アルゼンチン料理完全ガイド:世界一の牛肉王国で食べるべき絶品アサードと郷土料理【2026年最新版】

世界100ヵ国以上を食べ歩いたフードライターが、自信を持っておすすめする美味しいアルゼンチン料理のリスト。アルゼンチンは世界で一番牛肉を消費する国です。アルゼンチン人の牛肉への偏愛ぶり、そして偏食ぶりは、何だかもう本当に凄まじいです。

牛肉消費量と現在のトレンドについて(2026年時点の補足)
「世界で一番」としましたが、近年の一人当たりの牛肉消費量ランキングでアルゼンチンは、隣国のウルグアイと常に1位と2位を激しく争っている状態です。いずれにせよ、両国とも年間約40kg〜50kg(骨付き重量換算でそれ以上)という驚異的な量を消費しており、実質的に「世界トップクラス」であることに変わりはありません。また、近年は健康志向やインフレの影響で鶏肉や豚肉の消費も増えていますが、「特別な日=牛肉」という文化的な結びつきは依然として不動です。

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聖なる儀式:アルゼンチン風バーベキュー「アサード」

アルゼンチン料理とは牛肉を意味します。アルゼンチン人は牛肉をただ単に「肉」と呼び、牛肉以外を話題にする時は(滅多にありませんが)鶏、豚と呼んで区別します。なので豚肉などを食べながら「肉が食べたい」とか言ってる人は、確実にアルゼンチン人です。

アルゼンチンは農作物を育てるには適さない荒れた土地が多いので、伝統的に野菜を食べない事は理解出来ます。でも海に面し、更には同じような環境の隣国チリの人達が魚貝類を好んで食べているのに対して、アルゼンチンの人達は頑なに肉しか食べません。

理由を聞いても、そこに牛肉があるから、みたいな登山家のような答しか返ってこないので、理由を追求するのは諦めました。そんな明確な理由なく超牛肉主義のアルゼンチン人が、一番愛する料理がアサ―ド (Asado) 。いわゆるバーベキューなのですが、こだわりがもの凄いです。

アルゼンチン風バーベキュー、アサ―ドは炎が上がっていない熾火状態の薪や炭を使って、長時間かけてゆっくり肉を焼き上げます。肉の旨味を最大限に味わう為に、味付けは岩塩のみ。だからこそ焼き方も重要ですが、素材の味も大切です。

アルゼンチンの牛肉は、日本の神戸牛以上に世界的に有名。ワールドワイドにブランド化していて、何処の国でもアルゼンチン産の牛肉は特別視されています。その美味しさの秘密とは何なのでしょうか。

アルゼンチンの牛は、荒涼とした大地に放牧されて育ちます。だからこそ他国で味わう牛肉とは全く異なる、何とも力強い味がします。アルゼンチンの人達が、どれほど牛肉好きなのかは、別記事で詳しくまとめてあるので参照して下さい。

アルゼンチン人と牛肉の関係、アルゼンチンのアサ―ド
アルゼンチン人の年間牛肉消費量「アルゼンチン人の主食は牛肉です。」アルゼンチンを旅していると、よく耳にするフレーズです。最初の方はジョークなのかと思って薄く笑っていました。でも何週間か滞在するうちに「事実に限りなく近い若干の誇張」なのだと理...

プロの視点:グラスフェッドビーフの真価

アルゼンチン牛の最大の特徴は、広大なパンパ(大草原)で牧草のみを食べて育つ「グラスフェッド(牧草飼育)」が伝統である点です。穀物で肥育された牛に比べ、オメガ3脂肪酸が豊富で脂肪分が少なく、鉄分を感じる野性味あふれる香りが特徴です。近年はフィードロット(穀物肥育)も増えていますが、最高級のアサード店では依然として牧草飼育牛へのこだわりが見られます。

また、アサードにはパリジェーロと呼ばれる焼き手が必須であり、彼らは肉の各部位に火が通るタイミングを完璧に計算し、数時間かけて焼き上げることを至上の喜びとしています。その腕前はまさにプロフェッショナル!

