ドイツ人が大好きな食べ物、ホワイトアスパラガスの調理の仕方
2021/04/30
ドイツ人とホワイトアスパラガスの関係
ドイツ人が一番好きな食べ物とは何でしょうか。これはもう絶対シュパーゲル、ホワイトアスパラガスです。好きというか崇拝というか、愛でているというか。とにかくドイツ人にとってホワイトアスパラガスは一番特別な食材です。
ホワイトアスパラガスは春から初夏にかけてしか食べられない、季節限定の食材です。ドイツの冬は長くて寒い。ホワイトアスパラガスは待ちに待った春の訪れを告げる嬉しい存在なので、ドイツ人のホワイトアスパラガスにかける愛着は計り知れないのです。
それに加えて低カロリー、ノンコレステロール、ビタミン、ミネラルが豊富。ドイツ人はビールを良く飲む人種ですが、ホワイトアスパラガスに関してだけは絶対に白ワインを飲みます。それもキンキンに冷えた白ワインが、ホワイトアスパラガスに一番合うのだそう。
生のホワイトアスパラガスの味
スペイン在住の私にとって、ホワイトアスバラガスは缶詰か瓶詰にされた食べ物。だからドイツで初めて生のホワイトアスパラガスを食べた時は感動しました。食べてみて再び感動。缶詰とは全く別の食べ物です。
何よりも食感が全然違いました。缶詰のホワイトアスパラガスが昔学校の給食で食べたソフト麺なら、生のホワイトアスパラガスはイタリアで食べる完璧なアルデンテなパスタです。ホワイトアスパラガスの缶詰もソフト麺もそれなりに美味しいのですが生アスパラガスの味わいには到底及びません。
ホワイトアスパラガスの下準備
ホワイトアスパラガスを調理するにあたって何よりも大切な事は、グリーンアスパラガスと違って皮を剥かなければならないと言うこと。これを知らずにそのまま調理すると硬くて全く食べられません。専用のピーラーもありますが、普通のピーラーでも大丈夫。矛先の下から根に向かって皮を剥きます。
結構厚めに皮を剥かないと繊維質が口の中に残って美味しくないので注意しましょう。ヘタの方、下から2〜3センチ程の所も硬くて食べられないので切り落とします。剥いた皮とヘタは決して捨ててはいけません。一緒に茹でると風味が増すからです。
ホワイトアスパラガスのゆで方
ホワイトアスパラガスの茹で方にはちょっとしたコツがあります。鍋の中に剥いた皮を入れ、それが隠れる位の量の水に塩、バター、そして少量の砂糖を入れるのです。レモン汁も少量加えるとホワイトアスパラガスの白色がもっと綺麗に出ます。
まずは強火で一気にお湯を煮たて、沸騰したら中火にして15分から20分程煮ます。ホワイトアスパラガスを調理する時に一番重要な事は茹ですぎない事。かと言って硬すぎてもダメです。その微加減がなかなか難しく、鍋の横で専用のトングを持ちながらココゾのタイミングを待つドイツ人を見るのは大変微笑ましいです。
ドイツ特有の調理器具
ドイツ人のホワイトアスパラガスにかける愛情と情熱はもの凄いです。ホワイトアスパラガスを茹でる専用の細長い鍋も存在します。それにホワイトアスパラガスを立てて入れ、鍋全体の3分の2程度の水を入れ、先端は蒸気で茹でるようになっています。
勿論普通の鍋で茹でるドイツ人も沢山います。でも茹でたホワイトアスパラガスを取り出す専用のトングは大抵の家庭に常備されています。勿論スペインでは見たことも無い調理器具です。
ホワイトアスパラガスを使った料理
茹で上がったホワイトアスパラガスに溶かしバターをかけ、ナツメグを少々。人によってはオリーブオイル。素材の味が引き立つようシンプルな味付けを心がけます。肉やハムと一緒に付け合わせとして食べたり、そのままガッツリ食べたり。
ホワイトアスパラガスの茹で水は絶対捨ててはいけません。風味と出汁がしっかりきいた美味しいスープになるからです。茹で汁にお安い細めの白アスパラガスを加えコトコト煮込み、小麦粉とバターでトロミを付ければホワイトアスパラガスと同じ色のホワイトスープの出来上がりです。
これがまた風味豊かで本当に美味しいです。ドイツ在住の日本人のご家庭では茹で汁を使って炊き込みご飯を作るのだそう。
美味しいドイツ料理のリスト
ドイツには他にも美味しい料理が沢山あります。ドイツを訪れたら絶対食べたい、美味しいドイツ料理をこちらの記事にまとめてあります。