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スペインの有名な祭25選、月別のスペインの祭と宗教行事、おすすめのスペインの祭 

      2022/01/03

スペインは祭の多い国。毎月何らかの祭が、スペイン各地で開催されています。スペインは見るだけでなく、参加して楽しい祭も多いので、有名な祭を狙ってスペインを旅するのも楽しいのではないでしょうか。

1月に開催されるスペインの祭 

ラ・タンボラーダ

スペイン北部独特の祭が、ラ・タンボラーダ (La tamborrada)。特にサン・セバスチャンのタンボラーダが一番有名で、規模が大きいです。1月20日の夜中に、太鼓を持った住民達が街の広場を埋め尽くします。

合図と共に太鼓を鳴らし始め、その後24時間ぶっ続けで街中を太鼓を鳴らしながら練り歩きます。太鼓の迫力ある音が圧巻の祭りで、スペインで最もうるさい祭としても有名です。

2月の有名なスペインの祭

カルナバル

2月はカーニバル、スペイン語でカルナバル (Carnaval)の季節です。カーニバルと言えばブラジルが有名ですが、スペイン各地でも開催されます。中でも一番有名なのが、世界で二番目の規模とされる、カナリア諸島のテネリフェ島のサンタ・クルスのカルナバル 。

基本的にカーニバルは露出度の高い衣装が多いので、寒い季節に当る2月の北半球では難しい祭。その点スペインのカナリア諸島は、年間を通じて温暖な気候なので安心して露出出来ます。

カルナバル・デ・カディス

スペイン南部アンダルシア地方の街、カディスのカーニバル、カルナバル・デ・カディス (Carnaval de Cadiz)も大変有名です。ブラジルやテネリフェの煌びやかさには欠けますが、アイデア満載の面白い仮装をした人達が街を埋め尽くします。

3月を代表するスペインの祭

ラス・ファジャス

3月15日から19日にかけてバレンシアで開催される、スペイン3大祭の一つがラス・ファジャス (Las Fallas)。各集団が芸術性豊かな人形を作り、コンクールで優越を競い合い、最終日には全てを燃やしてしまう祭です。

人形は大小色々ありますが、大きなものは3階建てのビル位あります。素晴らしい出来栄えの人形ばかりで、燃やしてしまうのが本当にもったいない。燃やして、燃やしまくって、最後には何も残らない。この世の儚さみたいなのも感じらる、私的にスペインで一番おすすめの祭です。

とにかく燃やしてしまう人形のクオリティが凄いです。準備期間は1年間。燃やした次の日には、来年に向けて準備を始めているのだそう。コンクールで優勝した人形の一部だけは火から逃れ、バレンシア市内の博物館に収容されます。

セマナ・サンタ

聖週間のパレード、セマナ・サンタ (Semana Santa)は、スペイン全土で見る事の出来る祭です。スペインで一番大きな宗教行事で、有名なのは南部アンダルシア地方のパレード。祭と言うより宗教行事なので、お祭騒ぎではなく、厳かなパレードです。

本物の宝石をちりばめた、美しい衣装をまとったマリア像が現れると、感極まって泣いてしまう人も沢山います。宗教は年々重さを失っていますが、セマナ・サンタの祭の重要さは少しも失われていません。スペイン各地、本当に大規模なパレードが開催されます。

スペインで絶対見たい4月の祭

セビリアの春祭

スペインで一番スペインらしい祭が、スペイン南部アンダルシア地方のセビージャの街で開催される春祭、フェリア・デ・アブリル (Feria de Abril)。街中がフラメンコ一色に染まる、世界的な人気を誇る祭です。

春祭りの期間中は、色とりどりのフラメンコ衣装に身を包んだ人達が街中を行きかい、至所でフラメンコを歌い踊ります。外国人観光客がイメージするスペインそのまま以上の華やかな世界を見る事が出来るので、4月にスペインを訪れるのなら絶対に見るべき祭。

何が何でも行くべき祭ではありますが、人気があり過ぎて宿の確保が不可能に近いです。スペイン人は勿論、全世界からこの祭を目指して観光客が殺到します。早めの予約、そして予算に糸目をつけないのが攻略のポイント。

イスラム教徒とキリスト教徒の祭

長きに渡ってイスラム教徒に征服されていたスペインが、キリスト教徒によって再征服される歴史的な出来事を表現したパレードが、イスラム教徒とキリスト教徒の祭、フェリア・デ・モーロス・イ・クリスティアーノ (Fiesta de Moros y Cristianos) です。