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アルゼンチンのアサドの特徴と焼き加減

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アルゼンチンのアサ―ドは、肉を長時間かけてじっくり調理するのが特徴です。そのため外側は焦げる位に焼き目が入り、中央部分にほんの少しピンク色が残る位の焼き加減となります。

一応注文の際に焼き方を聞かれますが、レアで頼んでもミディアム・レア位が限度で、日本人好みのレアにはなりません。でもアルゼンチン牛のアサドは、少し焼き過ぎな位が一番美味しい気がします。

アルゼンチンの牛肉の最大の魅力は、サシの殆ど入らない赤身の旨さにあると思います。日本人は霜降り肉への信仰がとても強いのですが、アルゼンチン牛のような赤身の肉の方がヘルシーで美味しいと思います。

アルゼンチンで牛肉三昧して、是非とも赤身の美味しさに目覚めて下さい。アルゼンチンの牛肉は、肉の切り方に大きな特徴があります。アルゼンチンでしか味わえない切り方、部位が多いので、その全てを解説したいと思います。

注意:焼き加減の注文について(2026年時点の補足)
アルゼンチンでは肉は「A punto(ミディアム)」または「Cocido(ウェルダン)」でなければならない、との風潮があったのですが、ブエノスアイレスのモダンな高級店(Don Julioなど)では、国際的な美食基準に合わせて「Jugoso(レア〜ミディアムレア)」で提供する店も増えています。赤身肉のジューシーさを楽しみたい場合は、勇気を出して「Jugoso(フゴーソ)」と頼んでみるのも一つの手です。

世界一のアサードを体験できる名店:Don Julio

ブエノスアイレスのパレルモ地区にある「Don Julio(ドン・フリオ)」は、世界のベストレストラン50にも常連の名店です。ここのグラスフェッドビーフのアサードは、人生観を変えるほどの衝撃を与えてくれます。

ビフェ・デ・チョリソ (Bife de Chorizo)

ステーキと言えばサーロイン。アルゼンチンでも最もポピュラーで愛されている部位で、ビッフェ・デ・チョリソ (Bife de chorizo) と呼ばれます。牛の背肉の中央部分の肉で、背骨まわり特有の肉の旨味を味わえます。柔らかくジューシーで、肉の旨味が一番良く味わえる場所とされています。

和牛とは異なり、アルゼンチンのサーロインにはサシが殆ど入りません。脂身は赤身の周りに付いてます。写真のはかなりレア目に焼いてくれたのですが、アルゼンチン牛はもう少し焼いた方が美味しいと思います。ただアルゼンチン人が好む焼き加減だと、焼き過ぎに感じます。

バシオ (Vacio)

バシオ (Vacio) はアルゼンチン特有の切り方なので、日本語に訳すのが難しいのですが、カルビに近い部位だと思って下さい。ただサシは全く入らないので、日本のカルビをイメージしてはいけません。

少し固いのですが、噛めば噛むほど味が出る部位です。アルゼンチンでしか食べられない部位なので、一度は必ず試してみて下さい。

補足トリビア: バシオは「Cuerito(クエリート)」と呼ばれる薄い皮(膜)がついた状態で焼かれるのが一般的です。この皮が内部の肉汁を閉じ込め、蒸し焼きのような効果を生むため、見た目以上にジューシーに仕上がります。

エントラニャ (Entraña)

エントラニャ(Entraña)もアルゼンチン独特の切り方なので、絶対に食べましょう。ハラミ肉に近いです。分類的には横隔膜なので内臓系寄りですが、ほぼほぼ普通の赤身肉の感触です。濃厚な旨味を感じる、大人気の部位。日本人も大好きな味だと思います。

補足トリビア: エントラニャには「Entraña Fina(薄い高品質な方)」と「Entraña Gruesa(厚い方)」がありますが、レストランで単にエントラニャと言えば、通常は高級なFinaの方が出てきます。表面の膜をカリカリに焼き上げ、中は濃厚な肉のジュースが溢れる、近年最も価格が高騰している人気部位の一つです。

ビフェ・デ・ロモ (Bife de Lomo)

テンダーロインの部位がビフェ・デ・ロモ (Bife de Lomo) です。牛の体で最も運動しない部分なので、筋が少なくとても柔らかいです。そして脂肪分が少なくとてもジューシー。数ある部位の中で王様的存在ですが、お値段はお高めです。

ビフェ・アンチョ (Bife Ancho) / オホ・デ・ビフェ

オホ・デ・ビフェ (Ojo de Bife) とも呼ばれるビフェ・アンチョ (Bife ancho) はリブロースの部位です。脂肪分が一番多いのですが、だからこそ好きって日本人が多いのではないでしょうか。外国人は脂身を好まないので、一番安く食べる事が出来る部位です。

ただ美味しさの当り外れが大きく、高級レストランでは超絶美味しいリブロースを食べられますが、安いレストランだと残念な感じの所が多いです。他の国ならともかく、アルゼンチンなら避けた方が良い部位かもしれません。

