは水分が多いので出来るだけ古いジャガイモを使うのがコツです。

ツェッペリナイの具材の作成

少量の油を熱したフライパンで、玉ねぎのみじん切りを透き通るまで炒めます。

その玉ねぎと、ひき肉、塩、こしょうを混ぜ合わせて肉だねを作ります。

カッテージチーズの場合は、お好みのハーブを混ぜると風味が豊かになります。

ツェッペリナイを成形する

手のひらで伸ばしたジャガイモ生地に具を包み込み、こぶし大の飛行船型に整えます。

※この時しっかり形を整えないと茹でる際に中身が飛び出てしまうので注意しましょう。

たっぷりの沸騰したお湯に入れ、中火で約30分間、時々優しくかき混ぜながら茹で上げます。

ツェッペリナイのソースの作り方

 ツェペリンを茹でている間にソースを作ります。玉ねぎはみじん切り、スモークベーコンは細かく切り。

フライパンで軽く炒めてから弱火にしてサワークリームを加えて溶きのばします。ソースが重たすぎる場合は、様子を見ながらツェペリンの茹で汁を加え、塩こしょうで味を調えましょう。

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ツェペリナイのソース

通常、ツェペリナイのソースはベーコンを炒めた脂ににサワークリームを加えて溶かしながら作るのですが、ダイエット中のお母さんはベーコンを断固拒否。それでもツェッペリナイは拒否れないので、サワークリームだけで食べるとのこと。そのため、写真は別仕立てとなっています。

このソースの味の決め手となるのがスモークベーコンです。リトアニア独特の味付けで、スライスではなく固まりで売っているので細かく切って調理します。リトアニアの人達はベーコンと呼んでいましたが、ベーコンよりもっと肉肉しています。

サワークリームもカロリーが高いのですが、それは絶対に欠かせないのだそう。リトアニア人にサワークリーム抜きの食事なんてありえません。リトアニア人はサワークリームが本当に大好きなので、何にでも入れちゃいます。

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美味しいリトアニアの国民食

モチモチしたジャガイモ団子をナイフで半分に切ると肉汁が中からジュワーっと溢れ出します。肉のうまみとジャガイモのモチモチ具合が合わさって絶妙の美味しさ。でも私は断然カッテージチーズ派。もう何個でもいけちゃいます。  

ジャガイモ、豚肉、サワークリーム。これはリトアニアを代表する食材です。それが全部入っている料理がツェペリナイ。まさにリトアニアを象徴する食べ物です。

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リトアニア料理のすすめ

日本ではなかなかリトアニア料理のレストランを見つけることができないかと思います。是非チャレンジして頂いて、遠い異国の地リトアニアに思いを馳せて頂きたいです。ツェペリナイの歴史、ツェペリナイを何処で食べるべきか、ツェペリナイに関する詳細を別記事でまとめました。

著者プロフィール

ヨーロッパ在住の旅と食のプロガイド

主にスペインに拠点を置いて30年。プロの観光ガイドとして、これまで数多くの日本人旅行者の皆様を世界各地でご案内してきました。また、日本国内ではスペイン語圏からの観光客をお迎えするガイドとしても活動。

ガイド業の傍ら、その土地ならではの「食」と「旅」の魅力を伝えるライターとして、雑誌や専門メディアにて、現地発のリアルな情報を多数掲載しています。「ガイドの視点」と「食へのこだわり」で、皆様の旅がより豊かなものになるよう、最新の情報をお伝えします。

コメント

  1. […] 実は無理言ってシャウレイに住むユオザス家のお母さんにツェペリナイを作ってもらいました。と言う訳で次回は「おウチで作ろう本場の味、世界のレシピ、リトアニアのツェペリナイ」をお届けします。   […]

  2. […] […]

  3. […] […]

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