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ルーマニアで絶対に訪れたい観光地30選:東欧の穴場

      2024/01/21

ヨーロッパを旅行しようと思うとき、多くの人はフランスやイギリスなど、西ヨーロッパの国々に目を向けがちです。でも古き良きヨーロッパの面影が強く残るのは、圧倒的に西ヨーロッパよりも東ヨーロッパ。さらに東欧は物価が安いので、懐に優しい旅をすることができます。

東欧の穴場的存在がルーマニア。美しい自然と歴史的な街並みが見事に調和された素晴らしい国です。インスタスポット満載な美しくて可愛らしい街並み、歴史ある城やモニュメント、豊かな自然と黒海のビーチリゾート、そして未知なる美味しい料理。日本の本州程の大きさですが、人口は日本の6分の1ほど。国全体がゆったりとしていて、観光客もそれほど多くないので落ち着いた雰囲気の中で全ての魅力を楽しむことができます。

ブカレスト

1862年にルーマニアの首都となったブカレストは、若くて活気のある街。第2次世界大戦までは「バルカンの小パリ」と称されるほどの美しい街並みが自慢だったのですが、戦争と1977年のルーマニア大地震によって大部分が破壊されてしまいました。

その後復興されるも当時は共産党政権だったため、いかにもな無機質で殺風景な巨大建物が多くなりました。そのためブカレストには、クラッシックな美しい建物と共産主義風の無機質な建物が混在し、何だかちぐはぐな印象もあります。しかし、それはそれで珍しく、味わい深い街並みだと思います。

国民の館

ブカレスト最大の観光名所が「国民の館」です。ルーマニア議会の議事堂で、高さ84m、幅275m、奥行き235mもある地上10階、地下4階建て、延床面積33万3000㎡の巨大な建物。部屋の数はなんと3107室あります。政府系の建築物としては、アメリカ国防総省ペンタゴン、タイ国会議事堂に次いで世界で3番目の大きさ。

ルーマニア共産党書記長で、独裁者だったニコラエ・チャウシェスクの命ににより、1500億円もの費用をかけて1984年に着工。従事した労働者は2万人以上で、女性や子供たちも含みます。昼夜休みなく3交代で、わずかの食糧とトイレ休憩だけを与える非人道的な方法で建設作業が進められました。

チャウシェスクは北朝鮮を訪れた際に見た巨大建築物に感化され国民の館を作りました。そして、完成間近の1989年にルーマニア革命で失脚、処刑されます。国民の館はすでに7割近く完成していたのですが工事は中断。しかし、取り壊すより完成させた方が費用がかからない、との結論に至り工事が再開され1997年に完成しました。

議事堂ですが内部は豪華絢爛。それもそのはず、チャウシェスクは宮殿としてこの巨大な建物を作ったからです。24年間にわたり独裁的権力者として君臨し、その権力の象徴として建設された巨大宮殿。大理石がふんだんに使用され、クリスタルの美しいシャンデリアは2800基以上。マホガニーやオークなどの高級木材、至る所に金や銀の装飾が施されています。

すべてをルーマニア産にこだわり、国中から集めまくりました。当時、あまりにも大量の大理石を使用したので、国民の墓石用の大理石が不足したといいます。この巨大な建物は管理職員だけで300人以上必要で、維持費も膨大で現在に至るまで国民の税金を食いつぶしているのだそう。あまりにも巨大すぎるので、一般公開されているのはごく一部分にすぎません。

中央ホール

ギリシャ神殿風の全て大理石でできたホールで、床には一枚ものの絨毯。両側の大階段に注目して下さい。身長が低いことがコンプレックスだったチャウシェスクは、今でいうインスタ映えを狙って階段の段差と手すりを通常より低くしてあります。権力者として大きくみせるために、フォトショップで写真を修整するのではなく背景を修正したのです。階段の踊り場には、長さ18メートル、重さ250kgの深紅のビロードのカーテンが2枚吊り下げられています。

