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スペイン・アンダルシア地方の名所50選、地域別アンダルシアの見所

      2022/02/04

スペイン在住20年。愛するスペインの魅力をとことん皆様と分かちあいたい。今回はスペイン旅行で人気の高い、南部アンダルシア地方の魅力溢れる8県全ての観光地を紹介します。スペイン全土の20%を占める、一番大きなアンダルシア地方は、スペイン観光の目玉です。見所が沢山あり過ぎるので、アンダルシア地方だけを旅しても良い位。

グラナダのおすすめの観光地

観光名所の多いアンダルシア地方の中で、一番人気を誇るのがグラナ (Granada)の街。世界的に有名なアルハンブラ宮殿をはじめ、見るべき物が沢山ありますが、グラナダは景色だけでなく、スペイン特有の食文化、タパスを楽しめるグルメな土地で、本場のフラメンコを見る事も出来ます。更にはスキーや温泉も楽しめる、スペインきっての一大観光地です。

アルハンブラ宮殿 (La Alhambra)

もしアンダルシア地方を一か所しか訪れる事が出来ないとしたら、迷わずグラナダを選んでアルハンブラ宮殿に行きます。アルハンブラ宮殿が建てられた時、イスラム勢力は終焉を迎えていたので、経済的な理由で建築素材は貧相です。でも素晴らしい装飾でそれを見事に補いました。

大理石など高価な建材は使われていませんが、アルハンブラ宮殿ほど隅から隅まで繊細な装飾がほどこされた場所はありません。アルハンブラ宮殿はイスラム最後の吐息。アフリカに追いやられるイスラム職人達が、最後に見せた意地の結晶です。悲しくなる程に美しい、素晴らしい世界遺産です。

アルハンブラ宮殿を訪れる前に読みたいのがワシントン・アーヴィングの「アルハンブラ物語」これを読んだ後だとアルハンブラ宮殿の散策が100倍楽しくなります。勿論予備知識が無くても、ただ眺めているだけで楽しいかと思います。

アルハンブラ宮殿の当日券は、ほぼないと思って下さい。インターネットでの事前予約が基本です。3か月前から購入が可能なので、予定が固まり次第まず最初にチケットを入手して下さい。

ハイシーズンともなれば3か月前でも売り切れ続出です。せっかく来たのにアルハンブラ宮殿に入場出来ない、なんて悲惨な事にならないよう注意しましょう。アルハンブラ宮殿の入場券の予約サイトはこちらです。https://tickets.alhambra-patronato.es/en/home/inicio/

ヘネラリフェ (Generalife)

アルハンブラ宮殿の隣にある、14世紀に建てられた夏の離宮です。ここで注目して欲しいのは水の使い方。砂漠の民であるイスラム教徒にとって、水はとても貴重で特別なもの。天国のイメージは常に水と共にあります。そしてグラナダの夏は本当に暑いです。

天国にいるような気にさせる、そして厳しい暑さも忘れられる、水の音を大切にしました。常に水の音が聞こえるように、シエラネバダ山脈から引いた水を土地の高低差を利用して流したり、噴水を沢山設けました。ヘネラリフェは水の宮殿とも呼ばれています。

サン・ニコラス展望台 (Plaza de San Nicolás)

アルハンブラ宮殿の魅力は、外側の武骨さとは正反対の繊細な内装にあります。でも外見だって、無骨なりの美しさがあります。アルハンブラ宮殿の全体像を眺めたいなら、対面にあるアルバイシンの丘の中腹にあるサン・ニコラス広場 を訪れましょう。

アルハンブラ宮殿の背景となるシエラ・ネバダ山脈に、雪が残ってる季節が一番素敵です。この世のものとは思えない美しい光景を前に、時を忘れてしまう事でしょう。おすすめは夕暮れ時。人も少なく、夕日に赤く染まるアルハンブラ宮殿を満喫出来ます。でも治安が悪い場所なので、一人で行くのは避けましょう。

