モロッコ料理完全ガイド!世界を食べ歩いたプロが教える絶品グルメ40選と本場の味

世界100ヵ国以上を食べ歩いたフードライターが、自信を持っておすすめする美味しいモロッコ料理の一覧です。モロッコは世界有数のグルメ大国。先住民族であるベルベル人の食べ物に、地中海やアラブの影響を混ぜ合わせた料理です。

素材の良さ、ゆっくりじっくりな調理方法、果物、ナッツ、多彩なスパイスで作る奥行きの深い味が特徴で、感動するほど美味しいのです。でもモロッコは美味しいだけの国ではありません。見所盛沢山の一大観光地。モロッコの見所や観光名所は別記事で詳しくまとめました。

モロッコの見所25選、モロッコの世界遺産と観光名所
ヨーロッパの人達から絶大な人気を誇るモロッコ。観光、グルメ、ショッピング、旅の楽しさが全て揃った素晴らしい国です。見所が沢山あり過ぎるのでモロッコだけを旅するのがベスト。しかし、ヨーロッパの主要都市からモロッコ行きの格安航空券が多く出回って...
  1. 【魔法の茄子ペースト】フェズが誇る絶品前菜「ザアルーク」
  2. 【最強のお通し】食欲を刺激する「バコーラ」と無限オリーブ
  3. 【サクサクの宝石箱】モロッコ風春巻き「ブリワット」
  4. 【極小カットの芸術】野菜の旨味が凝縮した「モロカン・サラダ」
  5. 【朝の活力】乾燥ソラ豆の濃厚ポタージュ「ビサラ」
  6. 【ラマダンの魂】栄養満点の国民的スープ「ハリラ」
  7. 【ディープな味わい】羊の胃袋煮込み「トカリア」
  8. 【水分循環の奇跡】世界が注目するスローフード「タジン」
  9. 【金曜日の聖なる食事】世界最小のパスタ「クスクス」
  10. 【南部ベルベルの味】トウモロコシ粉のクスクス「ベデス」
  11. 【失われゆく伝統】手打ちパスタの煮込み「シェトバ」
  12. 【煙が目印】スパイス香る「炭火焼(シュワヤ)」
  13. 【食卓の必須アイテム】モロッコの円盤パン「ホブス」
  14. 【ストリートの王様】安くて旨い「ボカディージョ」
  15. 【エッサウィラの至宝】破格で楽しむ「生ウニ」
  16. 【港の醍醐味】買ってその場で焼く「魚の炭火焼」
  17. 【スパイシーな揚げ物】市場の味「魚のフライ盛り合わせ」
  18. 【世界一の輸出国】イワシ団子のトマトソース煮「ケフタ・フート」
  19. 【薬膳スープ】スパイス香る「カタツムリ」
  20. 【肉好きの天国】網脂が決め手の「ブロシェット」
  21. 【とろける旨味】ミートボールのタジン「ケフタ」
  22. 【男の料理】マラケシュの壺焼き「タンジーヤ」
  23. 【祝宴の華】羊の丸焼き「メショウィ」
  24. 【濃厚な鉄分】レバーのシチュー「クビダ・ムシェルムラ」
  25. 【通好みの味】柔らかく煮込まれた「牛タン」
  26. 【砂漠のジビエ】希少なご馳走「ラクダ肉」
  27. 【甘じょっぱさの極地】フェズの名物パイ「パスティラ」
  28. 【発酵バターの香り】酸味が特徴のシチュー「トゥアジェン」
  29. 【魚のタジン】酸味とスパイスの競演「フート」
  30. 【濃厚な森のバター】衝撃の美味しさ「アボカドシェーク」
  31. 【北部の名物】パフェのような贅沢ジュース「ザ・ザ」
  32. 【ビタミンの宝庫】屋台で搾りたて「フレッシュジュース」
  33. 【ミックスの妙】フルーツたっぷり「パナシェ」
  34. 【モロッカン・ウイスキー】泡を楽しむミントティー「アッツァイ」
  35. 【千の穴を持つクレープ】気泡が特徴の「バグリール」
  36. 【ラマダンの甘味】薔薇の形の揚げ菓子「シェバキア」
  37. 【朝食の定番】四角い「ムスンメン」と穴あき「バグリール」
  38. 【揚げたての幸せ】モロッコ風ドーナツ「スフェンジ」
  39. 【アーモンドの芸術】一口サイズの伝統菓子
  40. 【オレンジ香る】お米のデザート「ロズ・ビル・ハリーブ」
  41. 【中東からの贈り物】ミルクプリン「ムハラビーヤ」
  42. モロッコをとことん楽しむ
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【魔法の茄子ペースト】フェズが誇る絶品前菜「ザアルーク」

モロッコに古くからある伝統料理ザーラック (ZAALUK) は、焼いたナスをトマト、ニンニク、オリーブオイル、スパイスなどで味付けた食べ物。モロッコ全土で食べる事ができますが、フェズの街のザーラックが一番有名です。

🥘 スモーキーさの秘密

ザアルーク(Zaalouk)の真髄は、ナスの調理法にあります。家庭では茹でることもありますが、本格的なレストランやリヤド(邸宅ホテル)では、ナスを直火で焼き、皮を剥いてからペースト状にします。これにより、ババガヌーシュにも通じる独特の「燻製香(Smokiness)」が生まれます。

相性の良いペアリング:よく「タクトゥーカ(Taktouka)」という焼きピーマンとトマトのサラダとセットで提供されます。冷製でも温製でも楽しめますが、作りたての温かい状態が最もスパイスの香り(特にクミンとパプリカ)を感じられます。

作る人、食べる地域によって使う食材や作り方が異なるので、色々な場所で食べ比べてみて下さい。基本的にナスが絶対でプラスする野菜は千差万別。ベジタリアンの人でも安心して食べる事のできる、ナス好きにはたまらない一品です。

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【最強のお通し】食欲を刺激する「バコーラ」と無限オリーブ

