イギリス流の朝食フル・ブレックファスト：イギリスで一番美味しい食べ物
2022/07/24
「イギリスは不味い」これは世界的な認識です。イギリスは本当に、皆が思っているほど不味いのでしょうか？イギリスにだって美味しいモノ、結構沢山あるんです。例えばイギリス式朝ごはん。ヨーロッパ在住20年のフードライターが、世界中を食べ尽くすの記録。今回はイギリスの朝食、フル・ブレックファストについて解説します。
イギリスで一番有名な食べ物
イギリスを代表する食べ物が、イングリッシュ・ブレックファストまたはフル・ブレックファストと呼ばれるイギリス式朝ごはん。イギリス以外のヨーロッパでは大陸式朝食（コンチネンタル・ブレックファスト）と呼ばれる簡易な朝食が一般的です。
私が住んでいるスペインでは、コンチネンタルよりも更に簡略に、朝食はカフェオレにクッキーを浸して食べるだけ、なんて人が殆どです。イギリス式の朝食は、質、量、種類、そして栄養価もとても高く、ガッツリ食べるタイプ。
かつてのイギリスではフル・ブレックファストが主流でしたが、現代では毎朝イギリス式朝食を食べる人は稀です。それでも休日となると、ゆっくりフル・ブレックファストを楽しむイギリス人が多いです。
イギリス式朝食は、イギリス料理の顔のような存在となっているので、イギリス人のみならず外国人観光客にも大人気。朝食ではあるけれど、今では一日中フル・ブレックファストを提供するレストランやパブが増えています。
フル・ブレックファストの内容
イギリス式朝ごはん、フル・ブレックファスト。一体何を食べるのでしょうか。目玉焼きやスクランブルエッグなどの卵料理、英国風ソーセージ、マッシュルームやトマトのソテー、豚の血で作る黒ソーセージ（ブラック・プディング）、ベーコン、豆の煮物など。
盛沢山の内容が、大きなプレートに盛られてサーブされます。主食となるのはパン。揚げ焼きしたパン、バターやジャムが添えられたトーストが主流です。かなり重めな朝食なので、今日では平日にフル・ブレックファストを食べるイギリス人は稀です。
日本人とイギリス人の共通点
現代の一般的なイギリス人は、シリアルやバターとジャムを塗ったトーストなどで軽く済ませてしまう人が殆ど。意外と肥満率が高い国なので、カロリーを気にしてイギリス流の朝食を避けている人も多いです。
それでも、イギリス人はフル・ブレックファストをこよなく愛しています。世界広しと言えど、これだけ大量に重めの朝食を食べる国は結構少ないです。基本的に朝食は軽めの国が多いんです。
ヨーロッパは特にその傾向が強く、時間があったとしても朝ごはんにそんな重いモノは食べられないと思う人が多いので、イギリス人はかなり特殊だと思います。このガッツリ朝食の文化は、日本とイギリスとの意外な共通点。
日本では朝食に焼き魚、ご飯、味噌汁を食べる、なんて言うと大抵はびっくりされてしまうことが多いのですが、イギリス人は共感してくれます。今でも休日の朝はイギリス式朝食を楽しむイギリス人が多く、ホテルでは伝統的なフル・ブレックファストが主流です。
イギリスで一番美味しい食べ物
イギリスの有名な作家、サマセット・モームは言いました。「イギリスで美味しい食事を食べたいのなら、３食とも朝ごはんを食べるべきだ」彼らしい皮肉な発言ですが、それぐらいイギリスの朝食は美味しいと思います。
イギリスを訪れたら是非とも試して頂きたいイギリス風朝食フル・ブレックファスト。「イギリスは不味い」とされてはいますが、朝食以外にも美味しいもの、結構あります。別記事でイギリス料理のリストを作ってあるので是非読んでみて下さい。
イギリスの地方都市リーズ
イギリスには魅力的な街が沢山あるので、リーズの街を訪れる人は余りいないかと思います。ロンドンから電車で二時間半。イギリス第3の都市ではありますが、それほど大きい印象はありません。
かと言って小さい田舎町とも異なり、丁度良い大きさの住み心地の良い街。 これと言って見所のない街ではありますが、ゆっくり滞在型の旅にはもってこいの場所。特に留学先にお勧めです。
リーズは学生が多い街なので安くて美味しいレストランが沢山あるのも魅力の一つ。物価の高いイギリスでは何とも有難い街なんです。そして学生街だけあって、ナイトライフがとても楽しい。
街の一番の見どころは100年以上前に作られた、美しいアールデコ装飾のショッピング・アーケード。 リーズは素敵なショップや居心地の良いカフェテリアも多く、暮らすように旅したい人にもってこい。
ロンドンの大都市観光に疲れたら、リーズのような地方都市でのんびりすのもいいかと思います。勿論一日の始まりはガッツリ朝食、イギリス式のフル・ブレックファストで。