ジョージアの伝統料理 ハチャプリのレシピ
2021/01/30
コーカサス3か国で一番グルメな国、ジョージアを代表する国民食ハチャプリを地元の人に作ってもらいました。ハチャプリとはパン生地で塩気の強いソフトタイプのチーズをたっぷり包んで焼いた食べ物。素朴な美味しさで、フライパンで焼けるのも楽しいです。
ジョージア料理を代表するハチャプリのレシピ
小麦粉 500グラム
酵母 10グラム
牛乳 カップに半分位
プレーンヨーグルト 300グラム
オイル 25ml
塩 小さじ1
チーズ 600グラム
卵 1個
バター 10グラム
●ぬるいぐらいに温めた牛乳に酵母を入れ10分程置いておく
●ボールに入れた小麦粉の真ん中にくぼみを作り、その中に酵母の入った牛乳、常温にしたヨーグルト、塩を加えてよく混ぜ合わせる。
※ジョージアのヨーグルトは私達が慣れ親しんでいるヨーグルトとは食感が異なります。滑らかさはなく、ちょっと舌にざらっとした感じが残ります。普通のプレーンヨーグルトを使う場合は水切りをした方がより本物に近い味になります。●打ち粉をした台の上に生地を移し良くこねる
●ボウルに戻して濡れた布巾で覆って暖かい場所に置く。最低でも1時間くらい置いて発酵させる。
●チーズをすりおろし器で荒めに削る
※チーズはイメルリ地方産の塩気の強いフレッシュタイプを使います。ジョージアでは一番ポピュラーなチーズですが、ジョージア国外で入手するのは大変困難。解決策としてはフェタチーズとモッツァレラチーズを半々ぐらいにすると良い感じになります。イメルリ・チーズはフェタチーズのような塩辛さと絶妙なボソボソ感、モッツァレラチーズの弾力あるなめらか感が半分半分で共存しているような味と食感が特徴です。加熱するとトロトロ溶けて、冷たいままだと柔らかいけどぼそっと固い何とも言えない食感があります。大抵のピザはチーズが冷めてしまうと美味しくないのですが、イメルリチーズで作るジョージア風ピザ、ハチャプリは冷たい状態でも美味しく食べる事が出来ます。勿論焼き立てのチーズがトロトロ状態でも美味しいです。
●削ったチーズに溶き卵と溶かしたバターを加えてよく混ぜる
● 生地がくっつかないように手に油を塗ってからもう一度軽くこねる
※成形する直前に再びこねる事によって出来上がり感がモチモチになるそうです。
●生地を小さなボール状にする
※使用するフライパンの大きさによってボールの大きさを調整しましょう。
●ボール状の生地を麺棒で丸く伸ばす
※生地は薄く伸ばし過ぎると中のチーズが飛び出してしまいます。でも厚すぎても美味しくないです。1cm弱くらいの厚さが丁度よい感じ。一番のポイントは円形にのばした生地のふち部分を真ん中より薄く伸ばす事。チーズを包んで丸めて再び伸ばすので、ふちを薄くする事によって全体が均一の厚さになります。
●円形に伸ばした生地の真ん中にチーズを置く
※チーズは思いっきりたっぷり置きましょう。とにかくたっぷりが重要で、伸ばした生地の厚さよりも厚くなるぐらいのチーズの量が適量です。
●真ん中に置いたチーズを生地で包み込むようにして巾着のように成形する。最後はつまんでねじってしっかり閉じる
●巾着状態の生地を手で押すようにして丸く伸ばす
※巾着状態のねじった部分を下になるようにひっくり返してから伸ばしていきます。中身のチーズが跳び出さないように注意しながら、ゆっくり使うフライパンの大きさに円形状に押してのばします。
●フライパンを温め、油をひき焼き上げる。表面が黄金色になったらひっくりかえす。
※ジョージアの一般家庭にはオーブンが普及していないので、通常フライパンを使って焼き上げます。オーブンを使う場合は充分に予熱してから200度で15分ほど。フライパンで焼くより油っこさがなくなってカロリーオフが期待されますが、フライパンで若干多めの油で焼いた方が確実に美味しいです。でも中身のチーズの量を考えるとカロリーが怖いし、日本の皆様には油分がかなり多めの料理となるのでオーブンで焼くのもいいかもしれません。ただしオーブンで焼く場合は下段に水をはったトレイを入れましょう。本場のハチャプリに近い焼き具合になります。
●焼き上がったハチャプリにバターをのせ表面全体にのばす
※更に脂肪分がプラスされカロリーが高まるのですが、残念な事に脂肪分は加えれば加える程美味しくなります。
ジョージア料理とは何なのか
旧ソ連から独立したジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンをコーカサス3か国と呼びます。その中で一番の美食の国とされるのがジョージア。2015年までクルジアと呼ばれていた国で、世界的には余り知られてはいませんが、旧ソ連圏の国々では昔から美味しい物を食べたければジョージアへ行け、と言われる程グルメな国です。かつて世界の十字路として栄えていたので、世界中の色々な食材やスパイスが集まりました。多種多様なジョージアの料理は、世界100ヵ国以上を食べ尽くした私でさえ、強い感銘を受けた程。グルメな人なら絶対に試すべき料理です。 ハチャプリは地方によって形や味が全く異なります。色々なハチャプリを食べ比べながらジョージアを旅したのも楽しい思い出。病みつきになる味なので是非皆さんも試してみてください。