モロッコで一番はまった料理がバコーラ (Bakoula) 。細かく刻んだアオイ科の葉をオリーブオイルで炒めた食べ物。味付けは塩漬けレモンとスパイス。パンにのせて、又は箸休め的な感じで食べます。ほんのりとした苦味、ピリッとくる辛さ、レモンの酸味、全てが絶妙なバランスで調和して最高に美味しい。

🌿 植物学的視点と栄養価

バコーラに使われる「アオイ科の葉」は、学術的にはMalva sylvestris(ゼニアオイ)を指します。モロッコの冬から春にかけての雨季に自生する野草で、鉄分とマグネシウムが非常に豊富な「スーパーフード」です。2026年の現在、地中海式ダイエットの一環として、この野生植物の抗酸化作用が再評価されています。

注意:現地の市場では、よく似た葉物野菜が売られていますが、本物のマロウ(Mallow)は加熱すると独特の粘り気(ムシレージ)が出ます。これがオリーブオイルと乳化して、クリーミーな口当たりを生み出します。

モロッコ全土で食べる事ができ、ちょっと良いレストランに行けばお通し的な感じでオリーブの実と一緒に無料で出してくれます。国外に住むモロッコ人は、アオイ科の葉が手に入らないのでホウレン草を使って作るのだそう。

それはそれで美味しいけれど、青臭さと歯応え、苦味が足りません。でも草っぽい味が苦手な人はホウレン草の方が受け付けやすいかも。日本で作るなら青汁の材料として使用されるケールを使った方が、より本場の味に近づけると思います。

モロッコでのオリーブの実の位置づけは日本のお新香。様々な形で味付けされます。何度食べても同じ味のオリーブの実にあたらないほどバラエティ豊かです。モロッコでバーコラとオリーブの実は、最強のお通しコンビなのです。

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【サクサクの宝石箱】モロッコ風春巻き「ブリワット」

おにぎり位の大きさの三角形の、春巻きみたいな食べ物がブリワット (Briouat) です。中の具はチキン、野菜、魚、バラエティに富みます。揚げたてだと皮がパリッとしていて美味しいけれど、大抵は出来合いで売られています。作る人によって全く異なる具と味付けなので、色々な場所で買って楽しんで下さい。

📜 皮の違いが味の決め手:ワルカ(Warqa)

ブリワットの美味しさを左右するのは、中身だけでなく「皮」です。中国の春巻きの皮やギリシャのフィロ生地とは異なり、モロッコ独自の「ワルカ(Warqa)」という生地が使われます。銅板に生地をポンポンと押し当てて作る極薄の皮で、揚げた時の軽さとパリパリ感はワルカでしか出せません。

甘い誘惑:記事ではおかず系が紹介されていますが、アーモンドペーストを包んで揚げ、蜂蜜に浸した「甘いブリワット(Briouat bil Louz)」も結婚式やお茶請けの定番です。

ただモロッコでは英語が殆ど通じないので、指で刺して買っても、食べるまで中身が何なのか分からないかと思います。ロシアンルーレット的な楽しみも味わって下さい。レストランなら英語OKな場所が多いのですが、ブリワットはリヤカーなどで街の人が個人的に売っているのが一番安くて美味しいです。

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【極小カットの芸術】野菜の旨味が凝縮した「モロカン・サラダ」

モロカン・サラダはモロッコの人達が日常的に食べているサラダです。トマト、玉ねぎ、キュウリ、ピーマンなどをサイコロ状に小さく切って、塩レモンとスパイスで味を調えます。美味しさの秘密は素材の良さ。雨の少ない砂漠地帯で採れる野菜は、味がぎゅぎゅっと濃縮しています。

🔪 調理技術のポイント:ブリュノワーズ

現地語では単に「Shlada(シュラダ)」と呼ばれます。このサラダの美味しさの科学的理由は、野菜の切り方(ブリュノワーズ=極小の角切り)にあります。表面積を増やすことでドレッシング(ヴィネグレット)が瞬時に馴染み、野菜から出るジュースと混ざり合って「飲むドレッシング」のようなソースが完成します。

だからこそただのサラダが究極に美味しい。砂漠地帯でない国では、トマトを甘くする為にあえて水を少なくして栽培するのだそう。モロカン・サラダは作り方が簡単なのに、何時もとは全く異なる雰囲気のサラダになるので大変おすすめ。是非お家で本場モロッコの味を再現して、異国情緒を味わって下さい。

※レシピはこちら:自宅で簡単に再現できるモロカン・サラダの作り方。

モロッコ料理の定番 モロカンサラダのレシピ
モロカンサラダはモロッコ定番のサラダ。何時ものサラダを少しアレンジするだけで、見違えたように美味しくなる魔法のレシピを紹介します。世界100ヵ国以上を食べ歩いたフードライターの私が、一番美味しいと思う国がモロッコ。おすすめのモロッコ料理は別...
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【朝の活力】乾燥ソラ豆の濃厚ポタージュ「ビサラ」

モロッコ人はスープ類が大好き。中でも一番人気が乾燥ソラ豆のスープ、ビサラ (Bissara) です。モロッコ人にとってお袋の味で、味噌汁のような存在。ビサラを上手に作れるようになると、立派なお嫁さんになれると太鼓判を押されるのだそう。

🌍 地域色と食べる時間

ビサラは特にモロッコ北部(タンジェやシャウエンなど)で愛されており、寒い冬の「朝食」として定番です。乾燥ソラ豆だけでなく、乾燥エンドウ豆(スプリットピー)を混ぜることもあります。

美味しく食べる儀式:提供される直前に、最高級のオリーブオイルをたっぷりと回しかけ、クミンと唐辛子パウダーを振るのがルールです。現地の男性たちは、これに生のニンニクや玉ねぎをかじりながら食べ、活力をつけます。

乾燥ソラ豆をニンニク、クミン、塩、パプリカパウダーなどと一緒に柔らかくなるまで煮てから濾し器で濾し、食べる直前にオリーブオイルをかけて食べます。シンプルなのに奥深く、とても美味しくて栄養価も抜群のスープです。

