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オランダはなぜ風車なのか、オランダの何処で風車を見るべきか、オランダと風車と運河と干拓

      2021/12/17

オランダと言えば風車、どうしてなのでしょうか?風車と運河は、オランダという国を作る為に必要不可欠なモノでした。オランダに風車が沢山ある理由を解説します。オランダと言えばチューリップも有名です。オランダとチューリップに関しては、別記事で詳しくまとめました。

風車がオランダの名物となった理由

オランダには山がありません。山どころか国土の最高地点が323m、殆どの土地が標高200メートル以下、その内の4分の1に関しては海面よりも低いです。だからオランダ人、ちょっとした山の景色を見るだけでメチャクチャにテンションが上がります。

オランダ人ほど山を見るだけで喜ぶ国民は存在しないのではないでしょうか。オランダの国土は低いだけでなく、とても人工的なものです。今あるオランダの土地の20%以上が、13世紀以降の干拓事業によって造り出されました。

オランダ人は浅い海や湿地などを干して埋め立て、農地や自分達の住む土地を作り出しました。海から土地を隔てる為に大堤防を築き、大地から水を掻き出し排水させ、余分な水は堤防の外の海へ流し出す為に水路や運河を作りました。

土地から水を汲みだす装置として、エンジンの無かった時代に動力として活躍していた風車を至る所に設置しました。国中に運河や水路を張り巡らせ、風車を強力な動力源としながら、オランダ人はコツコツと土地を広げていったのです。

それが「世界は神が創ったが、オランダはオランダ人が作った」とされている理由です。かつてオランダには、一万基もの風車が点在していました。現在でも1000基を超える風車が残っており、その多くは観光用となっていますが、一部は今でも干拓用に使用されています。

オランダの風車の仕組み

オランダで一番有名なキンデルダイクの風車は、羽の大きさが14mもある巨大なもの。毎分1万リットルもの水を汲み出し運河へ排出する事が出来ました。同時に風車は、運河の水量を調節する役割も担っていました。

運河の水面がある一定の高さに到達すると、風車のポンプが水をくみ出し、次の地点の風車へと水を流します。次の風車が、またその次の地点の風車へと水を流し、バケツリレーのような風車の連携によって、余分な水を堤防の外へ繋がる川へと排出させます。

オランダでは風車は主に干拓用の排水ポンプとして使用されていたのですが、製粉や脱穀、油搾りなどにも利用していました。オランダの風車は規模が大きいので、内部が住居を兼ねるものも多く、風車守と呼ばれる管理人がメンテナンスをしながら暮らしていました。

オランダでおすすめの風車群

オランダで風車を見たいと思ったら、何処を訪れれば良いのでしょうか。おすすめのオランダの風車群を紹介します。もし可能なら風車と共に後述する世界最大の大堤防も是非一緒に訪れてみて下さい。

オランダで一番有名な風車群

オランダ最大規模を誇る風車群が、ロッテルダムから13kmの距離にあるキンデルダイク (Kinderdijk) です。まとめて19基の風車を見る事の出来る、ユネスコの世界遺産にも登録されている有名な風車群。

オランダ有数の観光地なので、一年を通して多くの人が訪れるのですが、寒い冬だと殆ど観光客がいません。趣があって良いのですが、一番楽しいのは春から夏にかけて。緑に覆われた大地に可憐な野花が咲く、オランダの美しい牧歌的な風景を一緒に堪能出来ます。

かなり敷地が広いので、レンタル自転車を利用して風車を見て周るのが一番のおすすめ。観光シーズンだと運河から風車群を眺める事の出来る観光船も運行します。ロッテルダムから直通のフェリーも運行するので、ハイシーズンはアクセスが桁違いに良くなります。

アムステルダムから一番近い風車群

オランダの首都アムステルダムから僅か15kmの所にある、アクセス抜群の風車群がザーンセ・スカンス (Zaanse Schans) 。規模、そして美しさ的にも一番のお勧めはキンデルダイクの風車群なのですが、なにぶん遠くてアクセスが悪い。

気軽に風車の景色を楽しみたいのなら、絶対的にザーンセ・スカンスだと思います。アムステルダムから電車で20分、バスなら45分。電車の駅から風車群まで結構歩くので、最終的には同じ位の時間となるのでバスの方がお勧めです。

かつてオランダ最古の工業地帯として栄え、600基近くの風車があった場所です。現在でも12基の風車が残ります。常に多くの観光客で賑わい、特に大型観光バスで訪れる団体客が多いので趣は余り感じませんが色々と楽しいです。

ザーンセ・スカンスは風車だけでなく、オランダの古い建物、博物館、チーズや木靴の工房、レストランやお土産物屋、色々なものがギュギュっと詰まっているオランダ観光のテーマパークのような場所だからです。

ハイシーズンともなればディズニーランド並みに混雑しますが、観光客を楽しませる為に作られた場所なので、ここさえ訪れればオランダを思いっきり満喫出来ます。アムステルダムから日帰り可能で一日中楽しめる、かなりお勧めの場所です。

世界で一番高い風車

オランダ第二の都市、ロッテルダムの隣町に位置するスキーダム(Schiedam) も是非訪れて頂きたいお勧めの場所。キンデルダイクのような牧歌的な田舎の風景と風車の組み合わせではなく、街中に風車がそびえ立つ、とても珍しい景色を見る事が出来ます。

全部で7基ある風車群はどれも30m以上あり、その内の一つは33mで世界で最も高い風車となっています。近くにあるオランダのTHE典型的な風車群キンデルダイクの景色と比較して楽しみたい、とても興味深い場所です。