ティラ ・デ・アサ―ド (Tira de Asado)

骨付きカルビをティラ ・デ・アサ―ド (Tira de Asado) と呼びます。骨がある分食べにくいし、肉の部分も少ないけれど、安くて美味しい部位です。アルゼンチン人が大人数でBBQをする時に、カサ増し的に必ず購入される部位です。

調理のポイント: 「ティラ」とは細長い帯状という意味です。あばら骨を横断するように短くカットするのがアルゼンチン流(いわゆるショートリブの薄切り)。骨周りの膜(ペジャ)が焼けると香ばしく、実は最もアサードらしい野性味を楽しめる部位として、通の間ではロモ(ヒレ)よりも評価が高いことがあります。

ビフェ・デ・コスティージャ (Bife de Costilla)

Tボーンステーキがビフェ・デ・コスティージャ (Bife de costilla) です。骨付きのとても大きな肉で、とても美味しいのでアルゼンチン人も大好きです。アルゼンチン以外の国だったら一番お勧めしたい部位ですが、観光客の方には出来ればアルゼンチン特有の部位の方を優先的に楽しんでもらいたいです。

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アサードの掟:アルゼンチンで許されているソース

各国のバーベキューでは、色々な味のバーベキューソースで食べますが、アルゼンチン流BBQのアサ―ドでそれをすれば、顰蹙をかいます。不敬罪に近いです。アサ―ドは岩塩だけで楽しむものですが、使用可能なソースもあります。

チミチュリ (Chimichurri)

アルゼンチン人にとって醤油的存在のソースがチミチュリ (Chimichurri) 。何にでもかけて食べるので、アルゼンチン人の食卓に必ず登場するソースです。アサ―ドも例外でなく、唯一何も言わなくても出てくるソースです。

パセリ、ニンニク、シソ科のオレガノ、オリーブオイル、ワインビネガー、aji molido で作ります。市販もされていますが、手作りする人も多いです。アルゼンチンのアサ―ドで許されるソースは、基本的にはチミチュリだけと思って下さい。

歴史トリビア: 名前の由来には諸説ありますが、19世紀にアイルランド出身の「ジミー・マッカリー(Jimmy McCurry)」が作ったソースが訛って「チミチュリ」になったという説が有名です。ただ、バスク語の「Tximitxurri(ごちゃ混ぜ)」が語源だとする説の方が学術的には有力視されています。

サルサ・クリオージャ (Salsa Criolla)

アルゼンチンでチミチュリの次に愛されているソースです。パプリカ、トマト、タマネギ、オリーブオイル、ワインビネガーで作ります。アルゼンチン人はこのソースをパンにのせて、肉が焼けるまでのオードブルとして食べます。

アサ―ドで許されるソースは基本的にチミチュリだけ。サルサ・クリオージャは拒絶反応はされませんが、許容止まりだと思います。肉ではなくパンやジャガイモに付けて食べるのは断然ありです。

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内臓への愛:牛肉以外でアサ―ドとなるもの

チョリソ (Chorizo)

アルゼンチン人は牛肉を食べる前の前菜としてソーセージ、チョリソ (Chorizo)を食べるので結構びっくりしました。野菜も食えよ、とか思うのですが、アルゼンチン人だからしょうがないです。ソーセージはヨーロッパなどでは豚肉が主流ですが、アルゼンチンでは牛の粗挽き肉を使います。普通に美味しいです。

モルシージャ (Morcilla)

好きな人は好き、ダメな人はダメで両極端に分かれる食べ物がモルシージャ (Morcilla) 。血を使って作る黒い色のソーセージです。アルゼンチンは血の他にもラードや肉を混ぜて作るので、ヨーロッパのより血の味が少なくて食べやすいです。

チンチュリン (Chinchulin)

牛の小腸をチンチュリン (Chinchurin) と呼び、アルゼンチン人はこの部位が本当に大好きです。余り他の国では見かけないので、臓物好きな人なら是非アルゼンチンで試してみて下さい。こちらも勿論牛肉を食べる前の前菜扱いです。

【必食】モジェハ (Mollejas)

アルゼンチンのアサードで絶対に外せない最高級の内臓部位が「モジェハ(胸腺/リードヴォー)」です。クリーミーでフォアグラのような食感があり、炭火で表面をカリッと焼き上げ、レモンを絞って食べます。アサードの前菜の中では最も高価で、「アサードのキャビア」とも呼ばれる逸品です。