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【ラマダンの魂】栄養満点の国民的スープ「ハリラ」

ラマダンの断食明けに最初に口にするスープがハリラ(HARIRA) です 。胃にも心にも優しい味付けで、栄養価も満点。羊または牛肉などの肉や骨と一緒に豆を煮込んで作ります。前述のビサラスープとの大きな違いは、レンズ豆とは限らない、ハンドミキサーでガガーっとしない、そしてトマトが入る事。

🥣 とろみの正体:タドウィラ(Tadouira)

ハリラの滑らかな舌触りは、調理の最後に加える「タドウィラ」と呼ばれる、水で溶いた小麦粉とトマトペーストの発酵種(または単なる混合液)によって生まれます。

香りの三重奏:ハリラの香りを決定づけるのは、セロリ、パセリ、コリアンダー(パクチー)の大量のハーブです。これらがトマトの酸味と溶け合い、空腹の胃に染み渡る独特のアロマを形成します。

主にひよこ豆やインゲン豆が使われ、ビサラより豆の含有量が少なめで、ピュレー状にしないので粒粒のまま。だからビサラほど豆豆しい味はしません。ショウガとパクチーが味のポイント。

ハリラは専門店、または屋台で提供される事が多いです。ナツメヤシの実や蜂蜜漬けのクッキーと一緒に食べます。この3点セットだけで十分お腹いっぱいになるので、これだけで済ましてしまうモロッコ人も多いです。それでいて100円位。

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【ディープな味わい】羊の胃袋煮込み「トカリア」

モロッコのレストランより屋台で良く売られているがモツの煮込み。安くて美味しいの冬の定番料理です。モロッコのパンと一緒に食べ、この一品だけで食事を済ませてしまう人が多いです。モツ好きなら絶対に食べて!

🐑 犠牲祭(Eid al-Adha)の象徴

この料理は現地で「Tkalia(トカリア)」または「Douara(ドゥアラ)」と呼ばれます。主に羊の胃袋(トライプ)と肺、腸などを、ガーリックとクミンを効かせたソースで煮込みます。イスラム教の犠牲祭で羊を捌いた際、内臓を無駄なく美味しく食べるための知恵から生まれた伝統料理です。

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【水分循環の奇跡】世界が注目するスローフード「タジン」

モロッコの国民食は、タジン鍋と呼ばれる独特な三角帽子の形をした土鍋で作った料理、タジン (TAGINE طاجين) 。水を使わず食材の水分だけで調理するので、とても深みのある味となります。はじめて食べた時は感動すら覚えました。じっくりゆっくり調理するスローフードの究極の形。

🔬 科学的メカニズムと黄金の組み合わせ

とんがり帽子の蓋の上部は、下部よりも温度が低くなっています。食材から出た水分が蒸気となり、蓋の冷たい部分に当たって結露し、再び食材へと戻る「蒸気循環」が繰り返されます。これにより、砂漠のような水が貴重な環境でも調理が可能となりました。

代表的な組み合わせ:

  • チキン×塩レモン×オリーブ:最もポピュラーで爽やかな酸味が特徴。
  • ラム肉×プルーン×アーモンド:「Mrouzia(ムルジア)」と呼ばれる、甘じょっぱい祝宴料理。
  • ケフタ(ミートボール)×トマト×卵:家庭料理の定番。

牛肉、鶏肉、魚介類、中の具は色々です。具や味付けがどうであれ、タジン鍋で作った料理は全てタジンと呼びます。そしてモロッコ人は毎日何かしらのタジン料理を食べています。味付け、具、何もかもが作る人によって全く異なるので、毎日食べても飽きません。

と思ったのは最初の方だけで、3か月の滞在最後の方では飽きてきました。美味しいけれど食感が同じだから飽きるんだと思います。タジン鍋のシステムは本当に素晴らしいです。タジン鍋とタジン料理に関する色々な雑学は別記事に詳しくまとめてあります。タジン鍋は世界的にもっと定着して欲しい、究極の調理器具です。

モロッコ料理に使うタジン鍋の仕組み、モロッコのタジン料理に関する全て
モロッコを代表する料理とは何でしょうか。世界的な知名度ではクスクスかなと思いますが、実際にはタジンだと思います。三角形の帽子のような蓋が特徴的なタジン鍋は、究極のスローフード製造機と呼ばれています。健康ブーム真っ盛りのヨーロッパで、最近人気...
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【金曜日の聖なる食事】世界最小のパスタ「クスクス」

世界的に一番有名なモロッコ料理がクスクス COUSCOUS(كسكس)です。クスクスとは世界最小のパスタの事。デュラム小麦と水をこねて、網でこす作業を何度も重ねて作ります。

♨️ 「蒸す」ことへのこだわり

日本でクスクスと言うとお湯で戻すインスタントが主流ですが、モロッコでは「クスクシエ」という専用の二段鍋を使い、下の鍋で煮込むスープの蒸気で、上のクスクスを数回に分けて蒸し上げます。この工程により、一粒一粒がふっくらとし、スープの香りを纏います。

Tfaya(トファヤ):キャラメリゼした玉ねぎとレーズンにシナモンを効かせた甘いトッピング。塩気のある肉や野菜とのコントラストが絶妙な、特別な日のクスクスです。

クスクス専用の2段重ねの鍋の下部で肉や野菜を煮込み、クスクスは上段で蒸気で調理します。イスラム教の祝日である金曜日に、家族全員が揃って食べる大皿料理。結婚式などのお祝い事にも欠かせません。お好みで一緒についてくるスープをクスクスにかけながら食べます。

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【南部ベルベルの味】トウモロコシ粉のクスクス「ベデス」

見た目は全くクスクスと同じなのですが、デュラム小麦ではなくトウモロコシの中挽き粉で作るクスクスをベデス (Baddaz) と呼びます。風味が異なるのでどちらも試してみて下さい。