サクロモンテ (Sacromonte)

サクロモンテ 地区は本場のフラメンコを見る事ができる場所として有名です。アルバイシンの丘の一番上の部分に位置し、古くから街の人達との諍いを避けたジプシー達が多く住んでいました。

フラメンコはジプシー達が生み出した芸術。サクロモンテ地区では、かつては自分達の為に、今では観光客の為にフラメンコを踊り続けています。サクロモンテ地区では洞窟を利用して家を作っています。

夏は涼しく冬は暖かで快適なのだそう。現在では住居よりも、レストランやフラメンコを見れるタブラオとして洞窟を活用しているケースが多いです。洞窟の中の小さなステージで見るフラメンコは迫力満点。

本当のフラメンコは、私達がイメージする華やかなショーとしてのフラメンコとは全く別物です。感情に直結していて、何だか泥臭い。サクロモンテで見るフラメンコは、まさにその本来の形のフラメンコです。

おすすめのグラナダ近郊の観光地

グアディクス(Guadix)

グラナダからバスで1時間程の所にあるグアディックスの街は、洞窟住宅で有名な場所です。かつて民族や宗教の争いで追われていた人達が、洞窟に身を隠すように住んだのが始まりだとされています。

夏は涼しく冬は暖かく過ごせ、とても快適なのだそう。小高い丘の上にニョキニョキ煙突が沢山生えている、他では見る事の出来ない様式の家です。岩山に囲まれた周りの景色は、トルコのカッパドキアに似ていて、何とも不思議な光景です。

アルプハラ (La alpujarra)

グラナダ県とアルメリア県の山間にあるアルプハラ地域には、趣のある白い村々が点在します。どの村も素敵なのですが、特にオルヒバ (Orgiva)、パンパネイラ(Pampaneira)、カピレイラ (Capileira) がおすすめ。

バスでも行けますが、停留所が多いので2時間位かかります。本数も一日3本程しかないので、レンタカーで行くのが一番便利。ただ山道でグネグネしていて、村の中の道はびっくりする程狭いので、確かな運転技術が必要です。

グラナダでおすすめのグルメ

グラナダでビールなどの飲み物を注文すると、タパス (Tapas) と呼ばれる小皿料理が無料で付いてきます。タパスはスペインを代表する食文化。中でもグラナダが一番有名です。タパスに関しては、別記事で詳しく説明しています。

グラナダのベストシーズン

グラナダの街は盆地にあるので、夏は大変暑く、冬は極寒です。春や秋を狙って訪れるのがベスト。春や秋ならシエラネバダ山脈でスキーを楽しみ、翌日はビーチで海水浴、そんな夏と冬のレジャーを同時に楽しむ事も出来ます。

ただ海水の温度が低いので、外国人なら平気で泳いでますが、日本人には真夏でも冷た過ぎるかも知れません。日照時間が長く、冬でも温暖なので、ビーチでの日光浴なら年間を通して楽しめます。

コルドバのおすすめの観光地

コルドバはバラの花を逆さまに植えたような街。一見根っこしか見えなくて地味だけど、じっくり掘り下げて見ると大輪の美しい花が隠されている、とされています。私的にはそれほど地味とは思えず、是非訪れて欲しい素敵な街。

マドリッドからバスは勿論、新幹線も出ているので、アクセスが抜群です。ゆっくり滞在して欲しいけれど、時間が無いのなら最悪メスキータだけを見て、他の街へ行くのもありです。でもメスキータは必ず、絶対に訪れましょう。

メスキータ (Mezquita)

スペイン語でモスクを意味するメスキータ。コルドバのメスキータは、スペインに現存する唯一の大モスクで最高傑作とされています。785年にイスラム教の寺院として建築された後カトリック勢力に征服され、1236年からは内部にカテドラルが新設されました。

イスラム教徒とキリスト教徒、2つの宗教が同居する、世界的に大変珍しい建築物。圧巻は850本の馬蹄形のアーチがある礼拝堂です。元あった宗教建築の美しさを認めながらも、自らの宗教建築も容赦なくぶち込む。これはスペイン特有の、寛容なのか横暴なのか分からない現象です。

