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ドイツの有名な白ソーセージ、朝からビールのバイエルン式朝食

      2021/03/23

ミュンヘンは経済とビールの中心地

ドイツ南部に位置するバイエルン地方は、ドイツ経済の中心地です。世界有数の自動車メーカーBMWの本社を筆頭に、多くの企業、特に金融機関の本社があります。中心地はミュンヘン、人口は140万人程でベルリン、ハンブルクに次ぐドイツで3番目に大きな街です。

でも実際の所、ミュンヘンを世界的に有名にしているのは経済ではなくビールではないでしょうか。世界最大規模の祭、オクトーバーフェストの開催地だからです。オクトーバーフェストとは毎年10月の最初の日曜日にミュンヘンで開催される超特大ビールの祭典。祭の期間は世界中から600万人以上の人達が訪れます。

ミュンヘンを中心とした南ドイツには、有名なドイツの観光名所が点在しています。南ドイツのおすすめの観光地についてはこちらの記事で詳しくまとめました。

ドイツ人とビールの関係

ドイツと言えばビール。ドイツ人のビール好きは世界的に有名です。寒い地域の人達はウォッカなどの強い酒を好む傾向にあります。ドイツも結構寒いのですがドイツ人は頑なにビール。季節を問わず、常に何時でもビールな感じです。

ビールと言えばドイツ。そんなドイツで最上級にビールな場所がバイエルン地方です。この辺りは朝ごはんにビールを飲む事でも有名なんです。さすがに現在では平日の朝からビールを飲む人達は稀になりました。でも休みの日の遅い朝食には、ビールを飲みながらソーセージを食べる、そんな昔ながらの伝統的な朝食スタイルを守り続ける人達が多いです。

バイエルン地方名物の白いソーセージ

バイエルン地方の伝統的で独特な朝食の主役は何と言っても白ソーセージ、ヴァイスヴルストです。卵が先かニワトリが先かで言えば、この白ソーセージを朝ごはんに食べる習慣があったから、ソーセージに一番合うビールを飲む習慣が出来上がったのです。何時の時代もビールを最優先に考える人達って多いです。そんな訳でバイエルン式朝ごはんの主役は白ソーセージです。

ヴァイスヴルストはバイエルン地方の特産物で、細かく挽いた子牛の肉を使って作ります。フワッとした味わいの、とても柔らかいソーセージで肉々した感じが全くありません。私が住むスペインには存在しない何とも不思議感覚なソーセージ。

味付けの基本はパセリ、レモンの皮、ナツメグ、タマネギ、ショウガ、カルダモンなど、作る人、メーカーによって色々なバリエーションがあります。全てのスパイスを混ぜ合わせて豚の腸に詰め、長さ10~12センチ、太さ約2センチ程のソーセージに成形します。

ヴァイスヴルストは何故白いのか

何故このソーセージは白いのでしょうか。卵白や生クリームを使用しているからです。そして通常ソーセージに使用される発色剤、亜硝酸塩が使用されていないからです。亜硝酸塩には加熱や酸化による褐色化を防いだり、細菌の増殖を抑える働きがあります。特に恐ろしい食中毒菌として有名なボツリヌス菌の増殖抑制にも大変効果があります。

ヴァイスヴルストには亜硝酸塩が使われていない為、白いだけでなく大変腐りやすいです。特に冷蔵庫の発達していなかった時代なら尚更のこと。だからバイエルン地方では出来立ての白ソーセージを朝食として食べる習慣が出来ました。「白ソーセージは教会の正午の鐘を聞くことは許されない」なんて諺もある程です。

冷蔵技術が発達した現在でも新鮮なソーセージが美味しいことには変わりありません。特にドイツ南部の夏は暑いので、バイエルン人が白ソーセージを食べる時は今でも必ず正午までに食べます。人気の高い有名な料理なので限られた観光客用のレストランでは夜でも白ソーセージを食べる事が出来ます。でも夜に白ソーセージを食べているのは時間の無い一部の観光客だけです。

白ソーセージの料理の仕方

白ソーセージは水からの状態で10分程茹でれば出来上がりです。ポイントは茹でると言うよりお湯で温める感覚。沸騰したお湯で温める派と水から派で分かれるそうですが、いずれにせよ茹で過ぎない事、皮が破れて美味しさが逃げ出してしまわないよう注意する事が必要です。