🥜 アルガンオイルとの競演

「ベデス」は、主にモロッコ南部のスース地方(アガディールやエッサウィラ周辺)の郷土料理です。小麦グルテンを含まないため、近年グルテンフリーの観点からも注目されています。現地の流儀では、仕上げに高級な食用アルガンオイルをかけることがあり、トウモロコシの香ばしさとナッツのような香りが融合します。

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【失われゆく伝統】手打ちパスタの煮込み「シェトバ」

現在のモロッコではクスクスが主流ですが、大きな板状のパスタ、シトバ (Shetba) の方が歴史が深く、モロッコの伝統料理を代表します。ホウトウに似た幅広の手打ち麺で、今でもベルベル人が多く住む田舎へ行くと、クスクスよりもシトバの方が良く食べられています。

⚠ 補足と訂正:呼称について

「シェトバ(Shetba)」という呼称は地域によって異なり、ハーブ入りのスープを指すこともあります。一般的にこの手打ちパスタ料理は、大粒のクスクスやパスタを指す「ベルクーケス(Berkoukes)」や、平たい麺状の生地をちぎった「トリッド(Trid)」の一種として分類されることが多いです。特に寒い時期にミルクベースやトマトベースのスープに入れて、お粥のようにして食べられます。

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【煙が目印】スパイス香る「炭火焼(シュワヤ)」

モロッコでは色々な場所で煙がモクモクしているので、お腹が空いたら煙を目指しましょう。必ず美味しいものが焼かれています。海岸地帯なら魚介類、内陸部なら肉。炭火焼きってだけでもポイント高いのに、味付けもまた素晴らしいです。

🥩 魔法の調味料「シェルムーラ」

炭火焼の美味しさを支えるのが、パセリ、コリアンダー、ニンニク、パプリカ、クミン、オリーブオイル、レモン汁を混ぜ合わせた万能マリネ液「Chermoula(シェルムーラ)」です。特に魚の炭火焼には欠かせない存在で、焼く前にたっぷりと漬け込まれています。

肉ならラム肉が最高で最強に美味しいのですが、近年モロッコではラム肉の価格が急上昇中。注文する前に必ず値段を確認しましょう。とは言え他国よりは安いので、モロッコ滞在中に食べておいた方が良いです。鶏肉は激安。豚肉は宗教上禁止されています。

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【食卓の必須アイテム】モロッコの円盤パン「ホブス」

モロッコはフランスの統治下にあったのでバゲットも食べますが、モロッコのパンと言えば丸い形をしたボブスです。モロッコだけでなく、イスラム圏で広く食べられているパンで、古代エジプトメソポタミアの時代から食べられていたのだそう。

🔥 公共オーブン「フェラン」の文化

モロッコの旧市街(メディナ)には、今でも「Ferran(フェラン)」と呼ばれる公共のパン焼き窯があり、近隣住民が家庭で捏ねた生地を持ち込んで焼いてもらう習慣が残っています。ホブスは単なる主食ではなく、タジンやサラダをすくうための「第二の右手」としての役割を果たします。

スープやシチュー系の料理を、大量のボブスで最後の一滴まで拭って食べるのがモロッコ流。屋台で売られているサンドウィッチもボブスを使います。ボブスの無い食卓なんてあり得ないので、皆さん大量に購入しています。

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【ストリートの王様】安くて旨い「ボカディージョ」

棒状の肉団子、牛肉を煮込んだシチュー、炭火焼のチキン、揚げた魚などを平たいパン、ボブスの中に詰めたサンドウィッチは、モロッコを代表するストリート料理。中身の具は屋台によって異なりますが、何を食べてもレベルが高く美味しいです。そして申し訳ない程に安い。小腹が空いたら是非食べてみて下さい。

🥙 スペイン由来の名称「ボカディージョ」

このサンドイッチは現地で「Bocadillo(ボカディージョ)」と呼ばれています。スペイン語の影響を受けた名称ですが、中身は完全にモロッコ流。ツナ、ゆで卵、ジャガイモ、オリーブ、そしてハリッサ(辛味ペースト)をホブスやバゲットに詰め込むスタイルが北部を中心に大人気です。

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【エッサウィラの至宝】破格で楽しむ「生ウニ」

日本人が大好きなウニ。でも世界的には意外と食べている国が少ないです。ウニ好きならモロッコ南部にあるエッサウィラの街を絶対に訪れるべき。レストランでも食べられますが、港に行くとスタンドでウニが売られていて、一個単位で買う事が出来ます。

🌊 旬と種類について

モロッコのウニ(Oursin)は、主に紫ウニの一種です。身は日本のものより小さめですが、大西洋の荒波で育った磯の香りは強烈です。ベストシーズンは冬から春(12月〜4月頃)。地元の漁師たちは、スプーンなど使わず、殻の一部をパンの皮ですくって食べるのが粋だと語ります。

醤油ではなくレモン汁を絞って、そのまま生で食べます。新鮮、美味しい、しかも激安。日本のウニと比べて身は少ないのですが、驚愕する安さ。基本的に生ウニを食べられる国が少ないので、モロッコは本当にイチオシです。

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【港の醍醐味】買ってその場で焼く「魚の炭火焼」

モロッコ海岸部の都市は、魚介類が安くて豊富。何を食べても素晴らしく美味しいです。面白いのは港へ行くと水揚げされたばかりの魚介類が売られていて、それを購入してレストランへ行くと炭で焼いてくれるんです。

🐟 おすすめの魚種

イワシ(Sardine)が最も一般的ですが、ドーラード(Daurade/鯛の仲間)、ルー(Loup/スズキ)、ルジェ(Rouget/ヒメジ)などの白身魚も炭火焼きに最適です。焼き代を払うシステムは、エッサウィラやアガディールの港の屋台村で特に有名です。

焼き料金と一緒に、パンや飲み物の代金を払います。自分で購入しなくても普通にレストランで食べる事も出来ます。でもせっかく素晴らしいシステムがあるのだから、港で好きな魚介類を購入して焼いてもらうのが楽しいかと思います。

