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美味しいスペイン料理をお得に楽しむ方法、スペインのレストランでの注文の仕方

      2022/08/01

スペイン在住20年のフードライターが、スペインのグルメをとことん解説。今回はスペインでお得に美味しいスペイン料理を楽しめる、レストランのランチメニューに関して。スペインを訪れたら是非とも狙って食べて下さい。

格安でスペイン料理を楽しむ方法

スペインは他のヨーロッパの国々と比べれば物価が安いです。なのでレストラでは気になるメニューを片っ端から注文しても懐はそれほど痛まない。そんなただでさえ安いスペインで、更にもっとお得にスペイン料理を楽しむ方法があります。

平日のお昼のランチメニューです。月曜日から金曜日までの1時頃から3時までのお昼時は、大抵何処のレストランでも、かなりお得な日替わりランチ定食を用意しています。

最近スペインは物価がどんどん上昇していますが、ランチの定食なら15ユーロ以内で食べる事ができます。前菜、メイン、デザート、そして飲み物まで付いているので大変お得です。

お得なランチメニューの見つけ方

スペインではお昼時になるとレストランの店先に、日替わり定食(MENU DEL DIA)と書かれた看板が置かれるので注目して下さい。前菜、メインディッシュ、デザート。それにパンと飲み物がついて15ユーロ以内で食べる事が出来ます。

同じ料理を同じレストランで夜食べたとしたら、軽く2倍以上のお値段がするので本当にお得です。スペインは何故だかファーストフードが異常に高いです。安くすまそうマックのセットメニューなどを頼むと、レストランのランチ定食と殆ど変わらない代金となります。

スペインで一番安く食べたいならケバブ屋。マクドナルドなどのファーストフード店に行くくらいならレストランのランチメニューを食べましょう。ちなみにスペインのケンタッキーはめちゃくちゃ不味いです。

レストランでの注文の仕方

プリメール・プラト(Primer plato)

まずは前菜を選びましょう。スペイン語でプリメール・プラト、第一の皿と呼ばれます。メニューの最初の方に、サラダやスープなどの前菜が何種類か書いてあるので、その中から好きなものを1品選びます。

スペインを訪れたら絶対食べてみたいパエリア。お昼のメニューでも食べる事が出来ます。木曜日はパエリアの日と設定しているレストランが多いので、安くパエリアを食べたかったら木曜日を狙いましょう。

スペインではご飯ものやパスタ類は前菜の扱いです。大きなお皿いっぱいのパエリアが前菜として登場するので、食の細い方なら前菜だけでお腹いっぱいになってしまうかもしれません。

日替わり定食ではメインの料理を2種類注文する事は出来ませんが、メインの代わりに前菜を2種類選ぶ事は可能です。小食な方がパエリアを注文する時は、パエリアを同じ前菜のサラダやスープなどと組み合わせた方がいいかもしれません。

夏ならメロンの上に生ハムをのせたハモン・コン・メロン(Jamon con Melon)が良いかも。大きなマッシュルームの中に生ハムとニンニク、玉ねぎなどをのせて鉄板焼きにした、チャンピニョーネス・ア・ラ・プランチャ(Champiñones a la plancha)も人気があります。

セグンド・プラート(Segundo Plato)

メインディッシュはセグンド・プラート、第二の皿と呼ばれます。豚肉、鶏肉、魚やイカなどを調理したものが多いです。付け合わせにポテトフライやサラダが付くので、前菜はサラダを選ばない方が色々試せて楽しいかも。

海岸沿いではシーフード、内部地域では肉料理を選びましょう。スペインの内陸部の田舎のレストランだと、羊肉やジビエ料理を食べさせてくれる事も多いです。ジビエとは狩猟によって捕獲された野生の鳥や獣の事。

スペイン内陸部は狩猟地が多いので、イノシシやシカなどの普段スペインでは余り食べる事のない肉料理を楽しめます。少し癖のある、獣臭い味ですが、スペイン人はシビエ料理が本当に上手なので美味しく楽しめるかと思います。