ユニオンホール

長さ53m、幅42m、天井の高さ15m、総面積2200㎡の館内最大のホールです。立食パーティーなら2000人を収容できるのだそう。

コンスタンティン・アレクサンドル・ロゼッティホール

座席数600の円形ホールで、天井にあるシャンデリアは館内最大。クリスタル製の特注品で、重さはなんと3トン。ガイドさんいわく震度9の地震にも耐えられる頑丈な設計なのだそう。

バルコニー

見学ツアーの最後に1200人収容できるホールを訪れます。高さは20mあり、シャンデリアではなく外光で明かりがとれるよう設計されています。このホールから大バルコニーに出ることができます。バルコニーの前には「統一大通り」。3kmに渡ってのびる通りでパリのシャンゼリゼ通りを模していますが、本家より6mほど幅が広いです。

チャウシェスクはこのバルコニーから国民へ演説することを夢みていたのですが、完成前に銃殺処刑されました。チャウシェスクの代わりを果たしたのが、マイケル・ジャクソン。1992年にツアーでブカレストを訪れ、国民の館前に集まった群衆に挨拶しました。しかし、マイケル・ジャクソンは、ブカレストではなく、「ハロー、ブタペスト」と呼びかけてしまう大失態をおかしたのは有名な逸話です。

ニコラエ・チャウシェスク

「国民の館」はチャウシェスク抜きにしては語れません。1960年から24年間、ルーマニアで独裁者として君臨していました。農民出身のチャウシェスクは、当初国民から信頼され、ソ連の傀儡政権ではありながらNOと言える政治家で、独自の共産主義国家を築いていました。

しかし、徐々に独裁者への道へと進んでいきます。チャウシェスクは一族を国の要職に起用したので、エレナ夫人も第一副首相として大きな権威をもっていました。このエレナ夫人の悪影響もとても大きかったです。エレナは人口増加政策として避妊と中絶を禁止し、子どもを5人以上生むことを義務付けました。

その結果、1万人以上のストリートチルドレンを生み出します。マンホールに住み、薬物におぼれるようになった子どもたちによって、ブカレストは長らく治安が最悪の状態でした。現在では驚くほど平和な雰囲気になっています。

そんな風にチャウシェスク一家は国を私物化し、贅沢三昧。その間、国民はとても貧しい生活を強いられていました。燃料、そして食べるものさえ不足して、全ての自由が奪われていました。秘密警察によって盗聴網が全国に張り巡らされ、抑圧された恐怖政治がしかれていたからです。

1989年、ルーマニア革命で失脚し逃亡したチャウシャスク夫妻は捕らえられ、簡単な裁判の10分後に公開銃殺刑となりました。生存説を打ち消すために公開された遺体の映像は、世界中のメディアを駆け巡りました。

シナイア

ルーマニア中央部シナイアは、カルパチアの真珠と称されるほど美しい地域です。かつて王族・貴族の避暑地として栄えていたので、あちらこちらに気品が漂います。ルーマニアの軽井沢のような場所で、お金持ちの避暑地的な雰囲気がプンプン。しかし冬はルーマニア有数のスキーリゾート地として、多くの若者を中心としたスキー客が押し寄せます。

シナイア僧院

17世紀に建てられたシナイア僧院は、イコン画で有名です。イコン画とはイエス・キリスト、聖者や天使などが描かれたフレスコ画のこと。私は写真の新しい方の教会を見て満足して帰ってしまったのですが、本当に素晴らしいのはパティオの中にある古い教会の内部のイコン画。とても悔しい思いをしました。とても重要な僧院で、この僧院が建てられたことでシナイアの町ができ、地名となりました。

ペレシュ城

ルーマニアで最も壮麗な城とされ、一番観光客が多い場所です。ルーマニアはどこものんびりした雰囲気があるのですが、ペレシュ城だけは全く別で、ひっきりなしに団体観光客が訪れていました。ルーマニア初代国王カロル1世の命により、王室の夏の離宮として建設。1875年に着工し、1883年に完成。

名誉の殿堂

ペレシュ城には160もの部屋がありますが、一番の見所はルネッサンス様式とドイツ・バロック様式を取り入れた壮麗なメインホール。2階から4階まで吹き抜けになっており、ホール四方の壁はオーク材を使用した木彫り装飾で覆われています。

