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北極と南極の違い、北極圏の特徴、北極圏のおすすめのグルメ

   

北極と聞いて皆様は何を思い浮かべるでしょうか。地球儀のてっぺん、真っ白な世界、沈まぬ太陽、シロクマ、氷山。多くの人が北極を南極の対のように考え、同じような場所をイメージしているかもしれません。でも実際は北極と南極はとても似ていて全く非なる場所です。

北極と南極の大きな違い

北極と南極はとても似ていますが大きな違いがあります。南極は氷で覆われた大陸なのに対して、北極には陸地がありません。北極点周辺の海が凍った場所、海水に浮かぶ巨大な氷、それが北極です。

北極は確かに陸地ではないのですが、年間を通して1080万平方キロメートルほど凍結しています。その大きさはオーストラリア大陸の1.5倍。規模だけを考えれば、大陸と変わらない気がします。でも陸地があるのとないのでは、同じような氷の世界でも、全く異った環境となるのです。

北極と南極の気温の差

陸地の上にのっかった南極の氷は平均して2500メートル。最も厚い所は富士山よりも高く、4000メートル程あります。海面が凍っただけの北極では、氷の厚さは最高でも10メートルぐらいでしょうか。

地球上に存在する氷の99%が、北極と南極に分配されています。でもその比率は南極90%に対して北極9%。同じ氷の世界であっても、北極と南極では氷の量が比較にならないほど異なるのです。

この差は気温に顕著に現れます。地球上で測定された最低温度は、南極のボストーク基地で記録されたマイナス89.2度。北極圏ではマイナス30度に達する日もありますが、一年を通してそれほど寒くはなりません。

北極と南極に住む生物

北極は南極と比べれば寒くないです。だからこそ北極圏には、意外と多くの動物が生息しています。地球最大の肉食動物であるホッキョクグマを筆頭に、ホッキョクウサギ、ホッキョクキツネ、鷲、ライチョウなどなど。対する南極で陸地に存在する動物は、基地で生活する人間ぐらいです。

南極への行き方

南極を訪れるのは難しい。でもお金さえあれば誰だって行けます。南極行きの船の価格は、メチャクチャ高いです。でもお金を積めば積むほど素晴らしい景色を堪能できるかと思います。時間に余裕がある方なら、安く南極へ行く裏技があります。南極への色々な行き方を別記事にまとめました。

北極の範囲

北極には陸地がないので、明確な境界線がありません。だから北極というものを定義する時、一般的には北緯66.5度より北を北極圏としています。北極点を中心にした直径5200キロメートルの輪の中全体を指すので、皆様が想像するより遥かに大きな範囲かと思います。

北極圏には北極海とその周辺にある大陸の北部、アメリカ、カナダ、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの沿岸部が含まれます。南極はどの国にも属する事のない大陸ですが、北極圏には8か国が領土を持つのです。

海の向こうの、遥か彼方にある孤島が南極なら、北極圏は人間の生活圏の端っこです。そう考えると北極が何だか身近に感じてしまうのは私だけでしょうか。人間の暮らしがあるのなら、食べ物が存在します。北極圏の人達は、いったい何を食べているのでしょうか。

北極圏ならではの食材

◇ジャコウウシ

北極圏を代表する食材がジャコウウシ。カナダ北部とグリーンランドを中心に、寒さの厳しい北極圏にしか生息しない大型の草食動物です。オスメス共に上を向いた傘の柄のような角を持ち、黒くて長い毛で覆われています。

その何とも異色な風貌は、まるで古代の動物。そうなんです。ジャコウウシは70万年前からヨーロッパに生息し、マンモスの傍らで草を食べていた時代から殆ど進化する事なく今に残ります。まさに生きた化石のような動物なのです。

ジャコウウシが現代まで生き残れた理由の一つは、キヴィアックにあります。キヴィアックとは長くて硬い外側の保護毛の下に生えている、繊細で柔らかな産毛の事。この産毛が高密度で肌を覆い、外毛と二重構造となる事で、マイナス60度という極寒にも耐える事が出来るのです。

ウールよりも暖かく、カシミヤよりも柔らかく、シルクのようになめらかで光沢のあるキヴィアック。この格別に細くて暖かくて美しい繊維の年間総生産量は5~8トン。カシミアの3000分の1ほどしかありません。絶滅の恐れもある動物なので、年間の捕獲量が厳しく制限され大切に守られています。

これだけ希少価値のある動物なので、北極圏以外では絶対にお目にかかる事のない食材です。牛肉は牛肉なのですが、かなりクセのある獣臭い味。なんてったってマンモスの肉です。原始人になったような気分にもなります。

ステーキ、ハンバーグ、シチューとして調理されますが、ステーキだと獣臭さが気になる人は気になると思います。かなり主張の強い肉なので、スパイスを効かせたハンバーグやシチューにして食べるのが無難かもしれません。

肉に限らず、臭いモノが大好きな私にはどんぴしゃりの味で、最高に美味でした。ジャコウウシを食べる時は、必ずネットで事前に実物の写真を見てからにして下さい。口に広がる獣臭さも手伝って、マンモスを食べている気分が倍増されます。

北極圏にしか生息しない、北極圏でしか食べる事の出来ないジャコウウシ。北極圏を訪れたら、絶対に食べてみたい食材です。特に臭いモノ好きな方は絶対におすすめ。

◇トナカイ

北極圏で最もポピュラーな食材がトナカイです。シカ科で唯一、オス・メス共に立派な角を持つのが特徴です。通常シカ科の動物は、オスにしか角が生えません。角とは本来繁殖期にオス同士が抗争する為に生えるからです。

深い雪に閉ざされた、厳しい環境に生きる北極圏のトナカイは、角で雪を掻き分けて地面に生えているコケを食べなくてはなりません。それが北極圏のトナカイにはメスでも大きな角が生えている理由です。

農作物が育たない極寒の地では、貴重なタンパク質やビタミン源としてトナカイが重宝されています。北極圏の人達は、一万年以上も前からトナカイを主食として生きてきました。トナカイは家畜化も可能な動物なので、北極圏だけでなく北欧の国の人達にも広く好まれて食べられています。

トナカイの肉には、クセや臭みが殆どありません。だから刺身やカルパッチョにして食べる事も多いです。ジャコウウシがかなり獣臭かったので、それ系を期待して食べたら結構がっかりしました。

トナカイの肉はクセが無い分汎用性が高く、ステーキ、ハンバーグ、シチュー、カルパッチョ、ソーセージ、ハム、ジャーキー、色々な形で調理され、どう料理しても美味しいです。

◇北極圏ならでは食材

北極圏ならではの食材は他にも沢山あります。アザラシ、ミンククジラ、滅多に市場に出る事はありませんが、ホッキョクグマだって食べる事が出来ます。珍味好きな人にはたまらない場所ではないでしょうか。

人間の生活圏からより近い場所にある北極は、南極よりもずっと訪れる事が容易な場所です。北極のベストシーズンは6月から8月にかけて。究極の納涼スポットなので、是非訪れてみて下さい。

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