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究極の肉盛り合わせ:パリジャーダ (Parrillada)

レストランで色々な種類のアサ―ドを試してみたいならパリジャーダ  (Parillada) を注文しましょう。牛のステーキ肉以外にチョリソ(ソーセージ)、モルシージャ(血入りソーセージ)リニョン(腎臓)、チンチュリン(小腸)などが盛り合わせで登場します。

何が盛り合わせされるのかは、各レストランにより異なります。どのレストランで食べても大量なので注意して下さい。メニューに2人用と書かれていても、2人じゃ食べきれない量だと思います。レストランで食べるとジャガイモが付いてくる事が多く、肉にくしい食事の箸休めになります。

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パタゴニアの誇り:羊肉 (Cordero)

アルゼンチン料理と言えば牛肉ですが、南部のパタゴニア地方では羊肉、コルデロ (Cordero) が中心です。南緯40度以南の寒冷で乾燥した厳しい環境下の大地では、牛の放牧は不可能なんです。

パタゴニアの美しい大地で育つ羊肉の美味しさは、絶対王者の貫禄があります。牛肉よりも高価になりますが、パタゴニアの大地そのままの味がする、あり得ない程美味しい羊肉です。絶対に食べて下さい。調理法はアサ―ド以外ありえません。

調理法の神髄: パタゴニアでは、「Al Asador(アル・アサドール)」と呼ばれる、羊を開いて十字架のような鉄杭に張り付け、地面に立てて焚き火の遠赤外線で数時間炙るスタイルが伝統です。余分な脂が落ち、皮はパリパリ、中はしっとりと仕上がります。

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アンデスの恵み:リャマの肉

アルゼンチンの山岳地帯、3000メートルから上に生息するラクダ科の動物がリャマ (llama) 。インカ帝国前からアルゼンチンの人々と共に暮らしてきた動物で、人懐こく放牧もしやすいです。

主に毛を使いますが、肉も食べます。牛より脂肪分が少なく、美味しい事は美味しい。でもリャマが可愛すぎて食べるのがはばかれます。食べる前に本物のリャマを見ないようにしましょう。

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移民の味:アルゼンチン料理ミラネサ

ミラネサ (Milanesa) とはミラノ風カツを意味します。肉を叩いて薄くのばしてから衣を付けて揚げたカツレツのような食べ物。揚げたカツの上にボンレスハム、チーズ、トマトをのせてオーブンで少し焼くバージョンもあります。

牛肉、豚肉、鶏肉、なんでも使います。普通に美味しいけれど別にわざわざアルゼンチンで食べる事もないかなと思います。アルゼンチン人はミラネサが大好きなので、どのレストランのメニューにも必ずあります。

誕生秘話: トマトとチーズを乗せた「ミラネサ・ナポリターナ(Milanesa a la Napolitana)」は、イタリアのナポリではなく、1940年代のブエノスアイレスのレストラン「Napoli」で生まれました。シェフがカツを焦がしてしまい、それを隠すためにピザのように具材を乗せたのが始まりという、まさにアルゼンチンらしいアドリブから生まれた国民食です。

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建国記念の味:アルゼンチン料理のシチュー「ロクロ」

ジャイアントコーン、豆、カボチャなどの野菜と肉を煮込んで作る濃厚なシチューがロクロ (Locro)です。味付けは月桂樹、クミン、ニンニク、パセリなど。アルゼンチン北部のアンデス山岳地帯の郷土料理で、厳しく寒い冬を乗り越える為のホカホカレシピ。

1810年の革命を記念して、毎年5月25日にアルゼンチン全土で必ず食される料理です。味の決め手はチョクロと呼ばれるジャイアントコーン。つぶして煮込む事でトロミが出ます。

文化的背景: 「Locro」の語源はケチュア語の「Luqru」に由来します。スペインの植民地化以前から先住民が食べていた料理に、スペイン人が持ち込んだ豚肉やチョリソが融合して現在の形になりました。まさにアルゼンチンの歴史そのものを煮込んだ料理と言えます。

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肉以外がメインのアルゼンチン料理とストリートフード

チョリパン (Choripan)

チョリパン (Choripan) とはチョリソ―、牛の粗挽き肉で作るソーセージをパンに挟んだアルゼンチンサンドウィッチです。アルゼンチン人にとってファーストフードと言えば、ハンバーガーではなくチョリパン。

小腹が空いた時にアルゼンチン人が食する食べ物の王道がチョリパンです。街の至る所で売られ、フードトラックなどの専門店が多いです。ソーセージにはチュミチュリと呼ばれるアルゼンチン名物のソースがたっぷりかかります。