スキーダムの街はかつて、蒸留酒作りで栄えていました。この街で作られたお酒がイギリスに渡り、ジンと名付けられ世界中に広まりました。九州程の大きさしかないオランダですが、ビール、チーズ、チューリップ、世界的に有名なモノが多いです。

スキーダムの風車群は、ジンの原料となる穀物の粉砕に使われていました。現在は博物館やレストランなどに改造され、観光客に開放されています。ロッテルダムからのアクセスが抜群に良いので、キンデルダイクを訪れたら絶対にセットで訪れて欲しいです。

チューリップとセットで訪れたい風車

オランダ最古の大学都市ライデン (Leiden) 市内にどーんとそびえ立つ、29mあるデ・ファルク (De Valk) 風車。ここが結構おすすめです。1743年に建てられ、かつては穀物の粉砕に使用されていたのですが、現在は博物館となっています。

風車は7階建てで、一部は住居として使用されていました。一階部分に昔ながらのキッチンやリビングの家具が展示されているので、当時この風車に住んでいた風車守の生活を想像する事が出来ます。

風車にまつわる色々な展示物、風車の説明ビデオなど勉強になるものが多く、地上14mの高さにあるデッキに出て、ライデン市内を見晴らすのも楽しいです。ライデンはオランダの巨匠レンブラントが生まれた街でもあります。

レンブラント生誕の場所近くにあるプットの風車 (Molen van Put) も是非訪れて頂きたい場所。運河にかかる開封式の橋との対比がとても美しい風車で、毎週土曜日には昔ながらの風車を使った製粉業も一般公開されています。

ライデンは日本との縁が深く、街自体も美しく居心地が良くてお勧めなのですが、風車を目当てに訪れるのではなく、チューリップの季節を狙って下さい。ライデン周辺にチューリップ畑が多く、近場には絶対確実にチューリップを見る事の出来るキューケンホフ公園があります。

オランダと言えば風車。でもオランダには風車以外にも見所が沢山あります。オランダを訪れたら絶対に見ておきたい、おすすめの観光地を別記事で詳しくまとめました。

オランダの世界一の大堤防

オランダで風車とセットで訪れたいのが、オランダ北部にある世界最大の締め切り大堤防、アフシュライトダイク(Afsluitdijk) です。1927年に着工し、完成まで5年を要した32kmに及ぶ大堤防。堤防の上は道路になっているのでドライブする事が出来、展望台も設置されています。

ただ4車線もある高速道路となっているので、堤防の上を走っている感は殆どありません。でも風車群とセットで訪れる事で初めて、オランダ人が行った偉大な干拓事業を実感出来るかと思います。

締め切り大堤防へ行く途中の道も楽しいです。普通の道路が跳ね橋となっていたり、巨大な水道橋の下を通ります。水道橋の中身は運河。道路が運河の下をくぐっているんです。個人的にオランダの低地感を一番感じた場所でした。

オランダの名前の由来

世界でユナイテッド・キングダム、略してUKの事をイギリスと呼ぶのは日本人だけ。同様にオランダと呼ぶのも日本人だけです。オランダ語の国名はネーデルランド。「低い土地」を意味するので、世界各国語で低地の国と呼ばれています。

オランダを作ったオランダ人

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オランダでホームスティをしていた時、家族の人達が近所にある湖に連れて行ってくれました。市民の憩いの場となっている美しい場所で、驚いた事に自然の湖ではなく、干拓工事に使う土を掘った後に出来た大きな穴に、運河の余分な水を引いて出来た人口湖でした。

オランダでは手つかずの自然を見つけるのは大変難しいです。オランダの国を飛行機から見下ろすと、何だかとても人工的に映ります。それもそのはず、オランダはオランダ人が作りあげるまで、存在すらしなかった国です。

勤勉で名高いプロテスタントの国民が、コツコツと自分たちの手で、自分たちが住む為の土地を広げていったのです。オランダ人だからこそ可能だった、神と並ぶ偉業だと思います。

土地が少ないから川に住むオランダ人

オランダの首都アムステルダムは、街中に運河が網の目のように張り巡る美しい街。そんな運河の壁面にずらりと浮かんでいる不思議な家。これはアムステルダム名物の一つである水上生活者の住居、ハウスボートです。

ガス、電気、上下水道が完備され、住所もある普通の家です。人口が多いのに土地が少ないオランダでは、慢性的に住居が足りません。土地がないなら川に住む。アムステルダムの人達が、やむを得ずボートに住み始めたのがきっかけで、オランダ中に広まりました。

今ではこのハウスボート、若者達の憧れの的です。運河沿いが既に満杯の状態なので、新たなハウスボートの係留許可が認められないことから移住する為の競争率がとても激しいのだそう。

一度ハウスボートにお邪魔した事があるのですが、大きな船が通ったりすると意外と揺れます。乗り物酔いに弱い私は長居は危険と判断し、早々に立ち去った記憶があります。少し揺れる意外は本当に普通のお家でした。

オランダには不思議なモノが多いのですが、その全てが結局の所とても理に適っています。合理主義が徹底したオランダ人が作った国だけあります。私が住むスペインには、理不尽で不可思議な事しか存在しません。オランダは一見不思議に見えても、全てに理がある国だと感心してしまいました。

不思議な国オランダに関する色々

オランダは九州程の大きさしかない小さな国。そんな小国にもかかわらず知名度は抜群で、世界的に有名なモノが沢山あります。オランダが世界に誇る色々なモノを、別記事で詳しくまとめました。

オランダは見所盛沢山の美しい国なのですが、美味しい食べ物が少ないです。ヨーロッパで一番の、アンチ美食の国とすら呼ばれるほどです。そんなオランダにも美味しいモノが存在しました。オランダで見つけた、とても美味しい郷土料理ハーリングに関する詳細を別記事でまとめました。

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