玄関ホール

14世紀から17世紀にかけての、ヨーロッパをはじめ世界の武器や武具4000点が展示されています。ブカレスト国立軍事博物館の次に大きなコレクションです。

ペリショール城

ペレシュ城のお隣にあるのがドイツ風の木組みが美しいペリショール城。カロル1世が狩猟用に使用していた城で、1902年に完成しました。ペレシュ城で夫の父親との同居が嫌だった夫人が主に住んでいたことから、ペレシュ城より生活感があります。

トランシルヴァニア

カルパティア山脈、トランシルヴァニア・アルプス山脈に囲まれた「森の彼方の国」の意味を持つトランシルヴァニア地方。『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとなったヴラド3世に縁のある地として有名で、ルーマニアの主要観光地が詰まっている地方です。

ブラショヴ

トランシルヴァニア地方で最も美しい都市のひとつとされるブラショフ。中世の街並みがそのまま残る旧市街、カフェやレストランで賑わうレプブリチ通り、石畳が美しいスファトゥルイ広場、ルーマニア最大の後期ゴシック様式の黒の教会など、見所盛沢山の街です。

日本の京都のような存在で、ブラショフを訪れずにルーマニアを立ち去ることはできません。首都ブカレストから150kmほどのところにあり交通の便も良いので、ブカレストをスキップしてブラショフ拠点にルーマニアを観光する人も多いです。ドイツからやってきたザクセン人によって建設された都市なので、雰囲気的にはドイツ色が強い。

黒教会

高さ65mあるルーマニア最大の教会で、ヨーロッパで最も東に位置するゴシック建築です。17世紀末のパプスブルク帝国とオスマン帝国の戦で大火に焼かれ、外壁が真っ黒に焦げてしまったことから黒の教会と呼ばれるようになりました。教会内部には1839年に造られた4000本のパイプをもつルーマニア最大のパイプオルガンもあります。定期的にコンサートをしているので、圧倒的なパイプオルガンの音を堪能して下さい。

トゥンパ山

市街地のすぐそばにある標高865mの山ですが、クマが出現するので要注意。ルーマニアはヨーロッパ最大のヒグマの生息地で、6000頭以上いるとされます。個体数はさらに増加傾向にあるので、本当に注意して下さい。トゥンパ山にはいくつかハイキングコースもありますが、歩いている人はほとんどいません。

宿の旅人にハイキングコース入ってすぐの所にあったできたてのクマの足跡の写真をみせてもらいました。ただしロープウェイにのって山頂へ行く観光客は沢山いるので、歩いて登るよりは安全かと思います。命の危険なくクマが見たい人は、ブラショフ近郊にあるヨーロッパ最大のクマの保護区を訪れましょう。

ブラン城

世界の名城25選にも選ばれたことのある美しい城は、ルーマニアで1番の観光地。ブラショフからバスで1時間ほどの距離にあり、本数も多いことから多くの観光客が訪れます。19世紀末にアイルランドの作家ブラム・ストーカーが執筆した『吸血鬼ドラキュラ』に登場するお城のモデルとなったため、「ドラキュラ城」と呼ばれています。

ルーマニアは観光客誘致に強力にドラキュラを表にだしているので、城内部は地下牢、拷問器具の展示などドラキュラ伝説を想起させるものばかり。城の周りもドラキュラグッズを売るお店が並んでいます。ただし、ドラキュラのモデルとなったヴラド3世が住んでいた史実はありません。

ルシュノフ要塞

「ルーマニアで最も美しい城塞」と称されるのがルシュノフ要塞。古都ブラショヴとドラキュラ城として有名なブラン城の間に位置するので、セットで訪れるのがおすすめです。新石器時代から人が住んでいた標高650mの高台を、ルーマニア人の起源とされるダキア人の遺跡跡地を、幾度となくオスマン帝国やタタール人の襲来があったため13世紀にドイツ騎士団が要塞化しました。

城壁内部に井戸を掘り、教会、家屋、学校などを建て、当時は5000人ほど生活できたといいます。15世紀にはトランシルヴァニアを代表する堅固な要塞都市として知れ渡り、17世紀頃まで使用されていました。18世紀になり外敵の襲来が落ち着くと、丘の上の不便な場所ではなく麓の街へと人々が移住し、要塞は廃墟化しました。