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【スパイシーな揚げ物】市場の味「魚のフライ盛り合わせ」

モロッコは魚介類が安い。ただでさえ安いのに、更に破格の値段で食べたい欲張りな貴方はフライ専門店へ行きましょう。魚の種類は選べませんが、市場で捨てられてしまうような小さな魚をフライにして激安価格で売っています。

🍋 フリチュール(Friture)の楽しみ方

「Friture de poissons(魚のフライ)」は、スパイスをまぶした小麦粉をつけて揚げられます。添えられるのはトマトソースだけでなく、「クミン塩」が一般的です。カリカリに揚がった小魚にクミン塩とレモンをかければ、無限に食べられるスナックになります。

唐辛子の効いたソースにつけて食べます。味は悪くないのですが、油が悪い。それに新鮮な魚介類はやっぱり炭火焼が一番美味しいと思います。こんなに安く魚貝類を食べられる国は少ないので、モロッコでは是非炭火焼を中心に食べましょう。

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【世界一の輸出国】イワシ団子のトマトソース煮「ケフタ・フート」

海沿いの街で良く見かけるのがイワシ団子のトマトソース煮。野菜もたっぷり入って美味しいです。ただイワシの味をもっと楽しみたい人は、トマトソースじゃない方がいいかも。屋台でイワシ団子を炭火で焼いてパンに挟んで売っています。イワシの風味がグワッと来て美味です。

🌍 モロッコとイワシの深い関係

実はモロッコは、イワシ(Sardine)の缶詰輸出量で世界一を誇ります(2025年時点でもトップクラス)。大西洋寒流の影響で脂の乗った極上のイワシが獲れるため、「貧者の魚」ではなく「海の恵み」として愛されています。

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【薬膳スープ】スパイス香る「カタツムリ」

モロッコのカタツムリはフランスのエスカルゴとは異なり小ぶりなタイプ。日本にいるカタツムリとほぼ同じ姿形をしているので、初めはちょっと戸惑うかもしれません。でも勇気を出して試してみてほしい。めちゃくちゃ美味しいです。

💊 15種類のハーブと効能

現地語で「Ghlal(グラル)」や「Babbouche(バブーシュ)」と呼ばれます。このスープには、甘草、アニス、タイム、ミントなど、15種類以上のハーブやスパイスが使われており、現地では「消化を助け、風邪を治す薬」として信じられています。フナ広場などの屋台では、殻から身を爪楊枝で器用に取り出して食べます。

色々なスパイスを混ぜて煮込むので、作る人によって味が異なります。夕方になるとリヤカーの売店が街の至る所に登場します。カタツムリを食べ終わったら器にスープを入れてもらって飲んでみて下さい。カタツムリが良い出汁となって、奥行き深く素晴らしい味。

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【肉好きの天国】網脂が決め手の「ブロシェット」

串に刺して焼いた肉の総称をブロシェットと呼びます。モロッコだけでなくイスラム圏では定番の食べ物。鳥、牛肉、ハンバーグ、臓物、何を食べても美味しいです。スパイスの配合が店によって違うので、色々と食べ比べて楽しみましょう。都会だと炭火焼じゃない店も多いです。美味しさが全然違うので、絶対に炭火焼の店を選んで食べて下さい。

🍢 究極の串焼き「ブルファフ」

ブロシェットの中でも特に試していただきたいのが、「Boulfaf(ブルファフ)」です。これは角切りにした肝臓(レバー)を、羊の網脂(クレピン)で巻いて炭火で焼いたもの。網脂が溶けてレバーに染み込み、ジューシーさと香ばしさが爆発します。

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【とろける旨味】ミートボールのタジン「ケフタ」

モロッコ風ミートボールがケフタ KEFTA(كفته)。イスラム圏の国でケフタと言えば、一般的には串焼きにされたハンバーグを意味しますが、モロッコではタジン鍋でトマトソースと一緒に煮込んだミートボールを意味します。

🍳 ケフタ・ムカウラ(Kefta Mkaouara)

この卵を落としたスタイルは正式には「Kefta Mkaouara」と呼ばれます。黄身を崩して、トマトソースとスパイス(クミンとパプリカ)が染み込んだ肉団子に絡めながら食べるのが最高です。2026年の現在、世界中のブランチメニューで人気のある「シャクシュカ」に似ていますが、肉の旨味がある分、より濃厚です。

スパイスの効いた肉団子をじっくりコトコトトマトソースで煮込み、最後に卵を落とします。美味しい要素しかないので確実に美味しい食べ物。モロッコの丸いパンにソースもたっぷりのせて食べましょう。

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【男の料理】マラケシュの壺焼き「タンジーヤ」

タジン鍋ではなく壺状の土鍋でコトコトじっくり煮込んだ料理がタンジーア(Tanjia) 。マラケシュの郷土料理なのですが、最近は観光客向けレストランでしか扱わなくなってきました。観光客しかいないフナ広場なら確実に見つかる料理です。

🧖‍♂️ ハマム(公衆浴場)との関係

タンジーヤは別名「独身男の料理」とも呼ばれます。調理法がユニークで、肉、スパイス、塩レモン、サフラン、少量の水を壺に入れたら、紙で蓋をして、ハマム(公衆浴場)のボイラー室(炉)に持っていきます。炉の灰の中で一晩(約6〜8時間)かけてゆっくり加熱することで、肉がホロホロに仕上がるのです。

本来は職人達がモスクの炉の灰に壺を埋めて、ゆっくりじっくり蒸し煮して、仕事が終わる夕方に持ち帰って食べていた料理なのだそう。中の具は色々ありますが、コトコト長時間煮込む料理なのでオックステールが最高に美味しい。

肉はホロリとろける柔らかさで、煮汁というかソースはスパイシーなんだけどプラムを一緒に煮込むのでほんのり甘く、ナッツ類も入っているので香ばしさもあって、控え目に言って最高の味です。お値段は若干高め設定ですが、後悔しない美味しさです。