家庭によっては水にブイヨンを入れたり、水の代わりに白ワインで茹でたりもするそうです。灰色がかったソーセージが白っぽくなり、鍋の上の方に浮かんできたら出来上がりのサインです。

白いソーセージの食べ方

白ソーセージ、ヴァイスヴルストは皮が厚いので、皮をはいでから食べます。一番通な食べ方はソーセージの両端を切り落とし、一方の端から中身を吸い出して食べる方法。余り美しくない食べ方なので若者たち、特に女性達が敬遠して今ではナイフとフォークを使って食べるのが主流なのだそう。

ハウデゲンさん家ではナイフで縦に長く切れ込みを入れ、手でソーセージを取り出してそのまま手で食べます。吸い出すのは嫌だけど手で食べるのは譲らない、がハウデゲン家のポリシーらしいです。

白ソーセージとバイエルンのマスタード

白ソーセージにかかせないのがマスタード。でも普通のマスタードは絶対禁止で、バイエルン地方独特の甘いマスタードを使わないと意味がないのだそう。独特のマスタードで確かにこの組み合わせ以外は想像出来ません。

普通のマスタードは黄色くて辛いのですが、バイエルンのマスタードは茶色くドロッとしていて甘いです。白ソーセージはハンペンをもっとフワフワさせたような感じの余り自己主張のない味なので、この甘いマスタードをたっぷりつけて食べると更に美味しくなるんです。

バイエルン地方では白ソーセージを食べる時、甘いマスタード以外の組み合わせは邪道とみなされます。白ソーセージをケチャップで食べている観光客を見た生粋のバイエルン人が「殺意を覚える」とまで言っていたので注意しましょう。白ソーセージには絶対バイエルン産の甘いマスタードです。

ドイツのパンを代表するプレッツェル

白ソーセージと一緒に食べるパンはプレッツェルの一択。これも他の組み合わせは全くありえません。プレッツェルは塩の付いたスナック菓子のようなパンで、それだけで食べても美味しいです。でも柔らかいな白ソーセージとの相性が抜群なので、必ず、一緒に食べて下さい。

バイエルン地方を代表する白ビール

バイエルン地方独特の朝ごはん、典型的で正式は組み合わせは白ソーセージ、甘いマスタード、プレッチェル、そして白ビールです。バイエルン人なら他の組み合わせは絶対ありえません。

白ビールは通常見慣れた黄金色のビールとは異なり、霞がかった乳白色をしているのが特徴です。通常ビールには大麦を使用するのですが、大麦に加えて小麦、または小麦麦芽を大量に使用しているが白ビールです。タンパク質の含有量が多いのでスッキリ泡立ちが良く、クリ―ミィな良い泡を作ります。苦味が少なく、爽やかな香りと酸味があり、ほのかな甘さも特徴です。

白ビールはバイエルン地方以外でも広く飲まれていて、特に女性から大変人気のあるビールです。その中でも人気が高いのがドイツの定番で老舗のPAULANER社の白ビール。きめ細やかな泡、フルーティな甘い風味、それと同時に小麦の力強い風味も感じられる美味しいビールです。

バイエルン地方へ行ったら絶対体験しよう朝ごはんでビール

白ソーセージはゆで汁と一緒に大きなボールに入れてサーブするのが基本です。そうすることによって冷めにくく、最後まで暖かい白ソーセージを食べる事が出来るからです。今回はお母さんがそれをすっかり忘れてしまったらしく、息子さんからツメが甘いとつっこまれていました。でも茹で汁以外は完璧に完全にバイエルン地方の典型的な朝食スタイルとの事です。

白ソーセージは腐りやすいという事もあって、バイエルン地方以外で見かける事が殆どありません。そこでしか食べる事の出来ないご当地の味、バイエルン地方の伝統的な朝ごはん、機会があったら是非楽しんでみて下さい。もちろん朝からビールでお願いします。

世界の色々朝ごはん

世界の朝ごはんシリーズ。今回はドイツ南部、バイエルン地方の、朝からビールの伝統的な朝食をご紹介しました。世界には色々な朝ごはんがあるんですね。ヨーロッパ在住20年のフードライターが、世界中で素敵な人達との出会いを繰り返しながら、世界中を食べ尽くすの記録。他にも各国の朝ごはんをまとめてあります。イギリスの朝ごはんを詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。

美味しいドイツ料理のすすめ

ドイツには白ソーセージ以外にも美味しいものが沢山あります。こちらの記事にドイツを訪れたら絶対に食べておきたい美味しいドイツ料理をまとめてみました。

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