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絶対に食べるべきスイス料理30選:物価の高いスイスで確実に美味しいものをオーダー

      2024/07/17

世界100か国以上を食べ尽くしたフードライターが、自信を持っておすすめするスイスで絶対食べるべき美味しいスイス料理30品。スイスは物価が高いので、このリストを最大限に活用して、失敗なくスイス料理を堪能して下さい。

スイスの物価は世界で一番高いとされています。何故スイスは高いのか、どれだけ高いのかを別記事で詳しくまとめてあります。スイスをよりよく知るために、是非読んでみて下さい。

世界で一番の品質を持つステーキ

スイスを訪れたらまず食べてもらいたいのが、スイス固有の牛の種であるブラウン・スイス牛のステーキ。全世界のグルメ界で「この世における究極の赤身」と呼ばれている、驚異的な美味しさを誇るステーキです。

ブラウン・スイス種のステーキを食べるためだけにスイスを訪れてもいいぐらいの美味しさ。そして、ただでさえ極上の旨さなのに、スイスの美しい景色の中で食べると更に至福の味となります。値段の事は忘れましょう。

このレベルのステーキなら喜んで払える、いや、安いぐらいの価格だと思います。肉用にもミルク用にも使われる、世界的にも大変珍しいブラウン・スイス牛。スイスを訪れたら必ず食べなくてはならない味です。ブラウン・スイス牛に関する詳細を別記事でまとめたので、是非こちらも読んでみて下さい。

スイスと言えばチーズフォンデュ

スイスを代表する料理ときけば、一番に思い浮かべるのがチーズフォンデュ (Fondue Fromage)かと思います。有名すぎて、どんな料理なのかの説明もいらないのではないでしょうか。

注意事項としては、チーズフォンデュは白ワインと一緒に食べなくてはならない料理です。冷たいビールや水は絶対に駄目。お腹の中でチーズが固まって、腹痛を起こす恐れがあります。使うチーズの産地と同じ産地の白ワインを合わせるのが一番相性がいいでしょう。

チーズ・フォンデュは確かに美味しいのですが、パンとチーズを果てしなく食べる料理なので、途中から飽きてしまう人も多いかも。でも鍋底にこびり付いたチーズのおこげが最高なので、最後まで頑張って食べ切りましょう。

トマトチーズフォンデュ

チーズフォンデュはスイスを訪れたら絶対に食べるべき郷土料理ですが、スイスには他にも美味しい料理が沢山あるので、二度目はいらないと思います。スイス料理の基本がチーズなので、他の料理と合わせるとチーズチーズでクドく感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

一度は食べてみるべきですが、二度目はチーズフォンデュの代わりに、トマトチーズフォンデュを試してみて下さい。トマトの酸味がチーズのクドサを緩和し、最後まで美味しく食べられます。そして、チーズとトマトの絶対的な組み合わせなので間違いなく美味しいです。

オイルフォンデユ

スイスにはチーズを使わないフォンデュも存在します。煮たぎったオイルに串にさした肉などを入れて調理し、お好みのソースをつけて食べるオイルフォンデュです。ただ油っこいだけの料理なので、見かけても無視していいです。

スイスを代表する郷土料理ラクレット

スイス料理の定番中の定番がラクレット (Raclette)です 。世界的な知名度で言えばチーズフォンデュの方が有名ですが、スイスを代表する郷土料理はラクレットの方だと思います。スイス人も大好きな料理。

牛の乳で作った巨大なチーズの断面を熱し、柔らかく溶けてトロトロになった部分だけをナイフで削り取ってお皿にのせ、茹でた皮付きのジャガイモやパンにのせて食べます。冷めてチーズが固まってしまうと美味しさが半減どころか無くなるので、サーブされたら速効で食べましょう。

フランス人はフランスの食べ物だと言い張りますが、ラクレットはスイス発祥、ツェルマットがあるスイス南部の山岳地方(ヴァレー州)の郷土料理です。そもそもフランスのラクレットとは、全く趣きが異なります。

フランス人は何でも自分達の手柄にするのをやめた方がいいと思います。チーズフォンデュ同様、チーズの産地と同じ産地のワインと一緒に楽しむべき料理。各地方のチーズとワインをマリアージュしたコースメニューを用意しているレストランが多いです。

スイス特有の調理器具

本来は大きな塊のチーズを使いますが、スーパーでは家庭用に小さくカットされたラクレット用チーズが売られています。ラクレット機は、スイス人の家庭なら必ず持っている調理器具。そして、ラクレットはスイスで一番登場頻度の高い家庭料理です。