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【祝宴の華】羊の丸焼き「メショウィ」

地面に穴を掘って作ったオーブンで、じっくり焼いた子羊の丸焼きがメチョウイ (Mechui) です。外皮は香ばしく、中はジューシーでとても柔らかい。お値段が高いので特別な日のご馳走です。

🧂 クミン塩でシンプルに

マラケシュのメディナには「メショウィ通り(Mechoui Alley)」と呼ばれる一角があり、午前中に行けば焼きたてを量り売りで買うことができます。ソースなどは使わず、シンプルに「クミン」と「塩」だけをつけて食べるのが、肉本来の旨味を味わう最高の流儀です。

旅行者の多いレストランでもなかなか見かける事のない料理なのですが、結婚式にお呼ばれするとかなりの確率でメチョウイです。素晴らしく美味しい、モロッコの最高級料理。

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【濃厚な鉄分】レバーのシチュー「クビダ・ムシェルムラ」

トマトとスパイスで煮込んで作るレバーのシチュー。味わい深い濃厚なシチューなので、モロッコの丸いパンを浸しながら食べましょう。普通に美味しいけれど、何処でも食べれそうな味。せっかくモロッコまで来たからには、モロッコでしか食べられない味を優先させた方がいいと思います。

ℹ️ 料理名について

この料理は「Kbida Mchermla(クビダ・ムシェルムラ)」と呼ばれます。シェルムーラソース(パセリ、コリアンダー、ニンニク、クミン、パプリカ)でレバーをマリネしてから調理するため、パンチの効いた味わいになります。

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【通好みの味】柔らかく煮込まれた「牛タン」

牛タンも食べる国が意外と少ないので、見つけた時は嬉しかったです。食べてみて、更に悦びが込み上げてきました。モロッコでは珍しくシンプルな味付けですが、それがまた良い感じの美味しさでした。

🥘 レーズンとの組み合わせ

牛タン(Langue de boeuf)は、タジン鍋でレーズンやキャラメリゼした玉ねぎと一緒に甘辛く煮込まれる(Tfayaスタイル)ことが多いです。日本の焼肉とは全く異なる、とろけるような食感と甘みのあるソースのハーモニーを楽しめます。

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【砂漠のジビエ】希少なご馳走「ラクダ肉」

いかにもモロッコらしい食材がラクダ。結構な高級食材なので何処ででも扱っている訳ではありません。ただラクダ肉を扱う肉屋は、ラクダの頭を店頭に掲げている事が多いので直ぐに分かります。

🐫 肉質とコブの秘密

ラクダ肉はコレステロールが低く、高タンパクで、味は牛肉に似ていますが少し甘みがあります。特に珍重されるのが「コブ(Hump)」の部分の脂です。これは非常に上質な脂で、料理にコクを与えるために使われます。メルズーガなどの砂漠エリアでは、「ラクダバーガー」が観光客に人気です。

レストランでラクダ肉の料理を頼むと、大抵はハンバーグ系の料理となります。結構高い値段が付けられているのに、ミンチは卑怯です。更にはスパイスも効かせてあるので味が殆ど分かりません。他の肉を混ぜてある気がします。モロッコなだけに全く何も信用できません。

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【甘じょっぱさの極地】フェズの名物パイ「パスティラ」

モロッコを代表する鳥肉入りのパイがバスティラ BASTILLA (بسطيلة)。伝統的には鳩を使っていたのですが、最近は鶏肉が主流となっています。細長く刻んだチキンを玉ねぎ、香辛料、アーモンド、シナモン等で炒め、極薄のパイ生地に包んで焼いた料理。最後に粉砂糖をふりかけて食べます。

外側は甘く、中はおかず系の不思議感覚なパイ。ブスティラ、ビスティーヤなどと呼ばれる事も多いです。お値段が結構高いのですが、大きいので皆でシェアして食べましょう。一人で食べると飽きます。

観光客用のレストランだと一人用のバスティラもありますが、殆ど肉なしでそんなに美味しくないです。バスティラに限らず観光客用レストランは総じて普通の味が多く、感動が少ない。そしてメチャ高い。

🕊 アンダルシアの遺産

パスティラ(Bastilla/Pastilla)は、かつてスペイン・アンダルシア地方から渡ってきた人々が伝えたとされる、フェズ料理の最高傑作です。塩気のある煮込みと、甘いアーモンド、そしてシナモンと砂糖のトッピングという「甘味と塩味の融合」は中世料理の特徴を残しています。

魚介バージョン:近年は、砂糖を使わない「シーフード・パスティラ(Bastilla al-Hout)」も沿岸部で人気です。こちらはピリ辛の春雨と魚介がたっぷり入っています。

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【発酵バターの香り】酸味が特徴のシチュー「トゥアジェン」

羊肉または鶏肉のシチュー。ちょっと酸っぱいけれど腐っている訳ではありません。モロッコなだけに、口にした瞬間警戒心が走ります。周りの人を見て、腐ってはないと安心して再び口にするのですが、それでも何だか心配になるような味で、人によっては好き嫌いが分かれると思います。

⚠ 注意:酸っぱさの正体は「スメ(Smen)」

「酸っぱさ」と「心配になるような味」の正体は、モロッコの伝統的な発酵バター「Smen(スメ)」です。数ヶ月から数年熟成させたバターで、ブルーチーズのような強い香りと酸味があります。これは腐敗ではなく、クスクスや特定のタジンにコクを与えるための高級食材。「Touajen」は単にタジンの複数形を指すことが多いですが、この独特の風味はモロッコ料理の上級者向けの味と言えます。

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【魚のタジン】酸味とスパイスの競演「フート」

ちょっと酸っぱい魚のシチュー。だからさっきも言ったように、腐っている訳ではありません。TouajenもHoutもモロッコ料理を代表するシチューなのですが、いかんせん酸っぱい。多分大丈夫だと思うのですが、見極めて下さい。