両宗教の趣の異なる衣装に身をまとった人達が、街中をパレードします。主にスペインの地中海沿岸地域の街で開催されますが、一番規模が大きいのがアルコイのイスラム教徒とキリスト教徒の祭です。

パレードの規模が大き過ぎるので、まるまる一日をかけてパレードします。衣装のクオリティが素晴らしく、とにかく規模のでかい圧巻の祭りなので是非見て頂きたい。詳細は別記事にまとめました。

カタルーニャ地方のサン・ジョルディ

カタルーニャ地方で一番愛されている祭が、4月23日のサン・ジョルディ。街中が愛に溢れるのは、この日に、全ての愛する女性にバラを送るからです。女性はお返しに愛を込めて本を送ります。

サン・ジョルディはカタルーニャ地方のバレンタインデー。街中に愛とバラが溢れ、とてもロマンティックな一日です。詳しくは別記事にまとめました。

スペインの有名な5月の祭

エル・ロシオ

スペイン南部アンダルシア地方ウエルバ県、エル・ロシオ(El Rocio)の祭は、スペインで一番熱狂的な宗教行事。毎年5月の22日から25日にかけて行われる、ロメリアと呼ばれる巡礼の要素が高い祭です。

スペイン南部各地から飾り立てた台車に乗って、フラメンコを歌い踊りながらエル・ロシオの町を目指します。かつては自分の住んでいる街から何日もかけて野宿しながらエル・ロシオまで歩く、苦行の意味合いがあったのですが、最近は宗教色が薄くなり、フラメンコ衣装に身を包んで歌って踊って楽しむだけの祭と化してきました。

宗教的な意味合いで巡礼をする人は少なく、主流は車でエル・ロシオまで行き皆で騒ぐスタイルです。でも何日か分の食糧を馬車やリヤカーに積んで、皆で歌い踊りながら巡礼地まで歩く道程を楽しむ人達も多いです。

エル・ロシオには年に一度、100万人規模の人達が集まります。教会の周りには家々が建てられていますが、巡礼の期間以外にこの場所に住んでいる人は殆んどいません。巡礼の日に皆で集まって楽しく過ごす為だけの家です。

フェスティバル・デ・パティオス

スペイン南部アンダルシア地方のコルドバの街で開催されるパティオ祭、フェスティバル・デ・パティオス(Festival de los patios)。住人達が自分達のパティオを飾り立て一番を競うコンクールです。

個人の家のパティオなので、パティオ祭開催中以外は一般公開されていません。普段見る事の出来ない、隠れた美であるパティオを沢山見る事が出来ます。個性豊かで美しいパティオに魅了されてしまう事でしょう。

コルプス・クリスティの祭

聖週間によって変動する5月または6月に行われる宗教行事が、コルプス・クリスティ (Corpus Christi)です。スペイン全土で見る事が出来ますが、特に有名なのがアンダルシア地方。同じ頃にコルドバのパティオ祭が開催されるので、セットで見るのが大変お勧めです。アンダルシア地方は宗教行事が本当に盛んです。

サン・イシドロ祭

スペインの首都、マドリッドで5月15日に開催されるのがサン・イシドロ祭 (San Isidro)。スペインの有名なミュージシャンによる無料のコンサートを、街の至る所で楽しむ事が出来ます。スペインで一番質の高い闘牛を見る事の出来る祭としても有名です。闘牛に関しては別記事で詳しくまとめました。

6月を代表するスペインの祭り

オゲーラス・デ・サン・フアン

6月23日の夜はビーチに行きましょう。オゲーラス・デ・サン・フアン (Hogueras de San Juan)がスペイン各地で開催されます。スペインには6月23日に焚火をして、今まであった悪い事を浄化する習慣があります。

スペインの何処でも見る事の出来る行事ですが、一番規模の大きなものがアリカンテの焚火祭です。バレンシアの火祭りの庶民版みたいな感じで、中には芸術性の高いものもありますが、自分たちで作った子供の工作みたいな人形を街の至所で焼いています。

とにかく燃やす事が大切なので、街中、特にビーチで沢山の焚火を見ます。夜が更けると街が主催する大規模な花火が打ち上げられ、それに合わせて海に飛び込むのも恒例行事。大人数で集まってワイワイ楽しみたい、参加型の祭りです。

バタージャ・デル・ビノ・デ・アロ

スペインの有名なワインの産地、リオハの街で開催されるワイン戦争がバタージャ・デル・ビノ・デ・アロ (Batalla del Vino de Haro)。ワインを飲んで楽しむ祭ではなく、掛け合って戦争します。

