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世界のレシピ バルト3国のエストニアの伝統料理カラスクの作り方

      2017/04/17

素朴な味の健康食カラスクは元大相撲力士の把瑠都・凱斗さんの活躍で一躍有名になったエストニアの伝統料理です。ヨーロッパ在住18年目のフードライターが、素敵な人達に出会いながら、世界中を食べ尽くす旅に出ました。今回訪れたのはエストニアで二番目に大きい都市、トルトゥ。カラスク専門店をオープンさせたリナさんがカラスクの秘蔵のレシピを伝授してくれました。

 

エストニアの伝統料理カラスク

カラスクの材料

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大麦粉 2,5デシリットル

カッテージチーズ 125グラム

ミルク 2,5デシリットル 

卵 1個

蜂蜜または砂糖※リナさんは蔗糖を使います 25グラム

バター 50グラム

ベーキングソーダ テーブルスプーン 半分

塩 テーブルスプーン1杯

 

カラスクの作り方

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チーズはエストニアで良く食べられているカッテ-ジチーズを入れるのが基本です。手に入らない場合はリコッタチーズや他のフレッシュチーズでも代用できます。

発酵させない。捏ねない。軽く混ぜ合わせて焼くだけのシンプルなパン。アイルランドで食べたソーダブレッドに作り方が似ています。でもカラスクは小麦粉ではなく大麦粉を使うので食感が全く違います。食後のずっしり感も全然違う。

とにかく作り方がとても簡単なのが良いです。ただ材料を混ぜるだけ、発酵いらずのパンなので時間がかかりません。だからまずオーブンを200度に予熱させる事からスタートします。

卵とカッテ-ジチーズを良く混ぜた後、バター以外の材料を加えます。木のヘラで切るように混ぜるのがポイントで決して捏ねてはいけません。粉のダマが少し残っていてもOK

とにかく混ぜすぎると固くなってしまうので注意が必要です。最後に溶かしバターを加えザックッと混ぜたら型に入れ、200度のオーブンで30分から40分焼きます。

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伝統的なレシピを守っていくエストニアの若者たち

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大麦粉で作るカラスク。大麦の吸収率が良いからでしょうか。しっとりしていてズッシリな感じ。これは本当にはまる味です。やっと夢が叶ってカラスク専門店をオープンさせたリナさん。お店では今回作ってくれた基本のカラスクの他に色々な味のカラスクを販売しています。

パンプキンシードとケフィール、ポピーシードと森のベリー、クミンとレモンの皮などが売れ筋。

大麦の粉が簡単に安価で手に入らないので、カラスクを今の時代に作ると価格がとても高くなります。昔の人から見ればカラスクは貧乏人の食べ物、とのイメージが大きいです。そんなカラスクが今では高価な健康食品的扱いになります。なので昔を知らない若者からの反応はとても良いけれど、お年寄りからは価格が高すぎると批判される事もあるのだそう。

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それでもやはりスーパーで1キロ100円もしない小麦粉で作るパンと同じ価格では販売出来ません。普通のパンの値段よりずっと高くなり、リナさんのお店では一本4,5ユーロで販売しています。確かにパンと考えると高いです。でもとてもヘルシーなホームメードのパン、というか焼き菓子的な食べ物ですから納得のお値段なのではないでしょうか。

そのままバターをぬって食べるだけでも美味しいですが、ハムやチーズをのせて食べたりもします。私的にはカラスクはパンと言うより焼き菓子の位置づけなので、ジャムをぬって食べるのがお気に入りの食べ方です。皆さんも是非ご家庭で、本場エストニアの伝統的な味を再現してみて下さい。

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