エンパナーダ (Empanadas)

エンパナーダ (Empanadas) とはスペイン人が南米へ移民した際に持ち込み広まった具入りペイストリーの事です。元祖スペインをはじめ、南米各国で食べられていますが、国によって生地の作り方や中の具が異なります。

特にアルゼンチンで独自の発展を遂げました。本国のスペインでも、アルゼンチン風エンパナーダと呼ばれ、スペインのエンパナーダとは別物として売られています。アルゼンチンのエンパナーダの生地は、小麦粉とラードで作り、パイとクッキーの中間のような感じです。

中の具の種類が多いのも特徴で、地方ごとに変わり種もあるので、色々な土地で食べ比べするのも楽しいかと思います。一番ポピュラーなのは牛のひき肉、玉ねぎ、オリーブの実などをクミンで味付けた具。一つ一つかなりボリュームがあります。

エンパナーダの地域差ガイド

  • サルタ風 (Salteña): ジャガイモが入るのが最大の特徴。肉は包丁で細かく刻み(Cortada a cuchillo)、唐辛子で少しピリ辛にします。
  • トゥクマン風 (Tucumana): ジャガイモは入れません。肉(マタンブレ部位を使うことが多い)と卵、ネギが中心。レモンを絞って食べるのが通のスタイルです。
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独自の進化を遂げた:ピッツァ・アルヘンティーナ

アルゼンチン風ピザ、ピッツァ・アルヘンティーナ (Pizza Argentina) も、本国イタリアとは異なる感じに発展しました。アルゼンチンはイタリアからの移民が多い国なので、基本的にイタリア料理の影響がとても強いです。

中でもピザは、イタリア料理の中で一番アルゼンチンに浸透した食べ物。ブエノスアイレスは、住民一人当たりのピザ屋の数が世界で一番多い場所です。ただ本場イタリアのピザとは別物と思って下さい。

生地にベーキングパウダーが入り、パンのような厚い膨らみがあります。そしてチーズの量がもの凄いです。色々な種類がありますが、特に人気の高いのがこの2つ。アルゼンチン人はシンプルなピザを好むようです。

Muzza

モッツァレラチーズ、トマトソース、オリーブの実だけのピザ

Fugazzeta

大量の玉ねぎとチーズだけのピザ

究極の炭水化物コンボ「Fainá(ファイナ)」: アルゼンチンでは、ピザの上にさらに「ファイナ」と呼ばれるひよこ豆の粉で作ったパンケーキを乗せて、一緒に食べる習慣があります。これを「Pizza a caballo(馬に乗ったピザ)」と呼びます。ぜひブエノスアイレスの老舗ピザ屋「Güerrín(ゲリン)」で挑戦してみてください。

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ソレンティーノス (Sorrentinos)

同じくイタリア料理のパスタも浸透していますが、ピザのような独自の発展はなく、どうしてもイタリアの劣化版みたいな感じが拭えません。アルゼンチンではアルデンテのコンセプトが欠如しているからでしょうか。

納得のいくパスタに出会える確率は少ないと思うので、アルゼンチンではソレンティーノス (Sorrentinos)を食べましょう。ラビオリの大きい版で、中に色々な具が入ります。野菜、ひき肉、リコッタチーズ、ハム、チキン、具の種類がとても豊富です。

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マタンブレ (Matambre)

野菜、ゆで卵、オリーブの実などを肉で巻いて、パクチー、ニンニクで味付けしてオーブンで焼いた料理がマタンブレ (Matambre) です。冷たいオードブルとして食べます。

語源の面白さ: マタンブレは「Matar(殺す)」と「Hambre(空腹)」を組み合わせた言葉です。「空腹を殺す(満たす)ための肉」という意味で、牛のわき腹の薄い肉を使います。元々は焼けるのが早いため、アサードの最初に食べて空腹を落ち着かせるための部位でした。

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アルゼンチンのタマル (Tamal)

トウモロコシをすりつぶし、ラードと合わせてこねた生地を、トウモロコシやバナナの葉で包んで1時間半ほど蒸した料理がタマル (Tamal) です。アルゼンチンだけでなく、広い範囲の中南米の国々で食べられていて、とても歴史のある食べ物。

具の無いバージョンもありますが、アルゼンチンでは肉、玉ねぎ、ジャガイモ、干しブドウを炒めたものを具として中にたっぷり詰め、ファーストフードとして食べる事が多いです。祭があると必ず屋台で売られているので、見つけて下さい。