🍋 塩レモンの魔法

「Hout(フート)」はアラビア語で「魚」を意味します。魚のタジンには、必ずと言っていいほど「Preserved Lemon(塩漬けレモン)」が使われます。皮ごと発酵させたレモンは強烈な酸味と塩気、そして独特の香りを発します。これが魚の臭みを消し、料理に深い味わいを与えているのです。

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【濃厚な森のバター】衝撃の美味しさ「アボカドシェーク」

アボカド好きの私が驚愕した素晴らしいモロッコの味。アボカドはモロッコではフルーツの扱いです。甘くしてスムージーのようにして飲みます。こんな風にアボカドを食すのは初めて。想像もしていなかった世界が広がりました。

とっても濃厚でクリィーミー。生クリームとアーモンドをたっぷりトッピングして飲みます。本当にもう至福の味。皆さまも絶対に病みつきになると思います。アボカドってやっぱ最高で万能。

🥑 エネルギー爆弾

モロッコのアボカドジュースは、牛乳とアボカド、砂糖、そしてオレンジフラワーウォーターを少し加えて作られます。さらにエネルギッシュなバージョンとして、デーツ(ナツメヤシ)やアーモンド、レーズンなどのドライフルーツをたっぷり加えることもあります。栄養価が非常に高いため、ラマダン明けの栄養補給としても人気です。

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【北部の名物】パフェのような贅沢ジュース「ザ・ザ」

モロッコ人が大好きなデザートがザーザー。フルーツのシロップ煮の上にアボカドシェーク、その上にたっぷりの生クリームがトッピングされています。とにかくボリュームが凄いのですが、お上品な甘さなので完食できます。

🥤 テトゥアン発祥のスイーツ

「Za-Za(ザ・ザ)」は、主にモロッコ北部のテトゥアンやタンジェで有名な、アボカドジュースをベースにしたパフェのようなデザートです。底にはプリン(フラン)やフルーツ、その上にアボカドジュース、トップにはホイップクリーム、ナッツ、フルーツ、チョコソース、ウエハースなどがこれでもかと乗せられます。

アボカドの価格が果物よりも高いので、アボカドシェークより値段が安く、盛り付けがゴージャスなのでインスタ映えするデザート。ただアボカドシェークより甘ったるいので、個人的にはアボカドシェイクの方が断然お勧めです。

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【ビタミンの宝庫】屋台で搾りたて「フレッシュジュース」

モロッコと言えば屋台で売られるフレッシュジュース。注文するとその場で作ってくれます。定番はオレンジジュース。その濃厚な甘さ、そして驚愕の安さに痺れるはず。オレンジジュースは必ず飲むべきだけど、ザクロのジュースも絶対に忘れないで下さい。下手すると水より安いので、一日に何回でも飲んで下さい。

🍊 オレンジ王国の実力

モロッコはオレンジの生産・輸出大国であり、特に「バレンシア」種や「ナブル」種などのジュースに適した品種が豊富です。フナ広場の屋台番号40番台周辺はジュース激戦区。ザクロ(Pomegranate)は秋(9月〜12月)が旬で、抗酸化作用の塊です。

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【ミックスの妙】フルーツたっぷり「パナシェ」

モロッコのカフェや専門店では、フルーツを贅沢に使ったミルクシェークを絶対に飲むべし。バナナ、イチゴ、カキ、マンゴー、どのフルーツも美味しいけれど、モロッコに来たからには是非ともダティレス、ナツメヤシの実を選んで欲しい。

🥛 フランス語由来の「Panaché」

このミックスジュースは「Panaché(パナシェ)」と呼ばれます。様々なフルーツをミルクと一緒にミキサーにかけたもので、日本のミックスジュースに近いですが、フルーツの濃度が段違いです。

基本的にどのシェークも甘いのですが、ダティレスが中でも一番甘いです。でもそれが癖になる美味しさ。モロッコの乾いた気候だと、どんなに甘くても美味しく飲めます。本当にこんな値段でいいの?と訝しむほど安いです。

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【モロッカン・ウイスキー】泡を楽しむミントティー「アッツァイ」

モロッコと言えばミントティー、アッツァイです。生のミントの葉がたっぷり入った中国の緑茶。普通にオーダーするとモロッコ人好みに大量の砂糖を入れられてしまうので、甘いのが苦手な人はオーダー時に砂糖は別でと指定しましょう。

🍵 高い位置から注ぐ理由

現地では「モロッカン・ウイスキー」というジョークで呼ばれることもあります。茶葉は中国産の「ガンパウダー(平水珠茶)」を使用。高い位置から勢いよくグラスに注ぐのは、パフォーマンスではなく、お茶を撹拌して香りを立たせ、表面に泡(Rizza)を作るためです。この泡が砂漠の砂埃からお茶を守り、口当たりをまろやかにします。

モロッコは甘いものは本当に甘いのですが、不思議に体が受け入れてくれます。日頃はブラックコーヒー派の私ですが、モロッコだと甘々のミントティーが全く苦になりませんでした。砂漠地帯の乾燥した気候が影響しているからだと思います。

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【千の穴を持つクレープ】気泡が特徴の「バグリール」

とにかくとても不思議な形相のケーキ。気泡のような凹凸たっぷりのパンケーキで、ハチミツをかけて食べます。出来合いの店が多いので、どうやって作っているのか見当がつきません。かなりフワフワ感が凄く、オウトツが激しいのでハチミツの浸透率が凄いです。

🥞 名前は「Baghrir(バグリール)」

この気泡だらけのパンケーキは、セモリナ粉の生地にイーストを加え、発酵させることで焼いた時にプツプツと無数の穴が開きます。別名「千の穴を持つクレープ」。片面焼きが基本で、その穴にバターと蜂蜜が染み込む仕組みです。