祭の期間中に使用される、飲まないワインの量は13万リットル。水鉄砲にワインを詰めて、手当たり次第に打ちまくる祭です。ワインを掛け合った後は、美味しいワインを飲む。ワインに始まりワインで終わる祭です。

スペインを代表する7月の祭

サン・フェルミン祭

スペインで内外共に一番有名な祭は、7月6日から7月14日までスペイン北部パンプローナの街で開催されるサン・フェルミン祭 (San Fermin)だと思います。牛追い祭とも呼ばれ、毎年死傷者が出る大変危険な祭。

なぜ牛の前を走るのか。祭で開催される闘牛の牛を、闘牛場まで走って誘導しているのです。牛に追われる形で上手く闘牛場まで連れて行く。訓練が必要な難しい走りなのに、酔っ払った勢いで走ってしまう観光者が多いので死傷者が出てしまうのです。

牛追いに参加する地元の人達は、コースを熟知し、きちんと体調を管理し、練習を重ねた後で勿論シラフで牛の前を走ります。祭の参加者は全身白の服、首に赤いスカーフを巻きます。街中の人達がこの格好なので、見ているだけでお祭り気分が盛り上がります。

祭の期間中20万人の街が100万人に膨れ上がります。宿を取るのが本当に難しいので、寝る場所の確保を一番に考えて下さい。スペイン人が一番熱狂する祭です。

バタージャ・ナバル・デ・ヴァジェーカス

スペインの首都マドリッド市のバジェーカス地区で行われる水かけ祭りが、バタージャ・ナバル・デ・ヴァジェーカス(Batalla Naval de Vallecas)。水鉄砲、バケツ、水風船、各々が水の入った武器を使って戦います。

オルグ―ジョ・ゲイ

LGBTの祭典、オルグ―ジョ・ゲイ(Orgullo Gay)は、スペイン全土で開催される祭ですが、マドリッドで7月に開催されるものがスペイン最大です。マドリッドには新宿二丁目のような地域があり、ゲイで有名な街でもあります。

ヨーロッパ屈指の規模を誇るLGBTの祭で、世界中から沢山のLGBTの人達が集まって、パレードをします。スペインではクリスマスに、サンタさん達が飴を投げながらパレードします。ゲイの祭で投げられるのはコンドーム。過激な服装をした人が多いので、子供を連れて行くと困ってしまうかも。

スペインで有名な8月の祭

トマティーナ

近年メキメキと知名度を上げてきているのが、バレンシアにあるブニョールの町のトマト祭、トマティーナ (Tomatina)です。トラックに積まれた100トンのトマトを、ただただひたすらに投げ合う祭。

60年程前から行われている比較的新しい祭で、余りのバカらしさに注目を浴び、年々外国人観光客が増えています。最近は余りにも参加者が多いので、事前に入場料を取って入場制限するようになりました。

投げ合うのは熟れたトマトなのですが、当たるとかなり痛いです。そして目に沁みます。個人的にはスペインの二度と行きたくない祭NO1ですが、一度は体験してみるのも楽しいかも。

ラ・セマナ・グランデ

スペイン北部の工業都市、ビルバオの街で開催される祭がラ・セマナ・グランデ(La Semana Grande)。バスク地方はスペインとは全く異なる文化を持つ地方。独立心が強いので、祭にもバスクの文化が色濃く出ます。巨大な人形が街を練り歩きます。

9月のおすすめのスペインの祭

ラ・メルセ

バルセロナの人達が毎年心待ちにする祭が、ラ・メルセ(La Merce)です。バルセロナを中心としたカタルーニャ地方では、8月頃から各地区で小規模な祭が開催され始め、その締めくくりの集大成となる一番大きな祭がメルセの祭です。

街中に大型野外ステージが幾つも立ち、有名どころのミュージシャンが無料のコンサートをひらきます。最終日はドラゴンの火吹き。爆竹を盛大に慣らし、火を吹くドラゴンが街中をバレードします。焦げても良い服で出かけましょう。

10月の有名なスペインの祭

フィエスタ・デ・ピラール

アラゴン地方のサラゴザの街の守護神である、柱の聖母の祭がフィエスタ・デ・ピラール(Fiesta del Pilar)です。スペインで最も人気の高い聖母なので、他県からも多くの人が集まります。華やかで楽しい行事が盛沢山なので、10月にスペインを訪れるなら是非狙ってみて下さい。

スペインのおすすめの観光地

スペイン在住20年。愛するスペインをとことん皆様と分かち合いたい。スペインでおすすめの美しい観光地をまとめました。スペインを旅する際のルート作りに役立てて下さい。

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