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エジプトの有名な観光地スエズ運河に関する全て、スエズ運河と海賊、スエズ運河の仕組み

   

人類が成し遂げた偉業の一つとされるスエズ運河は、全長193キロ、幅205m、深さ24mを誇る世界最大の人工運河です。スエズ運河が地中海と紅海を結んだ事で、ヨーロッパとアジアをアフリカ大陸を廻る事なく行き来出来るようになりました。スエズ運河の仕組み、海賊問題、スエズ運河に関する全てをまとめました。

スエズ運河が出来るまで

航行距離を半分近く短縮する事が出来るスエズ運河の開通は、ヨーロッパの人達にとって長年の夢でした。ヨーロッパの人達だけに限りません。昔から地中海と紅海を繋ぐ事は商業的、そして軍事的にとても重要とみなされていました。

スエズ運河の重要性に気づき、ナイル川を利用して地中海と紅海を最初に繋げた人は紀元前600年頃の古代エジプトの王、ファラオ。そんなにも昔から、スエズ運河の原型が出来ていた事に驚きます。

しかし王朝の後退などで放置され、土砂などですっかり埋まってしまいました。その後何度も再建が試みられては失敗し、終に1859年、10年の歳月をかけてフランス人のレセップス氏の手によってスエズ運河が完成しました。

スエズ運河はゆっくり注意深く

スエズ運河を通過するには12時間から18時間もの航行が必要です。距離が長い事よりも速度制限が大きな理由で、時速にして15キロメートル、駆け足程度の速さで進まなければなりません。

スエズ運河は基本的に砂漠地帯を突っ切っているので、ゆっくり進む事で運河の脆い砂壁が波で侵食されるのを防いでいるのです。最近スエズ運河で大型タンカーが立ち往生しました。どんなにゆっくり注意深く進んでも、一筋縄ではいかないのがスエズ運河です。

スエズ運河の仕組み

スエズ運河のバイパス

地中海と紅海は海水面の水位が殆ど同じなので、スエズ運河はどちらの方向にも航行する事が可能です。ただ土地柄石油タンカー等の超大型船舶の通行が多いので、世界最大級を誇る運河とは言え一方通行で運営されています。

10から15隻の船団を組み、時間を分けて縦一列で航行します。運河内に5か所あるパイパスと呼ばれる複線区間を上手く利用して、双方向の航行を可能にしています。

スエズ運河とソマリア沖の海賊

世界的に有名で重要なスエズ運河は、多くの人達が訪れる観光スポット。見るだけでなく航行してみたいと思う人が多く、スエズ運河クルーズはとても人気が高いです。中でも一番の憧れは世界一周クルーズの大型客船でスエズ運河を渡る事ではないでしょうか。

でもスエズ運河、大きな問題を抱えています。ソマリア沖の海賊の脅威。1990年のソマリア内戦が始まった頃から目立つようになり、スエズ運河を経由する航行者に大きな打撃を与えています。

ソマリア沖の海賊たちは船を襲い物を強奪するのではなく、船員の身柄を拘束し身代金を要求します。海賊団は5つ程存在し、武装した1000人以上のメンバーで成り立ちます。

船の扱いに詳しい元漁民、火器の扱いに慣れている元兵隊などもメンバーに含まれているので、かなり組織力ある強力な海賊団を形成しているのだそう。今の時代に海賊だなんて何だか現実味が無く、最初はまるで映画の設定のように聞こえました。

海賊は大型客船を狙わない

クルーズ船のキャプテンが海賊について詳しく説明してくれました。「ソマリア沖の海賊は本当に危険です。スエズ運河を航行する事は、リスクの伴う行為である事を常に意識しなければなりません。ただ海賊達は基本的に率先してクルーズ船を狙う事はありません。

人質とは死んでしまっては意味がありません。私達のような2000人規模の乗客がいる船を襲ってしまうと、人質が飢えない分量の食べ物や飲み物を確保するのが大変です。だから海賊達が狙うのは、食い扶持の少ないタンカーや商船、または個人のヨット。

だからと言って100%安全とは言い切れません。過去には未遂で終わりましたが、2000人近くのパッセンジャーが乗る大型客船が襲われる事件がありました。確か2017年にもシドニー発の世界一周クルーズ、104日間で600万円の豪華客船が海賊の脅威にさらされました。

どの船も防衛策として海賊の脅威がある地区では、電気の光が外に漏れないよう全ての窓を覆い、出来るだけ音を立てずに航行しています。安心材料としては、何時もはゆっくり進むクルーズ船ですが、実は本気を出せばかなりのスピードが出るんです。

私達も充分な海賊対策の訓練を積んでいます。海賊船になんて負けませんので安心して下さい。」そう言って朗らかに笑ってくれたので、若干不安になっていた気分が楽になりました。さすが船長です。

マニアでなくても軍艦ウォッチング

幸いな事に一時期のピーク時に比べたら海賊の出没は激減しています。でも危険が無くなった訳ではありません。そしてそんな不安があるからこそ、スエズ運河クルーズには特定のマニアの人達が乗船するようになりました。軍艦マニアの人達です。

多発する海賊の被害から自国の貿易船を保護する理由で、各国が軍艦をソマリア沖に派遣しています。アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジア、日本からは自衛隊の戦艦がスエズ運河周辺を航行する船を交代で護衛しています。

確かに軍艦を間近で見る機会なんて滅多にないので、軍艦マニアでない私でもアドレナリンが湧き出ました。戦艦が好きな方、スエズ運河クルーズを絶対的におすすめします。

スエズ運河の通行料

スエズ運河の通行料は一隻あたり平均して2500万円。ただでさえ高額なのに、海賊問題によって護衛費や保険料なども考慮しなければならないようになったので、年々価格は上昇しています。今では昔のように、たとえ時間はかかってもアフリカの喜望峰を迂回して航行する船舶が増えているそうです。

スエズ運河の楽しみ方

スエズ運河にはエジプトの首都、カイロからバスの乗って二時間程で到着します。ちょっと見るだけならカイロからの日帰りでも充分可能。レストランもあるので、スエズ運河をゆったり進む大型タンカーを眺めながら食事も出来ます。

でも出来る事ならば、人類の偉業であるスエズ運河をゆっくり、ゆったりクルーズをして頂きたい。高価で危険も伴うクルーズになりますが、スエズ運河周辺には高い建物や山などが存在しません。見晴らしが素晴らしく、いかにもエジプトらしい砂漠の景色が運河沿いにずっと続いて見えます。

砂漠だけでなく、時々街に近寄る事もあります。すると何処からかコーランの声が聞こえて、エキゾチックな街並みが見え隠れします。ゆっくり進むからこそ、色々と観察出来て本当に楽しいクルーズだと思います。

スエズ運河と日本

ヨーロッパとアジアをつなぐ世界3大運河の一つであるスエズ運河。実は日本とも深い繋がりがあります。スエズ運河に唯一かかる橋、ムバラーク平和橋は2001年に日本が無償援助して完成させました。

迫力のある巨大な橋は日本とエジプトを結ぶ懸け橋として、エジプトの人達からとても愛されています。そのせいかエジプトの人達はかなり親日家だと思います。スエズ運河クルーズ、強力におすすめです。

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