ポストレ(Postre)

デザートはポストレと呼ばれ、ケーキ、アイス、季節のフルーツなどから選ぶことが出来ます。甘いモノが苦手な人、もうこの時点でお腹が一杯の人はデザートの代わりにコーヒーを頼む事も出来ます。

甘い物は別腹の人達もスペインでは注意が必要です。デザートは大きいだけでなく、日本人には甘過ぎるかと思います。スペイン料理は本当に美味しいのですが、甘い系は余り日本人の口には合わないかも。

お勧めはアロス・コン・レーチェ(Arroz con leche)です。お米を牛乳とシナモンで甘く煮たデザートで、スペインにしては甘さ控えめで、優しい味がするので私は大好物です。

ベビーダ(Bebida)

飲み物はベビーダと呼びます。水やソフトドリンクだけではなく、ワイン、ビールなどの中から選べます。スペインでは昼からアルコールを飲むのは至って普通の行為。レストランによってはハウスワイン一本付けてくれる所もあります。

有名店のランチメニュー

これだけフルセットで食事をして、15ユーロ以内で食べる事が出来るので、日替わりメニューは本当にお得です。更には有名なシェフがいるレストラン、ミシェランの星付きレストランなんかもランチメニューを提供しています。

一般のレストランよりは価格はお高めですが、30ユーロ以内で食べれるかと思います。夜に行けば5倍は覚悟しなければならない高級店もあります。もし狙ってるレストランがあるのなら、お昼のメニューでまずお試ししてみるのも良いかと思います。

ただランチメニューはお昼のためだけに用意される特別なメニューである事も多いです。手抜きとまでは言いませんが、夜に普通価格で食べる料理の方が色々と凝ってたり食材が豪華だったりします。

スペインの都会と田舎のレストラン

マドリッドやバルセロナのような大都会は、意外にもとても安いメニューを見つける事が出来ます。競争率の高い都会で、地元の人をターゲットにしたランチメニューが多いからです。

田舎になればなるほど、殆どの人が家に帰ってお昼ご飯を食べるので、日替わり定食は観光客向けとなります。値段が高くはなりますが、観光客用であるメリットもあります。

観光客がいかにも喜びそうな、定番のスペイン料理や地元の珍しい郷土料理をメニューに入れてくれるからです。都会の日替わり定食は、スタイリッシュな今時の料理が多いので、昔ながらのスペイン料理を食べたいのなら、田舎のランチメニューの方が使い勝手がいいかもしれません。

週末にもランチメニューは存在しますが、若干高くなる傾向。ただ価格が高い分、通常の日替わり定食では見かける事のない、羊などの高級食材を使っている場合も多いので、そう悪くはありません。

スペインのレストランでの食事の楽しみ方

スペインでは昼からワインやビールを飲みながら食事をする人が多いです。お酒が強い人種である事は確かですが、スペインには世界的に有名なシエスタの習慣があります。

満腹な上にアルコールが入れば、自然と発生する眠気。シエスタの習慣があるからこそ、ゆっくりガッツリお昼ご飯を食べる事が出来るのかなと思います。ただ都会ではシエスタの習慣はなくなりつつあります。

地方色豊かなスペイン

グルメ大国スペインは美味しいだけでなく、地域ごとに全く異なるタイプの郷土料理を楽しめるのも魅力の一つ。地方によって同じ国とは思えない程全く異なる料理なので、スペインのお勧め料理は何ですかと聞かれたら、どこへ行くのかによります、としか答えようがありません。

スペインでは地方を食べ比べしながら旅するのも、大きな楽しみの一つとなるでしょう。バラエティ豊かなスペイン料理の基本中の基本50品を選んでリストにしてみました。

スペイン独自の食文化

スペインのランチタイムの日替わり定食は本当にお得。でもスペインには他にもお得にスペイン料理を楽しむ方法があります。タパスと呼ばれる小皿料理です。タパスに関してはこちらの別記事で詳しく解説しています。

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