城壁内の3つのエリア

ルシュノフ要塞は城壁の外側エリア、町の中心部エリア、生活エリアの3つに分かれています。崩れ落ちた建物が多いのですが、リノベーションされた建物はお土産屋として使用されています。ルーマニアにはこのような城塞都市が多いのですが、交通の便が悪いところが多いです。レンタカーを借りない人は、ブラショフから15kmのところにあり、公共の交通機関で簡単に訪れることができるルシュノフ要塞を強力におすすめします。

シギショアラ

トランシルヴァニア地方北部に位置する、中世をそのまま閉じ込めたような雰囲気のある町。パステルカラーの家が多く、インスタスポット満載の町は、トランシルヴァニアの宝石と呼ばれています。シギショアラ歴史地区は世界遺産に登録されているため、小さな町ながら多くの観光客が訪れます。

屋根付き階段

町の高台には木製の屋根付き階段を上っていきます。丘の上には教会の他に学校があり、寒さが厳しくなると大雪になることの多い地方なので、冬場に雪が積もっても礼拝や通学に支障がないよう屋根付きというより、175段の階段全てを木で囲ってあります。

時計の塔

シギショアラの街のシンボルは、時計の塔。大きなからくり時計となっていて、1日に2回可愛らしい仕掛け人形を見ることができます。また、シギショアラは吸血鬼ドラキュラのモデルとなったワラキア公ヴラド・ツェペシュが生まれた町としても有名。生家はレストラン兼お土産物屋になっていますが、ま、別に訪れなくてもよいかと思います。

シビウ

12世紀に設立された古都シビウは、トランシルヴァニア地方南部に位置します。街の見どころは、長さ142m、幅93mの大広場。広場の周囲を歴史ある美しい建物が囲い、どこからみてもフォトジェニック。広場へと続く道沿いには、レストランやカフェが点在し、何時でも人で溢れています。

また、シビウの建物の多くは屋根に窓がついています。喚起のための窓なのですが、まるで人の目のように見えます。シビウの街を歩いていると、建物にじっと見られているような不思議な気持ちになるかと思います。

その他の見所は、小広場、塔の上からシビウ旧市街を見渡すことのできる市参事塔、シビウ福音教会、ブルケンタール国立博物館など。また、ルーマニア最初の鉄の橋は、橋の上でうそをつくと橋が壊れるとの言い伝えから「うそつき橋」の名がつきました。

クルジュ・ナポカ

首都ブカレストに次ぐルーマニア第2の都市で、ルーマニアの教育、文化、工業の中心地。交通の要衝であり国内外36都市を結ぶクルジュ・ナポカ国際空港もあります。ヨーロッパ各国からの格安航空便も発着しているので、この街を拠点にルーマニアを観光する人も多いです。

街自体にこれといった観光名所はないのですが、居心地が良く学生の街なので安くて美味しいレストランがたくさんあります。ナイトライフが盛んで、イベント豊富で常に何かしら開催しています。観光したいというより、住んでみたくなる街です。

トランシルヴァニア地方の要塞教会群

車があればぜひ訪れたいのがトランシルヴァニア地方の要塞教会群です。12世紀以降にトランシルヴァニアへ移住したドイツ人をザクセン人と呼び、トランシルヴァニア地方にはそのザクセン人起源の小さな村が点在しています。とにかく交通の便が悪いので、レンタカーは必須。とくに、ビエルタンとビスクリ要塞教会は見逃せません。

トランスファガラシャン・ハイウェイ

そしてレンタカーで旅する人なら世界で最も美しい道路と呼ばれるトランスファガラシャン・ハイウェイを絶対に訪れましょう。とくに約115kmのクルツィショアラとクルテア・デ・アルジェシュ間が有名で、カルパティア山脈を縫う驚くべき景色の中をドライブすることができます。

呪われた森(ホィア・バキュー・フォレスト)