スイスで大人気のコロッケ

マラコフ (Malakoff) は、スイス風のチーズ入りコロッケ。スイス人から絶大な人気を誇る料理です。ただ厳密に言えばフランス料理。クリミア戦争時代、マラコフ要塞を占拠したフランス軍に従軍していたスイス人兵士が、現地のレシピをスイスに持ち帰り広めました。

チーズ入りと言うか、ほぼチーズに近いコロッケなので、前菜にマラコフを頼んでメインにチーズフォンデュを頼むと、チーズ拷問になるのでやめた方が無難です。スイス人は本当にマラコフが大好きなので、「マラコフ食べ放題」のメニューがあるレストランも多いです。

フィレ・ド・ぺルシュ

海のないスイスでは、魚介類を食べる習慣がありません。でも湖で取れる淡水魚は良く食べます。特にレマン湖周辺で名物となっているのが、スズキ科の淡水魚のソテー、フィレ・ド・ペルシュ (Filet de Perche) 。

淡水魚が苦手な人が多いかと思いますが、スイスの淡水魚はクセや泥臭さが全く無く本当に美味しいです。スイスの湖の水はアルプス山脈からやって来ます。アルプスの美味しい水の賜物でしょうか。何とも澄んだ、神々しい味がしました。

スイスのソーセージ

スイスでソーセージはブラートブルスト (Bratwurst) と呼ばれます。スイスなだけに、豚よりも牛肉で作るソーセージが大半です。香辛料は殆ど入らず、素材の味を生かしたシンプルな味付けで、若干スモーク系。肉の旨さだけで勝負のソーセージです。

スイスのレストランでソーセージを注文すると、付け合わせは大抵豆です。その量が半端なく、ソーセージより豆でお腹が膨れる感じ。この料理に限らず、スイス料理は大人数でシェアして食べた方が良いかと思います。

チューリッヒの郷土料理

チューリッヒ地方名物の郷土料理がツーリッヒャー・ゲシュネッツェルテス (Zurcher Geschretzeltes) と呼ばれる子牛肉のシチュー。細長く切った子牛肉とマッシュルームを、クリームソースで煮込んで作ります。とても美味しいのですが、スイスの牛の本当の美味しさを知りたいのなら、ステーキで食べた方がいいと思います。

スイスの前菜盛り合わせ

スイスで前菜の盛り合わせとして良く食べられているのが、ビュンドナーフライシュ (Bundnerfleische) と呼ばれる乾燥肉の盛り合わせです。赤ワインとの相性が抜群で、チーズと同じく絶対にその土地のワインと合わせて食べて下さい。

乾燥肉をカンナのような道具で薄くスライスするので、かなり薄いのですがきちんと肉の味がします。ソーセージ同様スパイスはほぼ使わず肉の味で勝負。スイス人はたっぷりのバターを塗ったパンにのせて食べるのが大好きです。

スイスの食べ物のクオリティには驚かされるばかり。特に牛肉は全く外れがありません。ビュンドナーフライシュは元々は山岳地方に伝わる保存食で、農家の軒下など風通しの良い場所に牛肉の塊を吊るして作りました。

スイス東部グラウビュンデン州と、スイス南部のヴァレー州の特産品だったのですが、今ではスイス全土で食べられています。ヴァレー州ではヴァリサー・トロッケンフライシュ、フランス語圏スイスではヴィアンド・セーシュ (Viande Seche) と呼ばれているので注意しましょう。

スイス料理の定番レシュティ

レシュティ (Rösti) はスイス風ポテトパンケーキと呼ばれますが、卵や小麦粉は入りません。ソーセージや肉などの付け合わせとして食べる事が多いのですが、メイン料理としても人気が高いです。

細長く刻んだジャガイモをバターやラードを使ってフライパンで焼いて作ります。玉ねぎなどの野菜やベーコンなどの肉類と一緒に作る事も多いです。レシュティはチューリッヒ風、ベルン風、地方によって作り方や中身の具が異なります。

色々な場所で食べ比べして楽しんで下さい。表面がカリカリで少し焦げたぐらいのレシュティが最高に美味。スーパーでも出来合いや冷凍食品のレシュティが売っていますが、手作りじゃないと余り美味しくないです。

アルプスを代表する郷土料理

アルプラーマグロネン (Älplermagronen) は、アルプスの山岳地方を代表する郷土料理。アルプスの山小屋で牧夫が手元にある材料、マカロニ、ジャガイモ、タマネギ、ベーコンの細切れもしくはラード、チーズを使って料理したことから、アルプラーマグロネンの名が付けられました。

素朴で優しい味がして、普通に美味しいです。リンゴで作るジャムみたいなソースを絡めて食べると、「普通に美味しい」から「凄く美味しい」に格上げされます。街中のレストランではなく、山中で食べたい料理です。