花の小道 (Calleja de las Flores)

コルドバの旧市街は何処も趣があって素敵なのですが、特に人気があるのがユダヤ人街。その中にある花の小道と呼ばれる袋小路は、コルドバ一番のインスタ映えスポットです。春に訪れると鉢植えの花が美しく、メスキータの塔との最高に素敵なコンビネーションを楽しめます。

ローマ橋とカラオーラの塔

コルドバのローマ橋 (Puente de Roma) は、全長331mの大変美しい橋です。橋の向こうにあるカラオーラの塔 (Torre de la Calahorra) に登って見る、ローマ橋ごしに見るコルドバの街が、夢見るような美しさでした。

カラオーラの塔の中にある、メスキータのミニチュアの精度が素晴らし過ぎるので、先に見ない方がいいと思います。何をどうしても素晴らしいのですが、感動が若干削がれます。

無形文化遺産のパティオ祭

コルドバの旧市街にあるユダヤ人街はパティオを持った家が多いです。残念な事に多くのパティオは個人宅なので見る事が出来ません。でも毎年5月に開催されるパティオ祭 (Patios de Cordoba) では、沢山のパティオが一般公開され、観光客を楽しませてくれます。

おすすめのコルドバ近郊の観光地

アルモドバル・デル・リオ (Almodovar del Rio)

コルドバからバスで40分程の距離にある、アルモドバル・デル・リオ。かなりお勧めの町です。高台にある古城の美しさと保存状態の良さが素晴らしすぎるんです。城から見るアンダルシアの大地も雄大。

アルモドバル城は、760年にイスラム教徒によって建築され、後にキリスト教徒の手に落ち、残虐王ペドロ1世の住居地となりました。その後一時廃墟となったのですが19世紀に修復され、人気ドラマの「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地となった事で、世界中から注目を浴びるようになりました。

コルドバのグルメ

今ではスペイン全土で食べる事の出来るトマトの冷製スープ、サルモレッホ (Salmorejo) は、コルドバを代表する郷土料理です。でもトマトは新大陸からやってきた新しい食材。トマトのない時代のコルドバでは、アーモンドで作るスープ、マサモラ (Mazamorra) を食べていました。とても珍しく、美味しいスープなので、見かけたら是非試してみて下さい。

コルドバのベストシーズン

アンダルシアの内陸部に位置するので、夏も冬もかなり厳しいです。コルドバが一番美しいのは春。有名なパティオ祭も、毎年5月の第二、第三週にかけて開催されます。ただこの時期は世界中の観光客が押し寄せるので、早めに宿の予約を取りましょう。

おすすめのセビリアの観光地

セビリアは外国人がイメージするスペイン的なものが全て揃っている街。見るべきものは沢山あるけれど、ただ歩いてるだけで楽しいです。裏技としてバルセロナやマドリッドからは、ポルトガルを経由して行くのがおすすめ。リスボンからセビージャへの安い航空券が出回っています。

ヒラルダの塔 (Giralda)

セビージャ旧市街には、97、5mのヒラルダ (Giralda)の塔より高い建築物を作ってはいけない、との法律があります。だからこそヒラルダの塔は、街のどの角度からでも見る事が出来る、街のシンボル的存在です。

ヒラルダの塔は、イスラム教のミナレットを、レコンキスタ後にキリスト教風に改築して出来上がりました。敵同士の宗教様式が見事に調和した珍しいタイプの建築物です。

塔に登ると、セビリアの街を一望出来ます。階段ではなくスロープになっているのは、かつての王族達は馬に乗って登ったからです。それが羨ましくなる程、結構キツイ登り道でした。

セビリア大聖堂 (Catedral de Sevilla)