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アルゼンチンのウミータ (Humita)

タマルに良く似ている、トウモロコシの葉で包んで煮た、ちまきのような食べ物がウミータ (Humita) です。インカ帝国時代の食べ物で、中に具は含まれず、トウモロコシと玉ねぎがメインです。

ウミータは普通のトウモロコシではなくジャイアントコーンを使うので、色が白っぽいのも特徴です。甘いバージョンと辛いバージョンがあります。タマルとウミータは中南米と南米で広く食べられていて、基本的にそんなに変わらないです。

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甘党の天国:アルゼンチンの美味しいスイーツ

ドゥルセ・デ・レーチェ (Dulce de Leche)

アルゼンチンを代表するスイーツがドゥルセ・デ・レーチェ (Dulce de leche) です。牛乳と砂糖を煮詰めて作る、ゆるゆるのキャラメルのようなスイーツで、何にでものせて食べます。

手作りする人もいますが、弱火で焦げないように鍋の中の牛乳を常にかき混ぜていなければならないのでかなりの重労働です。アルゼンチンではおばあちゃんの姿は、ドゥルセ・デ・レーチェを台所で作る後ろ姿として記憶されます。

アルファホーレス (Alfajores)

同じくアルゼンチンを代表する有名なお菓子がアルファホーレス (Alfajores)。他国のクッキーでジャムを挟んだお菓子を元にして、とあるアルゼンチン人が前述のドゥルセ・デ・レーチェを挟んで作りました。

これがウケにウケ、元々はアラブのお菓子だったのですが、今ではアルゼンチンの国民的お菓子となりました。日本のカレーと同様、本場のレシピを自国民に合うよう改良して国民食としたパターンです。

おすすめブランド: お土産にするなら「Havanna(ハバナ)」が王道ですが、地元の人が愛するのは「Cachafaz(カチャファス)」です。特にコーンスターチを使った白い「Maicena(マイセナ)」タイプは、口の中の水分を全て奪われますが、紅茶との相性が抜群です。

メディアルナス (Medialunas)

形的にはクロワッサンですが、フランスのクロワッサンとは全く異なります。パリパリしていない、三日月形の甘い菓子パンのようなもの。メディアルナス (Medialunas) と呼ばれ、アルゼンチン人の殆どがコレとコーヒーで朝食としています。

ブエノスアイレスには「Las Violetas(ラス・ビオレタス)」のように、100年以上の歴史を持つ美しいカフェ(Cafe Notable)がたくさんあります。そこでメディアルナスを食べる時間は、まさにタイムスリップしたような優雅さです。

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アルゼンチンの飲み物

アルゼンチンのマテ茶 (Mate)

アルゼンチンでは飲むサラダとも呼ばれる、栄養価抜群のお茶がマテ (Mate)。アルゼンチン人は常にマテ茶を飲んでいる感じです。マテ茶があるからこそ、あれほど偏った肉中心の食生活でも危機感を感じないのかもしれません。

スーパーフードでもあるマテ茶と、アルゼンチン流マテ茶の飲み方を別記事で詳しく解説しました。日本茶と同様、アルゼンチンでマテ茶を飲む時には、必ず守らなければならない作法です。アルゼンチンを訪れる前に絶対に読んで下さい。

アルゼンチン流マテ茶の飲み方、マテに必要な道具、スーパーフードのマテの効能
マテ茶とは何なのかマテ茶はモチノキ科に分類される常緑樹、イェルバ・マテの木の葉や茎を乾燥させて粉砕したものに、お湯や水を加えて作る飲み物です。アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルの3ヵ国、特にパラナ川とウルグアイ川流域を中心に生産されています...
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アルゼンチンの氷河観光

アルゼンチンを訪れたら、絶対食べなくてはならない美味しいアルゼンチン料理を紹介しました。アルゼンチンは美味しい。でも一番の目玉はやっぱり氷河です。これを見なくてはアルゼンチンを訪れた意味がありません。別記事で詳しく解説したので是非読んでみて下さい。

パタゴニアのペリト・モリノ氷河まとめ、世界遺産のロス・グラシアレス国立公園のペリト・モレノ氷河
アルゼンチンとチリにまたがるパタゴニア地方で、氷河ツアーの通訳として働いていた時に見聞きした、ロス・グラシアレス国立公園のペリト・モレノ氷河に関する情報をまとめました。パタゴニア氷河観光の前に是非一読して下さい。パタゴニアと言えば氷河観光 ...

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