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【ラマダンの甘味】薔薇の形の揚げ菓子「シェバキア」

モロッコ特有と言うよりイスラム圏に多く見かけるバラの形をした揚げ菓子がチェバキア (Chebakia) です。生地にゴマが入っていて、イスラム圏でお馴染みのシロップがかけられています。極甘のお菓子ですが、モロッコのは他の国と比べて若干ですが甘さ控えめ。許容範囲です。

🍯 栄養補給の役割

ラマダン期間中、日没後の食事(イフタール)にハリラスープと共に必ず食べられます。断食で下がった血糖値を速やかに上げるために、蜂蜜とゴマのエネルギーが必要とされるからです。アニス、シナモン、オレンジフラワーウォーターの香りが複雑に絡み合う、芸術的なお菓子です。

シロップにローズウォーターを使う店も多く、高級な店だと砂糖ではなく蜂蜜を使うので風味が良いです。他のイスラム圏だと甘過ぎて食べられないと思うので、モロッコで是非食べてみて下さい。

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【朝食の定番】四角い「ムスンメン」と穴あき「バグリール」

モロッコ風のクレープがムスンメン、パンケーキがバグリール (Baghrir) です。大きな特徴は小麦粉ではなくセモリナ粉を使い、フライパンで焼き上げる事。バグリールにはベーキングパウダーが入るので若干フワっとします。ただ地方によっては違いが無い事も多いのでややこしい。

🥞 Msemmen(ムスンメン)の特徴

ムスンメンは、生地に油脂を塗りながら折り畳んで層を作るため、インドの「ロティ」や「パラタ」に似た、サクサク・モチモチの食感が特徴です。朝食では蜂蜜をかけますが、午後には玉ねぎやスパイスを挟んで焼いた「Msemmen Muaamar(おかず系)」も人気です。

パンケーキ風のものよりクレープ状のがおすすめ。パリパリ感があって、クレープとパイの中間みたいな感じ。バターや蜂蜜、チョコレートを塗って食べます。モロッコの典型的な朝食で、めちゃ安くて、とても美味しい。街の売店で購入し、カフェに持ち込んでコーヒーと一緒に食べる人が多いです。

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【揚げたての幸せ】モロッコ風ドーナツ「スフェンジ」

揚げドーナツはお店でも買えますが、街の人達が自宅で作ったのをリヤカーなどに乗せて売っています。その場で揚げながら売っている人もいて、ちょうど揚げたてをゲットできると本当に美味しい。揚げドーナツの真ん中に卵を入れたバージョンは、モロッコ人が大好きな定番の朝食メニューです。

🍩 椰子の葉で束ねて

このドーナツは「Sfenj(スフェンジ)」と呼ばれ、アラビア語で「スポンジ」を意味します。外はカリッと、中はモチッとした食感が特徴です。昔ながらのお店では、揚げたてのスフェンジを椰子の葉を割いた紐で束ねて渡してくれます。砂糖をまぶして午後のおやつにするのが一般的です。

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【アーモンドの芸術】一口サイズの伝統菓子

モロッコを代表するアーモンド粉で作る一口サイズの高級菓子。ナッツ、蜂蜜、ローズウォータ、オレンジフラワーウォーター、味付けが豊富で形も色々。全部制覇してみたいけれど滅茶苦茶に甘いです。とは言え他のイスラム圏の国のお菓子よりは甘くないと思います。

🦌 ガゼルの角(Kaab el Ghazal)

最も有名で上品なのが「ガゼルの角」と呼ばれる三日月形のお菓子。薄い生地の中に、オレンジフラワーウォーターで香り付けしたアーモンドペーストがぎっしり詰まっています。これは甘すぎず、日本人にも好まれる味わいです。

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【オレンジ香る】お米のデザート「ロズ・ビル・ハリーブ」

米を牛乳で煮込んで作るライスプディングは結構色々な国で楽しむ事が出来ます。モロッコのライスプディングは牛乳ではなくアーモンドミルクを使うのが主流。モロッコの他のお菓子は結構甘さがキツイのだけど、ロズ・ビル・ハリーブは良い感じに甘さ控えめ。合格です。

🥛 オレンジフラワーウォーターの魔法

アラビア語で「牛乳(またはミルク)入りご飯」を意味します。モロッコ流のポイントは、仕上げに「マ・ズハル(オレンジフラワーウォーター)」をふりかけ、シナモンパウダーを飾ることです。冷やしても温かいままでも美味しいデザートです。

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【中東からの贈り物】ミルクプリン「ムハラビーヤ」

牛乳と米粉と砂糖で作るプディング。トルコが起源とされていますが、モロッコの人達も良く食べます。最近はココア、ヨーグルト、各種フルーツ、色々な味のムハッレビも登場していて楽しい。

🍮 現地での呼び方

モロッコでは中東風の「Mahalbia」も人気ですが、似たようなデザートに「Flan(フラン)」があります。これはフランスの影響を受けたキャラメルプリンで、モロッコのどこに行っても見かける国民的デザートの一つです。

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モロッコをとことん楽しむ

モロッコは本当に美味しい国。美味しいだけでなく、観光名所だらけの素晴らしい景色の連続です。モロッコの美味しさをあれこれ考察しましたが、一番の理由は、あの美しい国で食べるからなのかもしれません。

モロッコの醍醐味がサハラ砂漠。巨大なサハラ砂漠はアフリカの何か国かに渡って広がりますが、政情不安な国が多いので現在モロッコはサハラ砂漠にアクセスできる唯一の国となっています。モロッコで参加したサハラ砂漠ツアーの詳細は別記事でまとめてあります。

砂漠ツアー体験記:一生に一度は行きたい、サハラ砂漠の絶景とキャンプ体験。
モロッコのサハラ砂漠ツアー、サハラ砂漠ツアーでは何を見て、何をして、何を食べるか
砂漠とは何なのか砂漠には「灼熱」のイメージがありますが、砂漠の定義に気温は関与しません。年間降雨量が250mm以下、降雨量より蒸発量の方が多い地域を砂漠と呼ぶからです。この定義から世界で一番大きな砂漠は、意外にも世界で一番寒い南極にあります...

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