セビーリア大聖堂は、スペインで一番大きな教会です。世界でもバチカンにあるカトリック教会の総本山、サン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのゴシック建築の傑作、ウエストミンスター寺院に次ぐ世界三番目の大きさ。コロンブスのお墓がある事でも有名です。

サンタ・クルス地区 (Santa Cruz)

15世紀頃までユダヤ人達が住み着いていた地域で、白い家、迷路のような細い道、小さな広場に建てられた美しい噴水などが多く見られる美しい地区です。レストランやフラメンコのショーを見る事が出来るタブラオも沢山あります。泥棒が多い地区なので注意して下さい。

スペイン広場(Plaza de Espana)

スペイン広場でスターウォーズごっこも忘れないで下さい。エピソード2でアナキンとパドメがナブーに到着した時に、R2-D2と一緒に歩いた回廊シーンを撮影した場所です。1929年のセビリア万博の際に造られたので、歴史的に古いものではないけれど大変美しく、スターウォーズファンにとっては聖地です。

セビリアのグルメ

セビージャではタパスの殆んどが有料です。でもその分自分が好きなモノを食べる事が出来ます。基本的に観光客が多い場所は高くて美味しくないです。スペイン人が沢山居る場所を選びましょう。

ロケーション重視ならベティス通り。グアダルキビル川沿いの美しい景色を眺めながらタパスをつまむ事が出来ます。高くてそんなに美味しくないのが難点ですが、夕暮れ時のロマンティックさ加減が半端ないです。

フラメンコのようなセビジャーナス

スペインと言ったらフラメンコ。これは間違った知識で、フラメンコはアンダルシア地方に限った文化です。ならばアンダルシア地方なら、誰もがフラメンコを踊れるのかと言えば、イエスでありノー。

アンダルシア地方の人達は、フラメンコ衣装を着て踊るフラメンコのような踊り、セビジャーナスを踊ります。これはアンダルシア人にとって盆踊りのように身近なダンスですが、フラメンコとは異なります。

フラメンコは即興性のある、プロじゃないと踊れないダンスで、セビジャーナスは振り付けが決まっているので、練習すれば誰でも踊れます。そのフラメンコ風盆踊り発祥の地がセビリア。

セビリアに生まれた人達は、DNAにフラメンコっぽいのが刷り込まれているようで、老いも若きも皆踊る事が出来ます。祭で踊るのは勿論だけど、音楽が流れれば何時でも何処でも踊りだす血筋です。

セビージャのベストシーズン

スペイン人は基本的に祭り好きな人種だけど、セビージャ人の祭り好きは度を越えています。特に春は聖週間(Semana Santa)と4月祭(Feria de Abril)、大きな祭が2つ重なるので、ほぼ一か月間、祭一色に染まります。

宿泊施設の確保が難しいけれど、時間と予算が合えば訪れたい季節は絶対に春。特に春祭の時期に訪れたい。夏は飛ぶ鳥が焼け落ちるとされる程、めちゃくちゃ暑いです。

おすすめのセビリア近郊の観光地

カルモナ (Carmona)

スペインのアンダルシア地方を代表する景色が、視界一面のヒマワリ畑。おすすめはセビリア近郊のカルモナの町周辺です。6月から7月にかけて満開になるヒマワリ畑。その向こう側に見えるカルモナの旧市街。とても素敵なコンビネーションを楽しむ事が出来ます。

カルモナの町は、紀元前から人が居住していた歴史のある町なので、ヒマワリだけでなく町自体にも魅力があります。残酷王ペドロ1世が築いた城を改修してホテルにした人気のあるパラドールもあるので、宿泊すればお姫様気分が満喫出来ます。

おすすめのカディスの観光地

カディスは3000年の歴史を持つ古い街。古き歴史を噛みしめる為に、旧市街のポプロ地区 (Barrio del populo) を散策しましょう。街のシンボルでもあるカテドラル(大聖堂)の塔に登るとカディスの街を一望出来ます。