一番美味しいスイス料理

タルティフレット (Tartiflette) は、茹でたジャガイモの上に炒めた玉ねぎとベーコンを乗せ、厚切り輪切りにしたルブロションチーズをのせてオーブンで焼いた料理。ホワイトソースを使わないグラタンみたいな料理です。

チーズ好きなら崇拝するレベルの絶対的な美味しさ。ルブロションチーズはセミハードとウォッシュタイプの両方の作り方を経て出来上がる珍しいチーズです。ルブロションチーズが手に入らない場合はサワークリームでも代用出来ますが、酸味が加わる分、優しい味が削がれる気がします。

スイスのチーズ

スイスと言えばやっぱりチーズ。レベルが高く、どの種類を食べても本当に美味しいです。スイスのチーズの歴史は8000年前からあるとされ、短い滞在期間では食べきれないほど種類があります。スイスだけに牛の乳で作るチーズが主流。

ヴァシュラン・モン・ドール

毎年8月15日から翌年の3月15日までの間に生産され、9月10日から翌年の5月10日まで販売される期間限定の珍しいチーズがヴァシュラン・モン・ドール (Vacherin Mont D’Or) 。運よく見かけたら絶対食べて下さい。

暑さに弱く傷みやすいチーズなので季節限定。ジュラ山脈周辺で手作業で作られるソフトタイプのチーズで、スプーンですくって食べます。丸い木箱に入って販売されるので直ぐ分かるはず。

グリュイエールチーズ

スイス人が愛して止まないチーズがグリュイエールチーズ (Gruyère) 。そのまま食べるのは勿論、グラタンやチーズフォンデユなど調理される事も多く、スイス人家庭の冷蔵庫に必ずあるチーズ。舌にザラっとした結晶を感じるのが特徴的。

エメンタールチーズ

チーズの王様と呼ばれるのがエメンタールチーズ (Emmental cheese) 。トムとジェリーのアニメなどで描かれる穴の開いたチーズです。スイスが輸出するチーズの半分がエメンタールチーズで、世界中から広く愛される、スイスを代表するチーズです。

スイスの主食ポレンタ

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ポレンタ (Polenta) はトウモロコシの粉で作る粥の事です。イタリア側スイスの名物で、東欧の国々でも良く食べられています。果物やジャムと混ぜるとデザート風に、チーズやベーコンなどを入れるとご飯系になります。

スイス発祥のミューズリー

日本でも身近となったミューズリー (Müesli) はスイスが発祥です。スイス人医師が栄養価を考えて患者のために考案しました。ロールドオーツ(燕麦の押麦)にドライフルーツ、ナッツ、種類などを混ぜ合わせたシリアル食品。

現在では朝食の定番ですが、発祥地であるスイスでは夕食として食べる事が多かったです。スイスの個人経営の宿だと手作りのミューズリーを朝食に出してくれる事もあり大変美味しいです。

スイスのチョコレート

スイスは一人当たりの年間チョコレート消費量が世界一の国。カイエ、ネスレ、リンツを筆頭にスイス産のチョコレートは世界的に有名です。カカオはスイスで生産される訳でもないのに、何故スイスのチョコはこんなにも有名なのでしょうか。

スイスは世界で初めてミルクチョコレートを開発した国です。加工が難しく固くて粒子の荒かったチョコレートをなめらかにする技術、コンチングを発明したのもスイス。スイスなくして現在のチョコレートは存在しないのです。

リンツ

リンツは現在あるチョコレートの生みの親的存在です。リンツ社が開発したコンチング製法によって、今あるなめらかなチョコレートが誕生しました。リンツ社の主流商品がリンドール。カラフルなホイルに包まれた丸いトリュフチョコレートは、スイス土産の定番です。

レダラッハ

リンツはスイスを代表するチョコレートですが、世界120ヵ国以上で販売されています。希少価値を狙うならレダラッハ (Läderach) のチョコレートをお勧めします。スイス産のミルクだけを使って作られるのが特徴。

ナッツやドライフルーツがゴロゴロ入っているフレッシュチョコレートが一番人気。ワールドチョコレートマスターズで世界一に輝いた職人を抱える確かな技術が自慢です。

ステットラー

スイスのジュネーブで1947年に創業した老舗のチョコレート屋がステットラー (Stettler) 。ジュネーブの石畳(パヴェ・ド・ジュネーブ)と呼ばれる生チョコは、日本でとても入手困難なため幻のチョコレートと絶賛されています。

