世界遺産の街ブレーメン、北ドイツのドイツ観光の穴場
2021/03/30
観光大国ドイツは国も大きいし、見所も沢山あるので旅のルートを決めるのが大変です。初めてドイツへ行くのなら、北ドイツは余りにも渋いチョイスかもしれません。でも主要観光地は全て廻ったドイツ2回目の旅行者、または観光地化された場所より落ち着いた穴場的な場所の方が好み、なんて方には北ドイツが絶対にお勧めです。北ドイツの観光の拠点となる、世界遺産の街ブレーメンについてまとめてみました。
ドイツ観光の穴場、北ドイツのすすめ
ドイツは何気に観光客が多い国です。そしてその多くが南部に集中します。ハイシーズンともなれば、観光客だらけになる南部を避けて、北ドイツを訪れてみてはいかがでしょうか。落ち着いた雰囲気のある、素敵な街が多いです。
通常北よりも南の方が物価が安い傾向にあるのですが、ドイツの経済の中心も南にあります。ドイツ北部は物価が安い事も魅力の一つ。北ドイツは何処もお勧めなのですが、アクセスの良いブレーメンを拠点にするのをお勧めします。
ブレーメンの街で一番の見所
ブレーメンの街は北ドイツの交通の要。古くから商人の街として栄え、世界遺産にも登録されています。一番の見所はマルクト広場の中心に600年もの間立ち続けるローラント像でしょうか。
ローラントは中世叙事詩「ローランの歌」に登場する伝説の騎士で、都市の自治、独立の象徴とされています。商人の多い北ドイツで特に人気のある人物で、多くの街の広場にローラント像が建てられました。
ブレーメンのローラント像はかつて木造だったのですが、力をつけた商人達と対立した大司教が自治の象徴であるローラント像を焼き払ってしまいました。だから二度と焼かれる事がないように石のローラント像が再建されたのです。
ローラント像がブレーメンの街を見守り続ける限り、自由と独立が守られると言い伝えられてきました。街の中心地でもあるので、古くからブレーメンの街を見守り続けた、この像から観光を始めるのが良いでしょう。
マルクト広場に面した市庁舎は北ドイツで良く見られる煉瓦造りのゴシック様式。ドイツで一番美しい市庁舎と評判です。広場の中心にあるローラント像と共にユネスコの世界遺産に登録されています。
ブレーメンとグリム童話
子供の時に愛読していたグリム童話。この街はその中の一編「ブレーメンの音楽隊」ゆかりの地でもあります。「ブレーメンの音楽隊」は働き者だったロバ、犬、猫、ニワトリが年をとって仕事が出来なくなり、飼い主から家を追い出されるところから始まります。
4匹は音楽隊に入るべくブレーメンの街を目指して旅立ちます。でもブレーメンへの道のりは遠く、日も暮れてしまったので森の中で休憩する事にしました。そこで灯りのともった家に近づくと、中でご馳走を食べながらお宝を分け合っている泥棒達が見えました。
泥棒達を追い出そうと窓の所でロバの上に犬が乗り、犬の上に猫が乗り、猫の上にニワトリが乗って、皆で一斉に大声で鳴いたのです。泥棒達は驚き、窓に映った動物たちの影を見て「お化けが出た」と叫んで逃げ出しました。動物たちはすっかりその家が気に入って、音楽を奏でながら仲良く暮らしました。
市庁舎の横にある教会の前に「ブレーメンの音楽隊」の像があります。ロバの足の色が剥がれピカピカに輝いているのは、ココを触りながら願い事をすると願いが叶うと言われているからです。観光客達は皆列を作って一生懸命ロバの足を撫でていました。
北ドイツの世界遺産、ブレーメン
童話の中の動物たちは結局ブレーメンの街には辿りついてはいないのですが、この童話のゆかりの地としてブレーメンの街は多くの観光客を惹きよせています。それにこの街はグリム童話そのままの可愛さなんです。何処を見ても何を見てもメルヘン。お散歩するのが本当に楽しいです。
旧市街の観光エリアはとても小さいので二時間もあれば全て歩いて見て周れます。交通の便も良いので北ドイツを旅する際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ドイツは美しいだけでなく、美味しい事でも有名です。こちらの記事でドイツを訪れたら絶対食べたいドイツ料理をまとめてあります。