景色は良いのですが、カテドラル自体はそう凄いものでもないので、個人的にはパスしていいと思います。カディスの一番の楽しさはグルメ。そして美しい海岸線と、ヨーロッパで一番綺麗な夕日が見れる場所としても有名です。

カディス近郊のおすすめの観光地

スペインと言えば白い村。アンダルシアを象徴する美しい白い村巡りの拠点にしたいのがカディス県です。基本的にアンダルシア地方には白い村しか存在しないのですが、どの村も素晴らしいって訳ではないので、ある程度選んで訪れたい。

オルベラ (Olvera)、ベヘール・デ・ラ・フロンテーラ (Vejer de la frontera)、アルコス・デ・ラ・フロンテーラ (Arcos de la Frontera) 、洞窟を利用して建てられた白い家が連なる珍しい村、セテニル・デ・ラス・ボデガスなどがおすすめ。ただ交通が不便なので、レンタカーがないと色々と厳しいかも。

グラサレマ (Grazalema)

カディス周辺は粒ぞろいで美しい村が多いのですが、個人的に一番お勧めなのがグラサレマの村。素朴でとても可愛らしい白い村です。何よりもグラサレマは周辺の景色が素晴らしい。

グラサレマ周辺はスペインで一番降水量の多い地域。アンダルシア地方は万年水不足がひどいので、スペイン人ですらこの事実に驚きます。雨が多い事から緑が多く、岩がちな山なので、緑多き月のような不思議空間を作ります。トレッキング客にも大人気の場所。

カディス周辺は美しい白い村が点在する地域です。別記事で詳しくまとめてあるので、こちらも読んでみて下さい。

おすすめのカディス近郊の観光地

ボロニア(Bolonia)

カディスは山の景色も素晴らしいのですが、一番人々の注目を浴びるのは海岸線です。特にスペインで一番美しい海岸と呼ばれる、ボロニアはビーチが砂浜という規模ではなく砂丘です。

透明度の高い海、金色に輝く砂丘、ビーチの近くには紀元前2世紀のローマ帝国の遺跡なんかもあるので、ついでに楽しんで下さい。人気の少ない奥の方はヌーディストビーチになっていて、世界で一番の称号を得ています。

へレス・デ・ラ・フロンテーラ (Jerez de la Frontera)

ヘレス・デ・ラ・フロンテーラは世界的に有名なシェリー酒の産地です。数多くのワイナリーがあるので見学しましょう。ワイナリーだけでなく、旧石器時代から人が住んでいた場所なので、歴史的にも大変価値ある街。

そしてへレスはフラメンコ発祥の地としても有名です。多くのフラメンコ学校があり、日本人も多く留学しているフラメンコのメッカ。ヘレスにはタバンコと呼ばれるバーが沢山あり、本場のフラメンコを聞くことが出来ます。

伝統的な馬術や技術を伝える王立アンダルシア馬術学校がある事でも有名な街。街の雰囲気も良く、シェリー酒もタパスも安くて美味しいので、住んでみたいと誰もが思うような街だと思います。

タリファ (Tarifa)

タリファの街は、スペインで一番風の強い地域なのでサーフィンのメッカです。世界中からサーファーが集まり、町全体の雰囲気がラブ&ピース。行きかう人全てと町全体が何だかヒッピーっぽい、不思議面白い場所です。

カディスから訪れるアフリカ

タリファはスペインで一番アフリカに近い場所にあります。14kmしか離れてないのでラジオや携帯の電波も、アフリカの方が強いです。タリファの町から高速フェリーが出ているので、1時間位でモロッコの港町タンジェ (Tanger) に行く事が出来ます。

カディスのグルメ

カディスでは絶対にアトゥン(Atun)、マグロを食べて下さい。スペインで採れる80%のクロマグロが日本へ輸出されているので、日本人のせいでマグロが高くなった、と嘆くアンダルシア人は結構多いです。

カディスはマグロ漁業の拠点、そして世界でも珍しいマグロの養殖が試みられている場所です。特にバルバテ(Barbate)の町がマグロとゆかりが古くて強い。港周辺のレストランのメニューはマグロ一色です。