動物性の油脂を使わない独特の口どけが特徴。日本で購入するとメチャクチャ高いし、そもそも入手困難なので、ジュネーブを訪れたら絶対に本店へ立ち寄って購入しましょう。

シュプリングリ

スイスの老舗チョコレート店が次々と海外進出を決める中、頑なにスイスのチューリッヒにしか店舗を構えないのがシュプリングリ (Sprüngli) 。だからこその旅の醍醐味なので、チューリッヒを訪れたら絶対に訪れて下さい。

本店の二階はカフェになっていて、そこでチョコレートケーキが激うま。お土産には箱入りのプラリネチョコレートが最適ですが、日持ちのしないマカロンを購入してホテルで是非食べて下さい。

エンガディーナ・ヌストルテ

エンガディーナ・ヌストルテ (Engadiner Nusstorte) は、200年前にイタリアから伝わったクルミとキャラメルのタルトです。オードリー・ヘップバーンの好物として有名で、サン・モリッツ村のカフェ、ハンゼルマンのが一番美味しいとされます。観光客が何時も食べている人気のお菓子。

ツーガー・キルシュトルテ

スイス中央部のツーク州はサクランボで有名です。ツーガー・キルシュトルテ (Zuger Kirchtorte) は、郷土の名産であるサクランボの蒸留酒(キルシュ)で作るケーキ。スポンジ生地にキルシュとシロップを混ぜたものを大量に染み込ませ、バタークリームでコーティングします。

スイスの伝統的で有名なケーキなのですが、余り美味しくないです。ただ店によっては美味しい。せっかくサクランボが名物なのだから、使えばいいのにと思うのに、蒸留酒しか使いません。そしてその量が大量過ぎるので、アルコールの味がキツイ。当り外れの大きいケーキなので注意。

Vermicelles

確実に美味しいお菓子を食べたいのなら、Vermicelles を食べましょう。日本人も大好きなモンブランケーキの上にのっている、栗のクリームだけみたいなデザートです。栗の味が濃厚で最高に美味しい。薄いパイ生地の上にのせてホイップクリームと一緒に食べる事が多いです。

カラック

カラック (Carac) は、スイスを代表するお菓子。元々はヴォ―州の名菓だったのですが、今では全国、何処のパン屋やケーキ屋でも必ず置いてあるスイス定番のお菓子です。

小さめのタルト生地の中にガナッシュを詰め、緑のアイシングで覆います。ガナッシュとは溶かしたチョコレートに生クリームを加えたチョコクリームの事。チョコ好きにはたまらない一品です。

クリーム・ドゥ・グリエイエール

スイスの有名なチーズ、グリエイエールを使って作るチーズクリーム、クリーム・ドゥ・グリエイエール (Creme de Gruyere) は、そのまま食べるよりフルーツと一緒に食べるのが美味しいです。

特にブルーベリーとの相性が最高。日本では生のブルーベリーを食べる機会が余りないので、是非お勧めします。結局スイスはチーズに始まりチーズに終わるのでしょう。美味しいと思うのはチーズ系が多かったです。

ツォップ

15世紀にスイスのパン職人によって産み出された甘さ控えめの大きな白パンをツォップ (Zopt)と呼びます。パン生地を棒状に伸ばしてから手作業で2つ編みから6つ編みにして焼き上げます。

現在においても機械で編み込む作業が出来ないので、手作業するしかないパンです。見目形が美しく特徴的なパンなので、伝統的にクリスマスや新年などに贈り物用として焼かれていました。

現在は日曜日の朝ごはんに好んで食べられています。卵、牛乳、バターで作るシンプルなパンなのですが、最近はドライフルーツやナッツ入りのリッチ版も出回っています。

スイスのワイン

スイスを訪れたら必ず飲みたいスイス産のワイン。スイスにワインなんてあるの?と思う人の方が多いかもしれません。私もそうでした。実はスイス、人知れず最上級の品質のワインを生産しています。

丁寧でプロフェッショナルなスイス人が、昔ながらの方法で作る、大自然の恵みとアルプスの雪解け水で育ったブドウのワイン。美味しくないはずがありません。究極のワイン。

これ程素晴らしいワインが世界的に無名なのは、自国のワインが大好き過ぎてスイス人だけで生産する全てのワインを国内消費しちゃうから。生産量も多くないので、スイス産のワインはスイスでしか飲めないと思って下さい。だからこそスイスを訪れたら必ず飲まなくてはならないスイス産のワインです。

おすすめのスイスの観光名所

スイスは美味しい国。そして何処を見ても美しい国です。全方向にポストカードのような景色が広がっています。スイスを訪れたら絶対見るべき観光名所、おすすめのアクティビティなどを別記事で詳しくまとめました。スイス旅行のルート作りに役立てて下さい。

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