ホラー好きな人なら絶対にここ。原因不明の光線やポルターガイストなどの怪奇現象、UFOの目撃、200匹もの羊の群れが突然消えた、人が神隠しにあった場所とされるので、地元の人たちも気味悪がって近寄りません。森に近づくだけで頭痛や吐き気に襲われたり、いつのまにか引っかき傷や火傷などができるのだそう。特に超常現象が多いのは、木々が生い茂る森のなか、200年以上前から樹木が全く生えないエリア。土壌の検査も行われ周囲との違いが全くなかったのですが、このエリアには草木も生えず鳥も全く見かけないので、空に何らかの原因があるのではないかとされています。

サリーナ・トゥルダ

ヨーロッパ最大級の岩塩窟で、地下400mにまで達しています。1800年代から採掘がはじまり、1932年に閉山しました。現在は世界でも珍しい観覧車などの遊園地がある地下テーマパークとなっています。岩塩は湿気を吸収し、空気を殺菌消毒し、同時にマイナスイオンを放出するので、岩塩窟内部の空気は新鮮で清潔に保たれています。そのため、喘息や気管支系の病気の方にとって大変理想的な環境なのだそう。健康な人にとっても、ただそこに居るだけで体が癒されます。

フネドアラ城

「ヨーロッパの綺麗なお城TOP10」にランクインされるほど美しい外観、そして内部も素晴らしい状態で保存されています。ゴシック様式にバロックやルネッサンスの要素が加わり、15世紀にトランシルヴァニアを支配していたコルヴィン領主が住んでいたことから「コルヴィン城」とも呼ばれています。ブカレストからバスで7時間、更にタクシーで20分ほどかかり、交通の便が悪いのですが、ヨーロッパを代表するお城なので是非訪れてみて下さい。

ルーマニア北部

ルーマニア北部もまた異なった魅力があります。木造教会で有名なマラムレシュ地方や、15世紀から16世紀の間に建設されたルーマニア正教会の教会群があるブコヴィナ地方が特に有名。ただ、ウクライナに近いので、今は避けた方が良い地域でもあります。

サプンツァ村の陽気な墓

ルーマニア北部、ウクライナとの国境近くに位置するマラムレシュ県の小さな町サプンツァに多くの観光客が訪れるのは、一風変わったお墓があるためです。埋葬されている人々の生前の姿や死因を、ユニークでユーモラスな絵や詩にしてカラフルな十字架に描き墓標としているのです。従来のお墓とは全く異なり、明るく楽しい雰囲気に溢れているので世界一陽気な墓場と称されています。地元で有名だった芸術家が1935年頃から描き始め、この伝統は弟子たちによって引き継がれています。

ドナウ・デルタ

ヨハン・シュトラウス2世の有名な作品『美しく青きドナウ』のモチーフとなったドナウ川。ドイツで端を発し、ヨーロッパ各国を通過する全長2800kmの大河が、黒海に流れ込む巨大な三角州(デルタ)が、1991年にユネスコの世界遺産に登録されました。

58万ヘクタールあるヨーロッパ最大の湿原地帯で、野鳥と魚の楽園と呼ばれています。300種類以上の鳥類、そして3400種以上の魚類が生息しています。なかでもアフリカからやってくる大量のモモイロペリカンが巣作りして繁殖することで有名。ヨーロッパ全体の魚類98%がこの場所に生息するとされていて、とても貴重な場所。鳥類や魚類の他にも、カワウソ、キツネ、オオカミなどの野生動物が住み、ヨーロッパ最後の自然遺産と称されています。

ピアトラ・クライウルイ国立公園

ルーマニアで最も重要な自然保護地域であるピアトラ・クライウルイ国立公園は、壮大なカルパティア山脈の中にあり、1万5000ヘクタールを有します。壮観な景色で知られ、多くのハイカーが訪れます。

黒海ビーチリゾート

夏にルーマニアを訪れるなら、100キロメートルにおよぶビーチが広がる黒海沿岸地方がおすすめ。中でも夏の首都とされるコンスタンツァが有名で、ルーマニア最大のビーチリゾートとなっています。

ルーマニアのグルメ

ルーマニアはグルメ好きな人にもおすすめです。バルカン半島の料理、ドイツ料理、ハンガリー料理などの影響を受けた多様性のある料理で、量が多いことも大きな特徴。ルーマニア料理に関しては別記事で詳しくまとめました。

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