カディスのベストシーズン

夏は暑いのですが海があるし、冬は山岳地方を除けば温暖なので、何時訪れても良いかと思います。春はへレス・デ・ラ・フロンテ―ラの馬祭りがあるのでおすすめですが、2月のカディスのカーニバルも捨て難し。

ブラジルのリオのカーニバルほどの規模はなく、ベニスほど高級感はないけれど、庶民のアイデアが詰まった面白い仮装を見る事が出来ます。参加型の祭なので、ワンポイントでも仮装して地元の人達と一緒に楽しんで欲しいです。

おすすめのマラガの観光地

アンダルシア地方で一番長期滞在の外国人が多い県。夏にこの地域を訪れると、スペイン語が全く聞こえないほど外国人のバカンス客で埋め尽くされます。国際空港があり、地理的にもアンダルシアの中心地なので、マラガをアンダルシア観光の拠点にするのが、一番効率的で便利です。

おすすめのマラガ近郊の観光地

エル・カミニート・デル・レイ (El caminito del Rey)

断崖絶壁に張り付いた全長8キロの小道です。危険な状態だったので、15年間封鎖されていたのですが、最近安全に整備され、ヘルメット着用で一般公開されるようになりました。高所恐怖症なら絶対歩けない道ですが、すんごい景色を楽しめます。

ネルハの洞窟 (Cueva de Nerja)

ヨーロッパ最大級の洞窟であるネルハの洞窟も見逃せません。圧倒的過ぎる大きさで、何だか映画のセットを見ているよう。夏は観光客が殺到するので、事前にネット予約するのが確実です。https://www.cuevadenerja.es/

フリヒリアーナ (Frigiliana)

洞窟を訪れた後はアンダルシアで一番美しいとされる白い村、フリヒリアーナを訪れて下さい。ただ一番美しいはどうかな、とは思ってます。

ネルハの洞窟は凄いし、ヨーロッパのバルコニーと呼ばれるネルハの街にだって魅力たっぷり。マラガの街ではなく、ネルハに宿泊するってのも全然ありだと思います。

マルベージャ(Marbella)

スペインで一番お金持ちが集まる街として有名です。港を訪れて、個人所有の豪華なクルーザーや高級車を眺めながら、美味しいランチを楽しんで下さい。世の中持ってる人は持ってるんだな、と思うはず。ハイソなナイトライフが有名な場所で、アラブの大富豪とかが多いので玉の輿を狙えるかも。

ミハス・プエブロ (Mijas Pueblo)

スペインの白い村巡りはレンタカーがないと難しい。でも観光地化が進んだマラガ県なら、公共の交通機関だけで簡単に白い村を訪れる事が出来きます。一番簡単に行ける白い村は、マラガから1時間の場所にあるミハス・プエブロ。数多くのCMの舞台となった場所で、日本人や中国人などの東洋系に大人気の村です。

ロンダ (Ronda)

ミハスも悪くは無いのですが、出来る事ならロンダ (Ronda) を訪れて頂きたい。100mの断崖絶壁の上に建設された街で、本当に素晴らしい景色を満喫出来ます。スペインで一番美しい闘牛場もあり、白い村のくくり以上に観光名所が盛り沢山。ロンダに関してはこちらの記事が詳しいです。

マラガを代表するグルメ

県外のスペイン人はマラガ人の事をカタクチイワシと呼びます。それほどマラガはカタクチイワシで有名です。フライも美味しいけれど、マリネが最高。エスペト (Espeto) と呼ばれるイワシの炭火焼も名物。キラキラ輝く地中海を眺めながら、ビール片手にエスペトを食べる。バカンス客の定番です。

スペインでイギリス旅行を楽しむ

アンダルシア地方にはイギリス領ジブラルタルがあります。スペインからバスで訪れる事が出来るイギリス。そこにはロンドン名物の二階建てバスも走ってます。詳しくはこちらの記事にまとめました。

マラガのベストシーズン

年間300日以上の晴天日から、太陽の海岸と名付けられた地域。年間を通して楽しむ事が出来ますが、マラガがよりマラガらしいのは7月から9月にかけてのバカンスシーズン。8月はフラメンコ衣装に身をまとった人たちが踊って楽しむ祭もあります。

おすすめのアルメリアの観光地

見所が多すぎるアンダルシア地方なので、アルメリア (Almeria) 訪れる観光客は少ないです。それ故におすすめの穴場的な地域。大自然が美しく、美味しいものが多く、物価が安い。ただモニュメント的に弱いので、短期旅行者ならスキップしていいかと思います。

タベルナス (Tabernas)

荒涼とした大地がぐわーっと広がるアルメリアでは、多くのアメリカ西部劇が撮影されました。ミニハリウッドとして西部劇のテーマパークもあります。雄大な砂漠の景色を楽しんで下さい。

カボ・デ・ガタ (Cabo de Gata)

アルメリアは美しい大自然が大きな魅力。中でもカボ・デ・ガタと呼ばれる海岸線が一番人気です。美しい入り江が点在し、透明度も高いのでスキューバーダイビングのメッカ。ただ地中海の魚は色的に地味で、オオモノも少ないです。

モハカール (Mojácar)

モハカールは「スペインの美しい村」「世界の美しい村」で、常に上位となる有名な白い村です。多くの白い村は奥深い山間にあるのですが、モハカールの村からは海が見えるのが特徴です。

アルメリアのベストシーズン

やっぱり夏。ハイシーズンでも人が少ないのが大きな魅力。ただ物価の安い地域なのに、夏のバカンスシーズンは高騰します。でも、まぁ、高くなるのは宿泊代だけなので許容範囲か。年間を通して温暖なので、夏を外して訪れるのもいいかも。

おすすめのハエンの観光地

アンダルシアの田舎を堪能出来るのがハエン (Jaen) 地方です。スペインで一番のオリーブの産地で、世界的な賞を取る有名なオリーブオイルの殆どがこの地で生産されています。王室御用達のオリーブオイルもハエン産。

ウベダ (Úbeda) とバエサ (Baeza)

ハエンを代表する観光地がウベダとバエサの町で、世界遺産にも登録されています。8kmほど離れた町なのですが、双子に例えられる程似ています。確かに写真を撮った後、どっちがどっちだか分からなくなるほど印象が似ています。

ハエン地方はアンダルシアではあるけれど、他の街とは少し雰囲気が異なります。美しい貴婦人みたいな高貴さがあり、どこもかしこもスペイン王室の息がかかったような感じ。これと言って見るものはないけど、何もしないでゆっくりするのがいい感じです。

おすすめのウエルバの観光地

観光名所満載のアンダルシア地方にあって、地味代表のウエルバ (Huelva)。スペイン人でさえ「ウエルバを訪れたい」と思う人は少ないです。ただウエルバには手つかずの自然が沢山あるので、アウトドア派はかなり楽しめます。

ドニャーナ国立公園

世界遺産にも登録されている、ヨーロッパ随一の大きさを誇る国立自然公園、ドニャーナ国立公園がウエルバ地方の観光の目玉。フラメンコをはじめとした多くの野鳥、そして運がメチャクチャ良ければ絶滅寸前のスペイン・オオヤマネコ、リンセ(Lince)を見る事が出来ます。

ロシオの祭

スペインには世界的に有名な祭が沢山あります。中でもロシオのロメリア祭は、今も昔も人々を熱狂させます。スペイン全土からフラメンコの服装に身をつつみ、歌い踊りながら聖地であるロシオを目指して歩きます。

スペインのエッセンスがつまりにつまった、いかにもスペイン的な祭。この祭に参加するには、セビジャーナスと呼ばれるフラメンコに似たスペイン版盆踊りを覚えてから参加したいところ。スペインの祭に関してはこちらの記事でまとめました。

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